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30年超え飲食コンサルのマイルール~現役の方とこれから始める方への参考!

  私が飲食専門の経営コンサルタント(創業時はアドバイザー)として
独立したのは、平成元年12月のことでした。
それから毎年、毎年赤字が累積しても仕事にのめり込み、創業時に、
コンサルの世界の師匠の方から「5年をめどに黒字化しなさい」と言われた
ことが、私の場合は6年半かかりました。あっという間の期間でした!

  あれっ!今月はお金が足りないというのが起こらなかった!どうして?
っていう検証で、赤字領域から黒字領域に入ってきたことに気づきました。
それから、25年以上(創業から33年目)経営コンサルを継続しており、
コロナ禍の中で値上げメニューの成功のための工夫と研究を
行っているのです。

  この投稿は、私が30年を超えるひとりコンサル人生を乗り越えることができた「マイルール」を示すことで、
日の浅い現役コンサルの方や今からコンサル業を始める方の参考になればと
思って執筆するしだいです

そのマイルールの多くは、
”少しの成功事例と多くの失敗事例”から学んだ
ことというのが本当の事実です

*この投稿はある意味私の仕事の公開文書なので長文です


■マイルール1:創業時から契約条件は1円も
        変えていない

  創業時からずっと同じ契約料金で仕事をしています。
月1回3万円、月2回5万円、月4回10万円が基本料金になります。
この料金設定を決める時に思ったことは、

この金額をいただけば「まじめに一所懸命尽くす」という
自分を納得させる料金が、1回支援25,000円(2~3時間)という
自分自身に対する取り決めでした

ですから、同業種の方を調べてから設定した訳ではありません。
過去に、福岡のコンサルの方から、私がいる県は、1契約5万円で
仕事をされたら、他県からくる私たちは最低10万円いただかないと
生産性が良くないと言われました。進出しがたいとのお話でした。
ある意味、自然と防御金額にもなっていました。

今でも他県からの他業種の専門コンサルの方たちは、1回30万円という話を
よく聞きますが、それはそれでいいのです。
私は飲食業の為のコンサルなのですから。払える金額がいただく金額です。

たまに来る金融庁の価格転嫁有無アンケートには、いつも内税です
と回答しており、表面上は消費税増税のたびに実入りは少なくなる
計算ですが、消費税を納める年商ではないので大丈夫です。

■マイルール2:お金のある人は1.5倍いただき
        ない人は半分頂く見積りを書く

  創業から数年間の間はこれを実行していました。
今はどの企業もデフレ期~コロナ期まで経営が大変なので実行なしです。
本来は、この考えがないと「公平な契約条件ではない」と思うので、
基本の考え方として持っておくべきかと思います。

”支払いする金額が重いと感じるほど、コンサルの助言をよく聞く”

という実務の法則があります。(*もったいないから意見を活かす

とれる限界前くらいの契約をすると、良い結果につながる確率が高く
なります。

■マイルール3:お金をいただいたら全身全霊を
        注いで仕事に尽くす

  契約期間は最低1か月間~3か月間のスポット契約、6か月契約、1年契約
1年契約の自動更新とあります。
私は、契約先の新たな飲食企業(飲食店舗)を知るために、お店の過去3年間の業績、損益状況、メニュー内容、メニューの劣化度と改善必要度の判定
経営者の方の長所と短所、経営能力判定、従業員の方の構成と能力判定
などをさりげなく行いながら、
どうしたら地域一番点になれるか、最高の利益を上げるお店になれるかを
組み立ててゆきます。

  経営者の方や従業員の方の能力判定を行うことは、決して見下げることではありません。
仕事で相対する人の「理解力や実行力」を査定してそれにぴったり合わせた
支援、プレゼンを行うのがプロの仕事考えているからです

これをできるようになるのは、おおむね短くて6か月、最低でも1年間ほどは
その企業に関わらないと見えてこないのであり、
短期間で短急に重要な判断を行うと、大きな失敗につながりかねません。
(*総合的判断ができるデータの集積がないとどうしても決め打ちになる)

一番良い仕事をするには、
最低6か月間のお試し契約をする
②次に双方がよければ、1年契約の更新型に切り替える
 または、3か年契約で前に進める。
私は今まで1契約が10年以上が2件、5年以上が10件近くありました。
3年間関わると会社の隅づみまでわかりますので、それなりに大きな実績を残せますし、後日の再契約にも繋がってきます。

仕事上の支援業務以外にもいろいろな助言をします。

経営者の方のこうすればもっといいという気づいた点をどんどん伝えて
傍にいてくれて助かるという実感を味わっていただきます

お金という貴重な財産をいただくわけですから、当然の行為です。
 

■マイルール4:契約継続重視よりも結果の成功を
        重視した契約姿勢を貫ぬく

  従業員が多くいると、固定費を稼ぐために多少重荷に感じる契約先とも契約をしなければいけませんし、時には無理難題も飲み込む必要があります。
  過去には有限会社を10年余り経営していて従業員も数人いた時も
ありましたが、固定経費の高さと指示命令のわずらわしさで、1人仕事の
世界が自分の世界と決めて現在に至っています。

  契約を失わないために「重要な判断事を妥協してしまった」
  ことが 後から後悔しても遅い失敗につながった!

