マガジンのカバー画像

クライミング上達マガジン

42
クライミングの上達方法や練習方法について発信していきます。
運営しているクリエイター

#クライミング

力みが気になる全ての人に送る、脱力系クライマーになるための練習方法

はじめに クライミングの時に力が入りすぎてしまう。軽やかに登りたいのに理想的な動きとは違ってぎこちない動きをしてしまう。こういった悩みを抱えているクライマーは意外と多いと聞きます。今回は、力が入ってしまう理由の分析と脱力から得られる効果、脱力の練習方法までを紹介していきます。 私が最初にクライミングを始めた時、周りのクライマーと同じようなムーブができないことがよくありました。特に懸垂のようなパワームーブが出てくると途端に登れなくなります。練習を重ね、自分自身でも色々調べつつ

有料
300

今更聞けないスポッターあれこれ

はじめに ボルダリングは1人でも手軽に始められる反面、クライマー自身が課題に対してどの程度のリスクマネジメントをしたら良いのか、特に最初の頃はよく分からないというか、気付けないというウィークポイントがあります。 例えば、ロープを使ったクライミングの際には、パートナー同士で安全をチェックし合います。その際に、お互いの気が付いていない部分や、ルートを登る際の準備などを指摘しあえます。しかしボルダリングだとそうは行きません。 人気のエリアなどでは他のクライマーと交流しながら課

クライミング上達マガジンの紹介お山出版編集部

クライミングにまつわる皆さんのお悩みをケース別にピックアップ。編集部がおすすめの記事をご紹介します。 クライミング上達マガジンのハウツー記事は、まもなく40作。皆さんいつも本当にありがとうございます! 編集部では今回、良くあるケースを5つピックアップして見ていきたいと思いますが、自分と似ているケースや気になる部分を参考にチェックしてみてください。自分に合った技術を、自分のペースで伸ばしていく、その為のヒントを一緒に見つけていきましょう。 noteクライミング上達マガジン

クライミングシューズ痛すぎて履いてられない問題の解決策を考える

アルパインクライミングやマルチピッチクライミング講習会の際、1番よく聞く質問に「クライミングシューズが痛すぎて履いてられないんですが講師の方はどうしているんでしょうか?」というものです。 「履いて試さなかったんですか?」と聞くと、店員さんからクライマーはみんなこうやって履いていると言われた。と言います。「ビニール袋履きました?」と尋ねると、クライミングシューズ痛いという人の約半数の人がビニール袋を履いてからクライミングシューズの試し履きをして足のサイズとピッタリのものを買っ

初心者の皆さんに向けて

クライミングを始めて「上手くなるにはどうすれば?」という質問をよくもらいます。私もクライミングを始めてすぐの頃は同じように思っていました。しかし、上手くなろう、と思いながら何年もクライミングをしていると「上手くなるためにはどうすれば?」という思考は、精神的な負担が大きいことが分かってきました。 自分の中になぜそのようなことが起きたのか、理由は簡単で「上手くなる」という目標にはゴールが無いのです。上手くなるとは具体的にどのような状態を指すのか?具体性はありません。漠然と上手い

クライミング講習の選び方

はじめに今回はクライミング講習を受けようとしている方々に向けて、失敗しない講習会の選び方を紹介します。これからクライミングを始めようとしている方、始めたものの、行き詰まりを感じている方の参考になれば幸いです。 インストラクターとガイドの違いインストラクターはクライミングの技術を伝える人です。ガイドは目的の場所まで案内する人です。これは大きな違いなのでしっかり抑えておきましょう。 それでは詳しく解説していきます。 インストラクターといっても様々な得意分野を持ったインストラク

クラッククライミングで押さえておきたい3つのこと

はじめに今回はクラックについて書きました。フリークライミングやクライミングジムでのクライミングに比べて、クラッククライミングを始めるにはハードルが高いと感じる人も多いようです。 ハードルが高いと感じる大きな理由としては、カムと呼ばれるプロテクションのセットとクライミング技術の習得が難しいといったイメージが先行しがちというとことが挙げられます。確かに、ボルダリングなどに比べるとプレイヤーの数が圧倒的に少なく、そういった背景に比例して技術を簡単に教えてもらえない、知り合いにクラ

