8.落神様のもう一柱と助け舟

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こんにちは
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この記事は2から9までの続きものとなります
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8.落神様のもう一柱と助け舟

家に戻った私は達成感に満たされていた
全て終わったんだ
これでA君も師匠も死なずに済む
踊り出しそうな喜びと満面の笑みの私に
もう一柱落神様が居ると教えてくれたのは
果たして誰だったっけ?

師匠がまだオカシイ
それで気付いたんだった
まだ「蛇を殺す」と言い続けている
電話でのやりとりだったので詳細は不明だが
言葉の使い方や言い方や息遣いは明らかに常軌を逸していた

しかも
「浄化して蛇神様を解放したのが気に入らない」と
未だA君の元にいる蛇神様は卵をしこたま産みつけて
その卵から次々と真っ黒の蛇が生まれまくり
床が見えない程に埋め尽くしていた

内心は蛇も蛇神様も怖いからもう行きたくないものの
私以外に行ける人は居らず
我が家に神様は居られるけれど
神様を使いっ走りに出来るわけもなく…

仕方ないのでもう一度行く事になった
それでも植え付けられた恐怖心は消えず心が震え
勇気を絞り出す為にかすみ萎みそうなか弱い声で
「行ってくる」と言ってまた東京沖に思念を飛ばした

集めた金色の帯はさっきよりも多くした
今度は絶対に足りるようにと根こそぎ引きちぎった
どうやって運んだのか不思議なほど沢山引きさげて
A君の家にやってきた

一度目も二度目の訪問の時も
彼は家の中には居なかった

二度目の訪問を出迎え立ち塞がったのは
先程の2倍はあるんじゃないかと言える程の蛇神様
見上げないと目を合わす事すら叶わない

見下ろされた姿が恐ろし過ぎて
またもや挨拶もなく金色の帯を叩きつけた
すぐさま真っ白になったものの光ってはいない

「やばい失敗だったのか!?」と青ざめた私
それなのにその蛇神様はすぐさま天へと昇っていかれた
そして少し昇ってから突然こちらに戻ってこられた
そして…「ありがとねー!!!」と元気に言うと
また元の天の道へと昇っていかれました

唖然としたものの
とにかく登れたのなら良かったと気持ちを切り替えた

部屋に残ったのは生まれたばかりの大量の蛇と卵
まだ手元に残っていたありったけの金色の帯を
片っ端から蛇と卵に当てると
真っ黒の姿は真っ白になり
卵は消え去り蛇は天に上がっていった

あぁ全てが綺麗になった
心なしか輝いて見える何も居ない部屋を見渡して
満足な気分で帰ろうとしたら
物陰に隠れていた最後の1匹の小さい蛇が
私の思念の体の中に入った

入ってきたのは心臓の部分

入った瞬間から急速に体が冷えて
ヤバいと思うも対応策が何も無い…
終わった…と思った瞬間

床様から仏様が登場した
くるくると回転しながら直立したお姿で現れた
どの神様かはお伝え出来ません
仏様のお姿で現れた神様です

スッと一枚のお札を取り出すと
私の体の中に入れてくれました
この時の安堵感…あぁ神様…ってまさに思いました

そして神様は部屋中に結界を張り
外から余計な霊が入らないようにしてくれました
ただし、この時には霊道は変える事は出来ていません

そうして私は2度目の帰還を果たすのですが
何故これで終われないのでしょう?
まだ先がありました…

8.落神様のもう一柱と助け舟