ことが何度かあります。

例え契約がそこでストップしても、中途半端に妥協してはいけません。
その時は良くても、
あのコンサルと契約したらこういう結果になった
とその経営者の方が同業者や社内や取引先に、自分が言い出したことを
棚上げして、コンサルのせいに仕立ててしまうからです

その評判が独り歩きを始めると、数年間はそのエリアでは仕事が
出来なくなります。

■マイルール5:今年1年間ベストを尽くすことが
        来年1年間の保証になると信じる

  コンサル業も総じて明日はどうなるかわからない「水商売」業です。
クラブで豪遊しても1年後はシケモク吸っているかもしれないのです。

経験上で確かなことは、
手抜きせずに今年1年間仕事に邁進すれば、来年1年間は大丈夫
という暗黙のルールです。

それは、その業界上の信用が壊れていない安心感からだと思います。
この「1年ルール」を10回繰り返せば10年、20回繰り返せば20年間の
安定したコンサル人生が遅れます。

もうひとつは、
後に述べる自分のスキルの維持を行うための勉強を怠らないことです。
真摯に学んだことはファイルに記録して残す

●世の中の変化は分野を限らずにトータルで細かく感じ取る

●特に自分の専門分野は深く掘り下げて研究する

●東京で仕事している、知名度が高い人などという外部条件に惑わされる
 ことなく、自分ならこう判断してこうする を考える癖をつける

 
*肩書と専門能力は別問題と気づくと思います。

■マイルール6:ダメな経営者にはここがダメです
        とハッキリ言う姿勢を貫ぬく

  私は、契約をいただいたお店のすべての支援に関しては、
「社外専務」(社長の次の立場)というスタンス
物事を考えて助言や判断を行ってきました。

過去30年間余りの契約が何百本あるかわかりませんが、
「お金を払っている私に意見をするとは何事か!」と言われて即解約に
なったことが2度だけあります。
不思議なことにこの2社は今は存在しません。

99.9%の経営者の方は言われたその時は、頭にカチンとくると
思いますが、ここまでは従業員も家族も言ってくれないとわかれば
解約などという、経営者の方自身をダメにすることにつながることは、
意外と回避するものです


1月に何度かしか会わずにいる立場なのが良いことかもしれません。

何度もやり合った方ほど契約は長期契約になってゆきました。

■マイルール7:売上高を追わずに支援完成度の
        高さを追求した仕事をする

  自分の会社の年商を追いかけても余程の幸運が続かない限り、何十年も
上がり続けることはありません。
飲食店でさえ、リニューアル対策や構造転換がなければ、12年~15年で
老化廃絶してしまうのです。

コンサルタントが、契約したお客様にお渡しできることは、
「考え方」であり、「アイデア」であり、「切り抜け方のヒント」です


要するに無形の財産です。目に見えません。
創業から10年余りの期間は、「A4の1ページ=3万円」という自己ルールを作って凝縮したアイデアを提供していました。

  たまに契約した先の経営者の方が、コンサルに負けないように
アイデア競争を仕掛けてくる方がいますが、これは大きな間違いです。

なぜなら、コンサルはお金をいただく以上は、必ず社長より1mmでも
上のアイデアを出すために寝食を投げても生み出す方に力を注ぐから、
社長さんが勝てるはずがないのです。

コンサル契約はコンサルの持つ能力をレンタルで借りる契約
と経営者の方は割り切るべきことと思います。


■マイルール8:収入は最低限度に喰える分あれば
         いいというサバイバル心で臨む

  この意見が通らなければ成功できない見通しが立つと判断できれば、
関わることで自分の明日の評判を落とすことになるので、
「解約されても惜しくはない」と覚悟する気持ちで進言する
と事をいつも心がけています。

それを長く行ってゆくためには、
自分の事業規模を負担の少ない規模に仕立てて仕事を行うべきと思います。
守るものが多すぎたり、大きかったりすると、妥協と甘さが出ます。
その妥協が明日の失敗につながり、未来をつぶしてしまうことにも
繋がるかと思います。

■マイルール9:契約先の経営者は他人でなく親族
        や親友と考えて接する

  契約先の経営者の方とは親族であり、親友と考えておくと良いと
思います。
他人と思うと随分腹の立つことでも、親友だったり、弟だったりすれば
それだけカリカリ来なくても「ま、いっか」になれます。
そう思えば、案外気持ちも穏やかになれます。

■マイルール10:現役を名乗る限りは学び続けて
        常に”最新”スキルを心がける

  学ぶことはいつも自分のスキルを磨き続けて最新に保つこと

だと思います。
飲食業は「3か月で状況や現象が変わる」業界であり、
一方で老舗のお店があるように「何百年も変わらない」ところも
もっている複合的な要素も持っている業界です。

関われば関わるほど、底なし沼のように興味が尽きず、ゴールの見えない
業界です。
私は、今でも大変大きな魅力を飲食業界に感じています。

(学ぶ対象)
●ネットニュース
●WEB情報
●テレビの取材番組やニュース
●雑誌の記事
●店舗検索
●グーグルアース(立地のチェック)
●専門用語の検索(ネット・三省堂国語辞典)
●amazonキンドル本
●youtube動画

など。


私の経験や考えが、これからのコンサルの方に役に立てば幸いです。
あなたの英知と努力で、年商が何百万円にも何千万円にもなります。
業界トップの英知を磨き続けて実現させてください
応援しています!

(了)



飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします