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焼き鳥デートの夜

こんばんは。今日もお疲れさまでした。

彼とは2回会いました。夏に赤提灯でどうしても誰かと焼き鳥を食べながら、ビールを飲みたくて、そんな話が会う彼と行ったのです。彼とはマッチングアプリで出会いました。

その時、私は彼氏が欲しいとも思っていました。赤提灯で焼き鳥をつまみながら飲める気兼ねない関係を築ける彼氏が。彼とはマッチングアプリでは、そんな恋愛感を話していました。

私の体のサイズやどんなプレイが好きかなど聞いて来ない爽やかな会話でした。

渋い昔ながらの赤提灯の地下の店で、焼き鳥となめろうとビールで、私たちは仕事のことや、休日の過ごし方、家族のことや友達のこと、沢山話しました。2時間などあっという間でした。

私がよく使っているアプリでは珍しい方だなと思いました。いつも、あのアプリにいる方から発せられる遊びの匂いが全くしませんでした。

2回目も常連ばかりが集まるような渋い焼き鳥屋に行きました。常連だらけの空気に物怖じせず、私たちは自分たちの食べたいものを自由に食べ、飲みました。その焼き鳥屋は、私の最寄り駅から近かったのですが、お会計が終わってから彼はその駅まで送ってくれると言いました。

私はその時少したじろぎました。なぜ、そんな所まで来るんだろうと。理由は彼が別れ際に教えてくれました。

「僕は本当に好きになった人しか、触れたくないんだ。好きじゃない人を口説いて、体を寄せる人もいっぱいいるけど。次会った時は、本気で口説くから。覚悟しておいて」

人の多い19時の駅で、彼はそれを堂々と宣言して改札をくぐって行きました。きっとそれはドラマなら、ヒロインが胸を高ならせるシーンでしょう。私は彼のLINEに「覚悟しておくね」と返事をしながら、胸の高鳴りを見つけることができませんでした。

何度も会って好きになった訳ではない男性と体を寄せたことのある私を全否定されたような気分になったのです。

すぐに、彼から「来週会える?」と連絡が来ましたが、月末で仕事の忙しかった私は、「来週は難しいの。来月頭なら」と連絡して「わかった」と彼から連絡がありましたが、結局それきりになりました。

彼は私の空気をそれとなく感じ取ったのかもしれません。もしくは、彼のその言葉を聴きながら、少しでも時間を空けられなかった私との温度差を感じたのかもしれません。

本気の考え方は人それぞれです。彼の本気は、私に少しでも拒絶されれば引ける程度のものだったのでしょう。私も彼といる居心地の良さを何よりも優先できなかったのです。彼氏が欲しいと思う気持ちはその程度の覚悟だったのです。

暑い暑い夏がやってきます。ビールと焼き鳥を楽しむのにぴったりな夏を私は心待ちにしています。彼と行った店に今年は誰と行くか夢を見ながら考えます。おやすみなさい。

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