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食べ塾61:令和時代のランチの法則~ロスなし・利益率アップを軸に考えてみた

   もう過去のランチやディナーのあり方も、少しづつ見直しが必要と
思います。
●ロスを減らす
●早期提供
●調理や提供作業の効率化
●利益率アップ
などを目的に
「お店にとってもっと貢献度の高い営業活動」を再構築する時代です!

■提案1:日替わりランチをするなら、合わせて
 弁当も店頭売りしましょう!

   日替わりランチの特性は、
●売価が安い
●顧客サービスメニューの要素が強く、食材原価率が高い
●品数が多かったり、ボリュームをつけたりする傾向がある
●12:00~13:00の60分間に集中する
●メイン食材の仕込数量と売れる数量が合わないことが多い
(*売れ残りが出やすい)
●メイン食材の予算を半数が「予算内」でも半数が「予算超え」になる

よって、フードロス対策として、
メイン食材も付け合わせの食材も、弁当に置換えて完売する仕組みにする

弁当の価格は、
店内売りの定食が(税込)880円の場合、客席も不要、接客サービスも不要
ですが、容器代+包装材の費用が加算されるので、580円~650円あたりの
価格で売ればいいと思います。
メイン料理は大きさそのままで、サブのおかず2種類は少しだけでOK。

見た目を豪華にして売価を引き上げても売れるエリアなのか?
見た目を抑えて売価も抑えた価格が良いエリアか? 
は、
お店ごとの判断が必要です。

■提案2:自店の目標食材原価率+5%以内の原価
     で ランチメニューを作ろう!

  昭和~平成のランチのあり方は、お客様が多く来れば来るほど儲かるという考え方で、「食材原価率を上げてサービスメニュー化した商品」を
提供していました。
かっては、
食材原価率でいうと40%~45%かけたお店も多くありました。

しかし、
令和の時代は、価格を下げても、ボリュームをつけても、過去の時代ほどの
ランチの顧客は増えない時代です
。 

食材原価率の目標が30%なら、ランチメニューの平均を+5%の
35%以内でメニュー開発しましょう! 
35%のお店なら40%以内でメニュー開発です。

■提案3:ランチドリンクは出さないように変更
     する~高い価格のままでいい!

  今までは、客単価を少しでも上げるためにランチタイムドリンクを
食事をされた方に向けて、「サービス価格」で提供していました。

でもこれは、令和の時代的には、
客席回転率を落とし、営業効率を悪くして、売上絶対額を下げる
効果にしかなりません

<例>
880円の定食を食べた人がコーヒー200円を注文して、売上が1080円になった。食後のホットコーヒーの滞在時間は10分~30分間です。

別の来店客の方は、注文後10分間待ってから、10分間で食べ終えました。
1客の客席利用時間は20分~30分です。ピークタイムの1時間でおよそ
2回転できます。880円×2=1760円の売上が見込めます。
お店的には、1760円-1080円=680円の得 ←コーヒーを売らないと得する

メイン商品だけを売って客席回転率を上げたほうが売上アップになります

■提案4:ランチメニュー数は少ないほど良い!

  最近は、ランチメニューが「1品だけ」又は「AとBの2品だけ」と
いうお店を多く見かけるようになりました。

●仕込みの範囲が狭くなり効率アップ
●調理の手順もシンプルに1つにすると入店人数がわかれば調理スタートできます。
●メニューが2つの場合でも、半分調理内容をダブらせばもっと調理が楽に
 なります。早期提供ができて、調理スタッフも減らせます。

これからは、一番売れるメニューに絞り込めるようにしましょう。
ランチメニューの椅子取りゲームの始まりです!

10→9→8→7→6→5→4→3→2→
最強のポジションは<ランチメニューがひとつしかない店>です。

提案5:ランチは予約を取らず、弁当は予約を
    取るのが一番おいしい売り方です!

  ランチタイムのランチ客のご予約を取ると、限られた席数で、
限られた時間内の売上は、著しく阻害されます。
予約を受けていただける優しいお店の路線をとるか?もしくは、
店内まで入ってきて空いたテーブルがあるのに、予約があるから座れない
というお客を作らない路線をとるかは、お店で異なります。

お店の営業効率と「今まさに来店しているお客様を大切にする」という意味では、
ランチタイムの来店予約は受けない お店がよりいっそう親切と思います

お店によっては、
ランチタイムのご予約は受けておりませんが、今日でしたら〇〇時頃
 でしたら、お席は空いていると思います♡
」と添えていただければ良いと
思います。

一方、
弁当の方は、毎日完売数を予測しながら作ります。
でもそれに、予約数が加わればもっと、数量を増やしたり、ロスをなくしたりできます。

これからは、
店内営業だけが売上を立てる手段ではありません

●店内売り           80%
●テイクアウト         10%
●50m以内の自店デリバリー  10%

店売を80%と考えると、80%→100%になれば、
売上アップ率が 100%÷80%=1.25倍(25%アップ)と
なります!

売上手段は狭く限定せずに、広くもっと広く考えましょう!

よろしくご検討ください。
(了)


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします