183.恋愛

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183.恋愛

これはとある女性(Hさん)を巡った
ある人(Iさん)と神様の恋愛三角関係のお話

IさんとHさんは婚姻関係状態にあった
書類上の証明は無かったので内縁関係にあたる
ずっと長い間の友人関係を経てからのお付き合いで
Hさんの積年の想いが通じ合っての事だった

Iさんは鈍感男性特有の性格をしており
言葉不足なのに伝わってるだろうし判るだろうと
勝手に判断して相手が怒っても内容を理解せず
ただ自分が悪いんだろうと不貞腐れるばかりの人

Hさんは積年の想いと
腐れ縁とも言える程の世話焼きの日々を悪化させ
尽くしに尽くして不満が蓄積していく…も
それでも好きなのよね
と惚れた弱みを見せるばかり

そんなHさんがある日に
Iさんのお母様が階段から落ちる所を庇い落下
植物状態となってしまった

Iさんは自責の念を抱くも
態度や言葉は変わる事が無かった

そんな最中でご縁を持った神様が
Hさんの身体に付きっきりでおり
幽霊と会話の出来る視える人のIさんと
魂が身体から出入り出来る状態のHさんの
やり取りや会話やIさんの態度を静観していた

そんな中でやはり目立ったのが
自分が恥ずかしいからという理由で
言葉を濁したり言葉足らずになったり
素っ気ない態度を示すIさんの大人氣ない素振り

半分幽霊状態のHさんを泣かしてしまう事もしばしば
怒らせる日々ばかりが続いていた

そんな日々を過ごして暫くした頃に
付きっきりで見守っていた神様からIさんに話があった

「君がHさんをいらないというなら僕が貰うよ
ハッキリ言って僕の方が彼女を安心させられるし
彼女の心を向けさせるのも簡単だよ」

※言葉の細部は昔の記憶という事で少し違いますが
内容としては合っていると思います

その場でもその後もその神様の言葉に対して
ハッキリとした態度を見せないIさんは
そのままHさんと今生のお別れを迎えました

実際にはその神様はHさんを口説く事も無く
ただ彼女の幸せを願って
うだつの上がらないIさんをせっついたのだと思う
それでもIさんは変わる事も変わろうとする事もせず
Hさんを失う事になりました

決して神様が連れて行ったとかではありません
Hさんの体力が持たなかったのです
そんな中でも彼女が今生を生きれる様にと
ありとあらゆる手を尽くしてくれたのが
側にいた神様だったと思います

実際に第三者として見ていた私からすれば
神様の献身の支えはHさんの心を本当に支えていたし
本氣なんて出さなくても
幸せを考えたら答えは見えていた
それでも氣持ちが動かせない時もありますよね…

その後はHさんはとある神様と融合する事が決まり
誰一人あの時の感情を満たせなかった

183.恋愛