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お尻拭き職人の話

どうも。3児のパパです。
ウソじゃないです!3児のパパです。

長女さん(4歳半)と次女さん(2歳)、3女さん(0歳)を絶賛子育て中です。


先日、3女さんのオムツ替えをしました。
というよりは、その身を覆う全てをとっかえました。
3女さん本体もお風呂で丸洗いです。


そうです。
溢れたのです。


ということで、オムツ替えについて書きます。


今回、初の有料記事ですが、
有意義な内容は1mmもありません。
エンタメです。
そして、有料記事ですが、全文無料です。
購入してもらっても、
ありがとうございますと書いてるだけです。

【お金の使い道について】
2月末までにご購入いただいたお金は、
レシーブ緒方さんの取り組みに全額寄付いたしました。
お金はちゃんとした人に使ってもらうのが一番です。
おかげさまで27名の方にご協力いただきました。
本当にありがとうございました!

3月以降に買ってもらえた分は、
別の企画の賞金にでも使わせてもらいます。
今、何案か構想中です。


あと、先に説明だけさせてもらいますが、
今回有料記事を書くにあたり、
金額300円を先に設定しました。

なぜ300円かというと、
100円では自分の記事の出来栄えに甘えが出るし、
500円だと流石に高すぎるからです。

そのためTSUTAYAの新作DVD一本分の価格を目安として
読んでもらえた人に満足感を与えることを目標にしてます。

つまり、今年度のM1グランプリ決勝と見比べても、
戦えるレベルを目指すことにしました。

ハードルはクソ高いですが、飛び越えてなんぼです!
頑張りますので、存分にニヤニヤして下さい!
とりあえず過去一番レベルには到達しています。

400円のものを300円でご提供するつもりで書いてます。


それでは、本編です。


オムツ替え


我が家では、匂いと音に気付いた者が、
オムツ替えをするルールなのですが、
家庭滞在時間は妻さんが圧倒的に長いにも関わらず、
僕が当たりを引く割合が多いです。


僕の拭き上げを好んでいるのかもしれませんね。

本当に可愛い奴です。

僕の顔を眺めながら溜め込んだ力を
ここぞとばかりに解放してるんでしょうね。


ちなみにと言ってはなんですが、僕のお尻拭きは
細部までこだわり抜いた、職人の拭きです。
伝統工芸品の壺を拭き上げる匠です。


しかしここに至るまでには様々な紆余曲折がありました。


序章


お尻は、お尻拭き職人の主戦場です。

きめ細やかな配慮が求められます。

2度拭き、3度拭きなど、
作品に納得がいくまで繰り返します。

ただ、同じ動きを何度でも。何度でも。



幾度となく繰り返したその先に、まっさらな尻が現れます。

ぴかぴかになった尻を見て思うのです。


自分の信念に間違いがなかったと。


職人


まだ僕が職人を始める前、
駆け出しのお尻拭きだった頃の話です。


経験の浅いひよっこだった僕は、
その日、あまりの力の暴走を前に、
ただただ、立ち尽くすばかりでした。


型にはまらないその姿は正に無形。
どこにだって自分は行けるんだという
確固たる意思の表れともとれる流動っぷり。


長女さんの大噴火を前に、
僕の思考は完全停止を余儀なくされました。


技術大国日本の威信をかけた
国産オムツの高い壁を軽々と越えて押し寄せる大波。
暴虐の香り。


ばかな、もう駄目だ・・・。


ぴよぴよしていた僕を尻目に、妻さんが颯爽と現れました。

当たり前のように、着替えを引っ張り出し、
丸洗いをし、床の除菌まで終わらせる。

その間、わずか4分。


うそだろう・・・。

これが・・・・職人・・・・。

お尻拭き・・・職人・・・・。


その日を境に僕の中で何かが変わりました。


来る日も来る日も、尻と向き合う日々。


何だ今日は!横から漏れてやがる!

なんて事だ。さっき交換したばかりじゃないか。

そんなばかな、モリモリの状態から屁をこいただと!?


ありとあらゆる想定外。
多い日でも漏れ安心など、おとぎ話だと知りました。


ただそれでも、僕は拭く事を辞めませんでした。
あの日見た職人の後ろ姿が忘れられない。
あんな風に俺もなるんだ!


お尻拭き職人に、俺はなる!


二種類の職人


お尻拭き職人には大きく二種類の流派が存在します。

①うさぎ
多少の拭き残しはご愛嬌。
目にも止まらぬ疾さで、拭き上げるスピードタイプ。
お尻拭きシート一枚を限界まで使い切る技巧派。

妻さんはこのタイプでした。

お尻拭きシートの使用量も少なく、
効率的、経済的な拭き上げを実現しています。


職人を始めた当初、
その疾風が如き拭き上げに、嫉妬さえ覚えました。
憧れのスタイルでした。

しかし、お尻拭きキャリアを積み重ねるうちに、
僕の中で一つの疑念が湧きました。


僕は本当にこのスタイルを極めたいのだろうか?


「うさぎ」には一つの重大な欠点が存在します。


拭き残しです。


圧倒的スピードパフォーマンスを前に
見落とされがちですが、
細部を確認した際、その弱点が露呈します。

しかし、この問題はある意味仕方がありません。

平日の日中、
妻さんは他にも家庭内の重要なタスクを複数抱えており、
必然的にこのような進化を辿らざるを得なかったのです。


僕に本当に求められているのは、
妻さんと同じ進化ではなく、別の進化ではないのか。


夫婦とは助け合い、お互いを支えるもの。

二人で力を合わせ、
理想の尻を作り上げるものではないのか。


ようやく僕はそのことに気付いたのです。


夫婦が目指す形が違っても構わない。
僕が目指すスタイルはこれしかない。


②カメ
スピードはいらない。ただ拭く。愚直に拭く。拭き続ける。
そこに尻があるのだから。一拭入魂。
ただそのお尻を、ピカピカに。


こうして新しいスタイルのもと、歩みを進めた僕でしたが、
ある日最大の試練に立ち向かうこととなりました。


ひとりでできるもん


前日辺りから、既にその予兆はありました。

便秘だったのです。


カチカチになったお腹を見ながら、
早く出て欲しいという親心と、
大噴火への恐怖心が同居している自分に
嫌気が差していました。


今は何よりも出すことが大切。
なぜ俺はこんな時に、漏れの心配をしているんだ。


しかし、その時は突然やって来ました。


ドドドドドドドドっっっっ!!!


?揺れた?

いや違う!黄色い悪魔だっ!しかも、桁違いだ!


一眼でわかるその異形!

ダメだ、決壊寸前だっ!
しかも、今は、妻さんが買い物に出ているっ!


俺しかいないのか・・?


くそっ、なんてタイミングで出すんだ。
嘘だろ。いつもの比じゃない!
こんなやつに俺一人で戦わないといけないだなんて!


くそ、くそぅ、糞ぅ!



違う。そうじゃない!

この子には今、俺しかいないんだ。

俺が戦わないとっ!


俺がいるんだ。

俺が、いるんだ!


〜〜〜〜〜
(回想)
おぎゃあおぎゃあ!

あはは、元気に泣いてるよ!
本当だ、かわいいねえ。

本当にかわいい。
ふふっ、困った時はパパが助けてやるからな。
パパはお前のことが大好きだからな。

〜〜〜

俺が・・・拭くんだ!


現場

何とか冷静さを取り戻し、地獄の蓋を開けた僕の目に、
それが姿を現しました。


ぐっ、もうこんな前面にまで被害が・・・。


お尻の穴は後ろ。
そんな僕の中の常識を嘲笑うかのように、
一面に広がる黄色世界。糞どもの宴!


畜生!パパがっ、パパが拭いてやるからな!

ヘソの下は、横向きに肉と肉の断層が走っているため、
ちゃんと上向きに、へそ下肉を引っ張り上げます。

気を抜くと見落としかねない死角の一つ。


すぐに対応したのに、なぜこんなところにまで。
湧き上がる疑問を、呑み込みます。

今は被害が大きくなった原因を探る時じゃない。
今、そこで生じている悲しみを食い止める方が先決!


事件は会議室で起きてるんじゃない、
現場で起きてるんだ!


なんで・・・なんで現場にうんこが流れるんだ!


異変


命辛々、前面を拭きあげたところで異変に気付きました。


お尻拭きシートに青の線が現れたのです。

【お尻拭きシートの青の線】
終わりを告げる印。
残された枚数は僅か5枚。
悲劇を防ぐためのセーフティライン。
そろそろ無くなるから新しいの用意してね♩のサイン。

あと、5枚・・・だと・・・。

馬鹿な、まだ前面が少し終わっただけ。
お尻側がまるまる残ってる!
太ももの肉溜まりも、完全に手付かずだ。
こんな状態であと5枚だなんて、絶対に無理だっ!

スペアのシートはドアの向こうの、収納の中。

今、両脚を掴んだこの手を放す訳にはいかない!


まさか、ここまでなのか。
俺の力ではこの子を救うことが出来ないのか。

本当に、終わりなのか・・・・。


ぐっ・・・。

ごめん、俺が不甲斐ないばっかりに。
君を掴んだこの手を、放す時が来るなんて・・・。




・・

・・・



・・・違う。

諦めるな。


俺はこの数ヶ月で何を学んだんだ。

ここでお尻を向けてしまったら、
俺はこの先このお尻に、一生顔向け出来ない!

