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クライミング上達マガジン

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クライミングの上達方法や練習方法について発信していきます。
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記事一覧

オンラインクライミングレッスン🇻🇳→🇰🇭

ロープワークレッスンinプノンペン🇰🇭今週のはじめに、シェムリアップのクライミングレッスンを終えた我々は、次はプノンペンに向かい、ロープワークレッスンを行いました。 カンボジアでは、クライミングにおけるリスク管理にやや不安が残るというのが私の感想です。 日本のように、リスクマネジメントのインセンティブは高まっていませんが「今やっておくことに意味がある」ということで、プノンペンのクライミングジム『プノンクライム』の協力を得て、ロープワークレッスンを行いました。 急遽決ま

佐久平ロッククライミングセンター使い方『3ステップ』

はじめにASAI Nature Climbing では、長野県佐久市に『佐久平ロッククライミングセンター』という古くからあるクライミングジムを運営しています。 こちらのクライミングジムにはスタッフがいません。 Googleの表示おも閉業になっていますね(笑) ご利用には、お客さま自身でリスク管理をしていただく『own risk』の概念が必要になります。通常のクライミングジムのように、初心者に向けてのサービスや、スタッフの観察によってユーザーの身の安全を守る仕組みはあり

地球上どこに行っても使える!!クライミングレベル向上のためのフレームワークFrom🇰🇭

フレームワーク構築の背景これまでクライミング技術向上のためのハウツーをいくつか書いてきましたが、今回はそれらの技術を「いつ、どんなタイミングで」使えば、より効果的なのかについて解説していきます。 その前に着想の背景を少しだけお話しさせてください。 今、私はカンボジアでクライミング指導を行なっています。ここで、カンボジア人クライマーのレベルアップにどんな方法を使ったら効果的かを考えていました。彼らの身体操作のポテンシャルは非常に高い。しかし、足にあったクライミングシューズ

¥300

2024年よく読まれた記事

note運営さんから2024年総まとめのデータが送られてきました。他にもいろいろと送られてきましたが、いいねやフォロワーの数など、掲載するのは何だか照れ臭いものばかりでしたので、今回は皆さんに役立ちそうなデータ「よく読まれた記事」のみスクリーンショットで紹介します。 このデータから「クライミングシューズは痛い」という全国の心の叫びが、バシバシ聞こえてきます。第3位の『リードクライミングが苦手な人へ』も気になりますが、今回はクライミングシューズにフォーカスしてみましょう。

ASAI nature climbing プライベートレッスンのご紹介

はじめに今回はASAI nature climbing プライベートレッスンをご紹介させていただきます。2025年は3月中旬あたりから受付けを開始します。春の活動場所は主に長野県になります。 今年はクライミングジムのスクラップアンドビルド作業の一環でホームページやSNSを全て削除しました。それによって(想定していたことではありますが、、、)一気にオーダーが無くなり「レッスンやめた?」との声もいただいています。が、、、 やめていませんw そんな中、私の記事に辿り着き、さら

ホールドが冷たくなる冬に試したい『クライミング中に指先を温める方法3選』

はじめに冬になると寒さでクライミングに行くのを躊躇う方も多いと思います。本気でやっているクライマーは「フリクションの良い冬こそがベストシーズン」と言います。かつての私も同様でした。が、年齢を重ねるとどうしても冬の寒さに負けそうになります。 しかし、クライミングはやらないとどんどんレベルが落ちていってしまう「継続は力なり」なスポーツ。ブランクはあまり開けたくないですよね。今回は、そんな皆さんに送る冬の寒さ対策「指先を温めよう」について解説していきます。 スパルタ方式昔カリフ

ボルダー課題を自分で作って自分で登る効果とその価値とは?

