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湊かなえ『告白』の読書感想文。【デザート】

メインのエッセイを堪能していただけましたか?

さて、そういうわけでデザートが欲しくなったあなたへ、はたまたデザートだけ食べたいあなたへ、私の思うところを書いていこうと思います。


 湊かなえさんの『告白』を読み終えました。
 正直、前回読んだ容疑者Xの献身ほど感情は震えませんでした。あれはエンタメ系だったように思います。今思えばですが、上手く創られたモヤ傷も含めた楽しめる物語でした。だから震えた。私はそちらの方が好きです。
 たぶん結局、私はエンタメしたいのだと思います。

 『告白』は、なんというかまぁ、本編記事に書いているような人間の人間たる『卑しさ』を全面的に強調?誇張?した作品だったなと。物語として面白いけど、面白くないほど煮詰まった『それ』でした。なんなら『それ』しかなくて、『それ』です。『それ』だけです。『それ』がこの本の全てです。以上。と言われているようでした。(⚠️『それ』乱用中)

 読んでいて心が平坦になりました。容疑者Xの献身のような感情の起伏がない。
 正直に言うと気持ち悪い。『それ』が妙に生々しくて気持ち悪い。だから笑えないし、泣けない。スーッと淡々と登場人物達への気持ち悪さが続くのです。軽蔑とか批難とかそういう言葉に例えられる気持ち悪さではなく、澱んだ人間の気持ち悪さがあるんです。
 誰しもが抱えて隠している人間の気持ち悪さが全面的に『告白』されている。そんな感じです。しかも、この気持ち悪さ一色で終わります。ある意味すごい。振り切っている。

これが真のモヤ傷系なのでしょうか…(たぶん)

 読み進めていくほどに分かってくるというか、紐解かれていくこれまでの伏線?や登場人物の背景や心情。適切な言葉が見当たらないけれど、気持ち悪さが面白かったと言える。
 しかしながら人すぐ殺すなぁとも思った。なんだかなぁ。もしかするとそれがリアルなのかもしれないけど、こうも直ぐにポンポン人殺しちゃうと、きっとコナンくんも黙っちゃいないよ。


なんのはなしですか( ¯ᒡ̱¯ )


ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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