まだ、何か・・・何か出来ることがあるはずだ!!!


お尻拭き


妻さんならこんな時どうする?
俺に拭くことの喜びを教えてくれた妻さんなら、どうする?


そうだ・・・。うさぎ・・・。


うさぎは疾さだけではない。
うさぎの真髄は、シート一枚一枚を、使い切る事にある!
エコノミック主婦魂!


いつの頃からか僕は、自分のかめスタイルに溺れ、
尻を綺麗にすることだけを追求していた。
お尻を輝かせるためなら、
シートはいくらでも犠牲にしていいと考えていた。


しかし、妻さんは他の家事との両立や、家計にまで気を配り
お尻を拭いていた。


覚悟の違い。
僕は妻さんの足元にも及んでいなかった。

ビバ、妻さん。ハラショー、妻さん。


今、気付けてよかった。
諦めていたら、きっと後悔していた。


待ってろよ娘さん。

もう二度とパパは諦めない!

パパが笑顔を取り戻してやる!


お尻を司る神々よ、

どうか今一度、僕にうさぎスタイルを。


この残された5枚に全てを捧ぐ。

この5枚で全て、全て拭き切る!


~残り5枚~

何とか脚の付け根、ぷにぷにお肉の拭き上げに成功!
太もものお肉層もあと少しっ!


~残り4枚~

ついにお尻に、いや、背中に到達!
何という破壊力・・・。

だが、諦めない。絶対に。諦めない!


~残り3枚~

もう一息だ!残りは尻周りとお股のみ!
奮い立て、俺の右腕!

最後だ!これで最後だ!!!


父親として



ズシンっっっ!!!



うそだろう・・・。


第・・・2波・・・。。。

狂乱の宴に終わりなどなかったのか。。。
新たなドリップ。断末魔の香り。ニッコリ笑顔。

すっきりした・・・笑顔っっっ!!!


~残り2枚~

そんな・・・やっとここまで辿り着いたのに。

今度こそ、本当に終わりなのか・・・。


そもそも最初から無理だったんだ。
妻さんの不在時の噴火なんてっ!
俺には最初から無理だったんだ。。。


もう、全てを投げだしてしまいたい。


もう、この熱量でこれ書くの正直しんどい・・・。




お尻拭き職人は・・・。
もう、終わりにしよう・・・・。




・・・・。




・・・・。




俺は・・・・




父親だ・・・・・。



お尻拭き職人の前に・・・・


俺は・・・・この子の父親なんだ・・・・。




父親は・・・諦めない・・・・!!!



どうして人間の目は、前についていると思う!?
お尻を拭くためだ!

どうして人間には手があると思う!?
お尻を拭くためだ!

どうして父親がいるんだと思う!?
お尻を・・・拭くためだ!!!


父親一人では子供を産むことは出来ない!
おっぱいも出せない!


でも・・・!


お尻を拭くことは出来る!


お父さん、お母さん、僕を産んでくれてありがとう。
やっと今、自分が生まれてきた意味が分かったよ。


俺は、このお尻を拭くために産まれてきたんだ!!!
たとえこの腕が千切れてもっ!!!
俺はこのお尻を、拭き尽くす!!!!!!



ぱぁぁぁぁ・・・・・・。

ばかな・・・。右腕が・・・輝いている・・・・。




「ただそのお尻を、ピカピカに。」


かめ・・・スタイル・・・・。


最後まで俺に付き合ってくれるというのか。


ありがとう。
最後はお前と一緒に戦いたかった。
本当に、ありがとう!
俺たちは・・・最高だ・・・!!!



~残り1枚~


すまないな・・・・。


すっかり待たせちまって・・・。


思えば、お前は悪い奴じゃなかった。
ただ俺たち人間が勝手にお前を嫌い、恐れていただけだ。

もう、俺はお前を恐れない。憎んでもいない。

自分の信念に従うだけだ!


「ただそのお尻を、ピカピカに。」



泣いても笑っても・・・・・


次が最後だ・・・・。




お前と出会えたこと・・・・


お前と戦えたこと・・・・



忘れない!!!!


これが俺の全てだ!!!!



この一拭きにっ!!すべてを込めて!!!!!!!!



はぁぁあぁあぁぁぁああああああああああああぁ!!!!!








結論


今日僕は尻を拭く。

それは、明日も明後日も。

この一拭きが、未来に繋がる一拭きと信じて。


*結局漏れたので、丸洗しました。
 無理なもんは無理ですね。




映画化したいですね。

とりあえず全力で書いてみたので、
面白いと思ってくれた人はニヤニヤしてください!

ありがとうございました!

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