私がクライミングを始めた最初のころ、師である先輩に「お前もの凄く上手くなったな!開拓してっからだぁ!!」と暴力的に褒められたことがありました。そして最近もやはり「自分で課題を作る」あるいは「見出す」ことによる技術向上の効果?のようなものを感じています。 そのうちの1つに「定数のはっきりしない課題に取り組む」というものがあります。 基本的に定数というのは変わらないものです。分かりやすい例で言えば法律です。その「定数」である法律を変えるのはとてつもなく難しいので、それはそれと

5.11a攻略法3つの意識

はじめに今回はリードクライミングを始めて間もない方に向けたシリーズ第1回目の記事です。ロープのクリップを習得できたら、様々な傾斜のクライミングが楽しめます。トップロープでは登れなかったルートが登れて、可能性がどんどん広がっていく瞬間は「クライミング楽しいな」と感じると思います。 しかしレベルを上げて行こうと思うと様々な障壁が立ちはだかります。その障壁として大きなものが「グレード」ではないでしょうか?そしてそのグレードを細分化していくと、乗り越えるのが難しいステージが見えてき

¥300

初心者が最初に登りたいグレード

今回は佐久平ロッククライミングセンターユーザー様からの質問に答えていきます。同じ疑問を抱いた方の参考にもなれば幸いです。 質問「初心者が最初に登った方が良いグレードってどの辺なんですか?」 解説これはとても難しい質問です。なぜなら、グレード感覚というのは人それぞれだからです。と言ってしまえばそれまでなのですが、、、クライミング初心者の方は有効な技術を全く持っていないか、殆ど持っていないので、人体の根本的なステータス、身長、体重、柔軟性、筋肉量、恐怖センサー、それらの配分が

チッピングは悪?ロッククライミング界のロック愛

カンボジアのクライミングシーンをいかにアウトドアに広げるか?その方法について最近は考えています。で、ようやく「これかな」と思うヒントをいくつか見つけました。 1、開拓。まずはルートからクライミングエリアを作っていく最初の儀式ですね。 2、チッピング。チッピングがクライミング文化に与える影響を考える機会を作る。 3、アクセスファンドによる岩場の保全と環境保護。 今回は、その中の話で、2つ目のチッピングについて。アメリカのニューヨークにオフィスを置く『アーバンクライミング

リードクライミングのレベルアップにボルダリングを活用しよう!

好みが分かれる仕組みリードクライミングを好む人はボルダリングをあまり行わず、その逆もまた然りです。こういった現象はクライミング界にとどまらず、サーフィン界でもショートボードを好む人はロングボードはあまりやらず、逆も同様です。これは全てが同様というわけではなく「概ねこのような傾向である」というマジョリティパターンです。 こういった現象の理由は、目的の違いです。ボルダリングに求められることは技巧的な身体動作です。一方でリードクライミングには持久力と戦略が求められます。 フル

ティックマークは魅惑のラビリンス

クライミングで楽しいスタイルは何?と聞かれれば真っ先に答えたいのがオンサイトトライです。 オンサイトトライとは今まで一度も挑戦したことのないルートに挑戦することです。オンサイトでは、そのルートを登る際に誰かが登っているのを見たり、事前に登る方法を動画で見るなどの行為が許されません。トポとルートから得られる情報だけを頼りに登ります。 オンサイトでは不確定要素がルート上にゴロゴロしています。その不確定要素を、限りある体力、技術を使って解決していく。作戦も重要ですが、直感的なひ

シンプル&ディープな世界!ボルダリングの魅力

ボルダリングは何かというと、岩を登ることです。 クライミングシューズを使う人が大多数ですが、世界には「ベアフッター」と呼ばれる裸足で登ることに強いこだわりを持つクライマーもいます。チョークを使わないことにこだわりを持つクライマーも居る。クラッシュパッドを使わないことに哲学を持っているクライマーも少なくありません。 『岩を登る』このシンプルなスタイルが、クライマーの哲学やこだわりを全部包んで、みんなそれぞれに楽しさを提供している。ボルダリングの魅力はそんなところなんじゃない

永久保存版!クリップの方法と注意点(無料記事)

クリップが必要なシーン最初に体験したクライミングが「トップロープクライミング」という方は多いと思います。特にクライミングジムでの体験だとトップロープクライミングは最もポピュラーな方法です。そんな最初の一歩から次のステップに進むとき必要になるのが、ロープを自分でカラビナにかけながら登る「リードクライミング」という方法です。 トップロープでは自分より上にロープがかかっていたのに対し、リードクライミングは自分より下にロープがあります。簡単に言えば「トップロープでは滑落はしないが