有料
300

5級を登るために必要なこと3つ

5級の壁ボルダリングの5級というグレードでは、それまでのグレードでは出てこなかったクライミング特有の考え方や体の動かし方を求められます。 多くの初心者がクライミングジムやボルダリングジムでボルダリングを始めると思います。最初は10級から8級といったグレードからスタートして徐々にグレードを上げていくような流れになります。この辺りのグレードでは経験者によるアドバイスを求めなくても楽しめますが、5級あたりに差し掛かると途端に難しくなるイメージを持つ人も多いのでは無いでしょうか。

有料
300

3級を登るために必要なこと3つ

はじめに だいたい10級から7級、スジの良い人でも5級あたりのグレードが初心者のスタートラインになると思います。 10級から始めた人は7級から5級ぐらいで小さな壁に当たると思います。とはいえ、それほど乗り越えるのが難しいというわけではありません。 4級あたりから徐々に明確な難易度を感じるようになり、3級で大きな壁に当たるという感じではないでしょうか?5級あたりからスタートした人でも3級に特別な難しさを感じると思います。 グレードは人の体感ですからズレが生じることはよくあ

有料
300

軸を意識した登りで安定のクライミングを手に入れよう

はじめに クライミングの動作には様々なテクニックがありますが、そのテクニックを支える基礎となるものが、体軸の使い方です。 体の中心を捻ることによって登っていく1軸の動き。そして、体の捻りを極力使わないようにして登る2軸の動きです。 どちらの動きもクライミングに必要なものですが、使い分けが大切です。 今回は体軸の使い分けと、それに伴うテクニックを紹介していきます。 1軸の登り方 1軸の登り方は、クライミングの特徴的な動作として、特に初心者の方々はクライミングジムなどで教え

有料
300

「足が滑ってしまう」理由はこれ!

はじめに自然の岩場で「足が滑ってしまう」という悩みを抱えている人も多いと思います。人工壁で足を使って登っていたつもりだったのに、自然の岩を登ったらサッパリだった。という経験者の方も居ると思います。 今回はそういった方々に向けた処方箋的な記事を書いてみました。 テーマを、1クライミングシューズ、2足の使い方、3手の使い方、4体勢、の4つのフェーズから滑ってしまう原因を考えてみました。足が滑ってしまう理由は一つではありません。様々な要因が重なって「足が滑る」という一つの現象と

有料
300

クライミングシューズは痛みを我慢して履くもの!は都市伝説なのか?

痛いクライミイングシューズいきなり結論になってしまいますが、私は痛みを我慢しなければ履けないクライミングシューズは使いません。 ある程度の圧迫感は必要ですが、痛いほど強く圧迫するようなものは履きません。特に小指側が強く圧迫されるものは自分の足に合っていないことが多いので、そういったタイプのクライミングシューズは選ばないようにしています。 私は日本人特有の幅広の足なので、見た感じが細い作りのクライミングシューズはフィットしません。 講習会などで、新しいクライミングシューズ

登山グレードを知ろう

山岳事故 山岳事故の約56%は転落と滑落と言われています。 筋肉や神経系に関する体力が足りていないことが大きな理由ですが、そもそも行きたい山と行ける山がマッチしていない登山者も多く、そういった意識と肉体の乖離が事故を誘発しています。 事故を起こしているのは、60代以上の事故が最多で、登山経験10年以上というベテランの方々もいます。 若い頃の記憶が残ったまま、体力と技術が低下していて、それに気づかないまま危険な領域に足を踏み入れてしまうというケースが「途中で引き返す」とい

デシマルグレードには130年の歴史あり!!

1890年普段、私達がクライミングで使っているデシマルグレードはアメリカで使われているモデル、ということはよく知られています。 「5、8」「5、9」「5、10」という数字の上昇に合わせて難易度が上がって行きます。 前半の数字は登山のレベル(クラス)を表します。 後半の数字で難易度を表しています。 1890年、アメリカンアルパインクラブで提唱されたデシマルグレードはさらに細分化されていて、大きく3つのシステムで構成されていました。 1、クラスレイテイングシステム 普段私た