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#51 Alexの採掘チーム

そのままいよいよ洞窟に入るかと思ったが
Alexの部屋を出ると、すぐ近くで
8人くらいの大人たちが談笑していた。

Danを含む、年配から青年までの7人の男性と
Alexより少し若いくらいの女性が1人だった。

そのうちの奥の3人が私達に気付き、
全員がこちらを向いた。

「Alexさん、おはようございます!」
「キャプテン、おはようございます!」
「Alex、おはよう。」
皆が口々に挨拶をした。


Alexも挨拶をしながら輪の中に入り、
こちらに振り返って私達の紹介をした。

「みんな、Oliviaは知ってるわよね。
この子はOliviaの友達のM.ちゃん。
そして、鉱石商のPierreさんよ。

それから、このみんなが私のチームのメンバー

左からTony(トニー)、Noah(ノア)、Greta(グレタ)、
Stuart(スチュアート)さん、Oliver(オリバー)、
Miguel(ミゲル)、Liam(リアム)
よ。」

それぞれ、名前を呼ばれると軽く頭を下げた。

Oliviaは何度か会っているメンバーがいるらしく
躊躇なく輪の中に入っていった。

Pierreさんも年配の男性、Stuart
よく知っているらしく親しげに話しだした。

私はさっきすらすらと聞いた名前を
必死に思い出しながら話した。

「えーと…Tonyさん、Noahさん…
それから…」

その時、Alexが隣に来て言った。
「あぁ、いいのよ、今覚えなくても。
この人達の名前なんて。」

それを聞いたNoahが笑いながら言った
「えーっ!Alexさん、ひどいなぁ。」

「洞窟に入ったら顔なんてどうせ見えないわ。」
「はは、確かにそうだ。」

2人は豪快に笑った。

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「ところでM.ちゃん、少しお願いがあってね。」
Alexはコッチ、と私の背中を軽く押して、
皆から少し離れて小さな声で話し始めた。

「実はね、Oliviaは狭いところが苦手なのよ。」

「え!洞窟、大丈夫なんですか!?」

「えぇ。今回みたいな大きなところの
メイン通路は問題ないわ。
でも、少し狭くなってきたり、
圧迫感のある岩場が出てきたら
少し気を付けないといけないの。

前連れてきた時は、
私はキャプテンじゃなかったから
すぐそばでずっと様子を見れたんだけど
キャプテンだとずっと見てるわけにもいかなくて。

もちろん、私もメンバーも見てるけど、
あなたが一番近いと思うのね。
だから、少し気を付けて見ててほしいの。」

「えぇ、もちろんです。
パニックになっちゃうとかそういうことですか?」

「最悪はそうね…
もし、あの子の息が急に荒くなったり
ずっとうつむいてるとか、
何か様子がいつもと違うと思ったら
すぐに近くのメンバーに相談してくれる?」

「わかりました。」

「ありがとう!
あなた自身も気を付けるのよ。」


そう言って輪の中に戻ったAlexは
メンバーに指示を出した。

「みんな、今朝作戦ルームに送った
今日の採掘ルートは確認したわね?

予定通り、Liamは作戦ルームで待機。
Danは入り口で待機。
居住スペースの位置を完璧に覚えること!

TonyとGretaは先頭、続いて私とStuartさん、
この3人を入れて、
Noah、Oliver、Miguelは後ろをよろしくね。」

皆それぞれ了解、キャプテン!と返事をした。

「さぁ!行くわよ。」

そう言って一行は洞窟の入り口に向かった。




これがAlexの採掘チームに出会った時のおはなし。
続きはまた次回に。


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