肉体改造のピラミッド「トレーニング編」を読んだ感想
パーソナルトレーナーの朝日です。
今回は以前ご紹介した「肉体改造のピラミッド 栄養編」の別著であります「肉体改造のピラミッド トレーニング編」の感想を書きたいと思います。
この本はトレーニングをしてる上で悩む「メニューの組み方」や「種目選択」といったところに焦点を当てた本になります。
種目のやり方(ベンチやスクワットのフォーム)というものではなく「自分がどういった種目を選択して、どれくらいの重量を扱うべきか?」「そのメニューを組む際に何を意識するべきか?」などが体系的に記されています。
トレーナーとして活動されている方もそうですが、自分のようなパーソナルトレーナーを付けずにトレーニングしている方には「目に見えなかったものを言語化してる」ような一冊になります。
この本の特徴
この本は8つの章からなっています。
1〜6章までがこの本の中核になるピラミッドの部分を構成、7章「スタートガイド」8章「サンプルプログラム」の具体的なプログラムを示してくれています。
ピラミッド部分では一番下を特に重要視していて、その後上に行くにつれて根幹の部分から枝葉の部分になっていくといった形です。
この辺は栄養編を読んだ方なら分かりやすいかと思います。
また本書は「パワーリフター」「ボディビルダー」それぞれに対して書かれているので、トレーニングをされている方ならきっと参考になると思います。
ピラミッドの部分について
1〜6章までに分かれていて、そのどれもが具体的かつ体系的に記してあります。
1章「継続すること」
2章「トレーニング量・強度・頻度」
3章「挙上成績の伸ばし方」
4章「トレーニング種目の選び方」
5章「セット間休憩の取り方」
6章「挙上速度」
の6章から構成されています。トレーニーが恐らく知りたいのは「どの種目が良いか?」「どれくらいの頻度がいいか?」などだと思いますが、その前に「継続すること」が一番大事な部分として書かれています。
初心者〜中級者のトレーニーの中には「筋トレは継続しなければ結果は出ない」ということを時に忘れてサプリや珍しい種目に走ったりしてしまいがちですが、それよりも前に「継続性」という大原則をしっかり記してあります。
7章・8章について
ここの部分は具体的な数字とプログラムが記されています。
しかしここで注意しないといけないのは「バーベルベンチ100kg*8rep*3set」というような書き方ではありません。
初心者・中級者・上級者のパワーリフター・ボディビルダーそれぞれに対して様々なパターンを想定してます。
そしてRPEなどを用いて算出をし、メニューを自作できるという内容になっています。なので「初心者はこの種目をやれ!」というようなものを期待しているとなんだか少し拍子抜けするかもしれません。
この本で伝えたいこと
まずこの本で大事なことは「継続性」ピラミッドの一番下に来ているということです。
どんな優れたトレーニング方法を用いたとしても継続できなければ意味がありません。
自分が憧れているボディビルダーが週6でトレーニングをしているから自分もそうやるんだ!と決めてメニューを真似しても、仕事やプライベートで週1しかジムに行けない場合にはそのメニューを真似るよりも「自分に合ったメニュー」を考える必要があります。
そんな中で一番自分が本書において大事な本書に書かれている「白黒思考に捉われない」ことだと思います。
昨今のSNSなどで「〇〇理論」や「〇〇法」などの手法をはじめ様々な方法が提唱されています。
その中には「初心者はこの種目だけでOK」や「この種目はやったらNG」など尖った情報も含まれます。
こういった「〇〇でなければいけない」という考え方は時に視界を狭めてしまったり効果を減退させることにも繋がります。
例えばトレーニーではお馴染みの話題である「全身法VS分割法」で考えてみると「デカい人が分割法でやってるから分割法が絶対有効」と考える方もいらっしゃいますが、例えば週2回しかトレーニングできない人や初めて1週間の初心者トレーニーにはその方法が果たして最大効率なのか?と言われると疑問符が浮かびます。
ここで大事なのは脳死状態で「これをやれば効果がある」「これをやったら効果がない」ではなく、トレーニングという大きな括りで考えて「効果が出る方法はたくさんあるから色々試してみる」という思考が大事になります。
その中で3原理5原則をしっかりと守っていくとが大事ということになるわけですね。
まとめ
個人的にはとても素晴らしい著書だと思います。
レベルや目的に合わせたトレーニングメニューの作成やトレーナーの勉強という意味でも非常にレベルが高い書籍になります。
ぜひお手に取って頂けたら幸いです。
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