10. succeed, proceed 〈ceed：行く〉

第10講は〈見出し語〉がsucceedとproceedの2語です。どちらも派生語が捨てがたいということで〈見出し語〉として選びました。これらは動詞ですが、「サクセス：成功」や「プロセス：過程」というカタカナ語で名詞には聞き覚えがあるのではないでしょうか。語源とカタカナ語をフル活用してみて下さい！

☑️記号のルール
1. 発音記号は使わずカタカナ表記をします。アクセントは太字で表します。
2.★マークは良く使われるカタカナ語、※マークはポイントです。

A. 「語源」で〈見出し語〉を覚える

①succeed = suc（=sub: 下/後に）+ceed（行く）
→(1)（権力者・資産家などの）跡をつぐ→(2)うまくいく
（動）サクスィード
⑴「跡を継ぐ、継承する」⑵「成功する」
※succeedの訳語は普通 ⑵「成功する」から習いますが、語源的には明らかに ⑴「継承する」の語義が先行していたことがわかります。

②proceed = pro（前に）+ceed（行く
→物事を前に進める
（動）プロスィード「進む」「（手続き等）を進める」

▶語源<ceed>＝「行く」
※-ceedの他に、-cedeや-cessも「行く」という意味になります。

B. 「接頭語」で〈同一語源の単語〉を覚える

①exceed = ex（外に）+ceed（行く）
→自分の範囲の外に行く
＝（動）エクスィード「～を超える」

②recede = re（後ろに）＋cede（行く）
＝（動）レスィード「後退する」
★「リセッション（不況・景気後退）になる」のrecessionは名詞形

③precede = pre（前に・先に）＋cede（行く）
＝（動）プレスィード「先行する」
※「前に」を表す接頭語
　pro-は「（場所的に）前に」⇔
　pre-は「（時間的に）前に＝先に」

C.「接尾語」で〈派生語〉を覚える

①success = suc（=sub: 下/後に）+cess（行くこと）
→⑴権力者などの後に続くこと→⑵うまくいくこと
＝（名）サクセス「成功」
※なお、〈見出し語〉の動詞 ⑴「継承する」の名詞形は　succession（サクセション：継承、相続）になります。
→suc（=sub: 下/後に）+cess「行く」＋ion（名詞化：こと）

②successor = suc（=sub: 下/後に）+cess「行く」+or（人）
→後に続く人＝（名）サクセサー「後継者」「相続人」

③process = pro（前に）+cess（行く）
⑴（処理を）前に進める
＝（動）プロセス「加工処理する」
★「プロセス・チーズ」（正しくはprocessed cheese：加工チーズ）
⑵前に進んでゴールに行きつくまでの途中の段階
＝（名）プロセス「過程」

④procedure  = pro（前に）+cede（行く）+ure（名詞化：こと）
→物事を前に進めるためのこと
＝（名）プロスィージャー「手続き」

▶️第10講では、10語の見出し語&関連語を確認しました。
▶️ただ「回す」のではなく、語源の意味を理解しながら繰り返し読めば、読んだ分だけ蓄積があります！