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日記R54:トレンドであり令和の鉄則の「利益最大化」を飲食業で考えてみた!

  背景にあるのは、普通のことを普通にやっていては、
もはや商売においては、

利益が出にくい「低売上&高経費の時代」になりつつある

ということが前提の考え方になります。

<飲食業の現状と見通し>
人・食材・資金・売上について

1,もっと人手が確保できなくなる
   
過去18か月間以上に渡り、従業員減らしを行ってきており、
 飲食店従事者数は半減または半減以下になっている。
 今後年末にかけて10月以降に急回復しても業界信用度が薄く
 求人募集に応募が少ないと予測され、採用できても教育期間も余りない。

 多くの人が飲食業界を離れたり、関連するテイクアウトやデリバリーの
 分野に転身したりしています。

 →元通りの人材数確保というより、現在確保できている総人数で
  「何ができるか」改めて組み立ててみる 方が、
  これからの飲食店のあり方の健全経営の考え方につながります。

2,食材の高騰は今後も限りなく続く
   
わずか数年前までは、特定の食材が値上がりするのは1年に
1~2回でした。
今は、年に数回値上がりがあっても何ら不思議でない状況です。

飲食業界は、いつも我慢、我慢でしたが、
食品メーカーはデフレスパイラル時代20年間のつけを取り戻し、なおかつ
人件費・物価の高騰を吸収すべく値上げを繰り返しています。

最近の新規開業店も、最初から生き残ってゆける食材原価率の価格設定
であり、健全な経費構造です。
既存店だけが「旧時代の飲食店経費構造」で経営しています。

  全体としては、出だしが3%の値上げであっても、回りまわって最終的には、10%前後の値上がりになってくることは必須のことと思います。

最低1~2年に1回は値上げを行う必要があります。
また、利用者の方たちから「根下価格を承認してもらえるお店」であることが問われます。

さらに、値上がりの大きい食材を使う料理に関しては、
20%~30%の値上げも行えるように覚悟するべきと思います。

3,資金 
  飲食店の資金調達は、
①新規開業・・・採算性、事業性の有無が以前よりも厳しく査定されます。
        同時に、経営者の真の力量もしっかり査定されます。
       (*形だけ整えば融資が出ることは少なくなると思います)

②融資が出ない傾向の飲食店・・・
        前年度の売上高が融資残高の50%を超えている店舗
        経営者の年齢が70歳以上で後継者が不在の店舗
        経営改革の具体的なビジョンが示せない店舗 など

③融資が出る可能性のある飲食店・・・
       ・年商に比べて1/3以下の負債総額の店舗
       ・コロナ禍の影響が比較的少なかった店舗
       ・経営者の年齢が60歳代以下
       ・経営者の健康維持に支障がない
       ・コロナ期の売上減からの回復が明確に認められる店舗
       ・過去の融資の返済が遅滞なくできている店舗

全体としては、飲食関係は融資を絞っている傾向です。
ビジョン、実行計画、人材、経営者の考え方などがしっかりしていることが
融資の前提になると思います。

コロナ禍が緩和されて売上の回復とともに、金融機関の警戒感も薄らぐと
予測しています。

4,売上見通しについて

●他店と競合する場合(同じ飲食業態の競合や異業種間の客層競合)
→売上は、横ばいまたは外食客の減少で漸減してゆく

 
 自店のオリジナリティがかなり高くないと高額販売は困難と思います。
競合店舗が近くにある場合は、どうしても、品質や接客サービス以上に
価格設定で「安さ」になびく傾向が2/3程度の外食客にあると思います
ので、価格のせめぎあいは付きまとうことになります。

また、
飲食業態が違っていても、同じ客層で引っ張り合って競合する場合も
外食人口減が売上減につながります。

ひとつの切り抜け方は、今よりも絞り込んで「専門店化」することで、
オリジナリティと独自の価格体系と客層を獲得することで、
基本的な競合は回避できます。

●他店と競合しない場合(専門店化した場合)
→低ランニングコストの高収益型を目指す

  
自店の立地する商圏内の20代~30代の第一主流をとって
競合の中で生きるか、
第二主流の40代後半~60代の中高級客層を相手に専門店化したお店を
経営するか、見極めが必要になります。

  第二主流の客層を選ぶ場合は、店舗のキャパシティー(収容人数)が
どれくらいかを見極める必要があります。
例えば、夜の歓楽街にあるステーキハウスです。
50席では潰れることがあっても、25席で生き残るお店は多くあります。

店舗規模・メイン食材・平均客単価設定・おもてなしレベル・客層の一致
(*ほぼ単一客層または競合しない二つの客層でないとうまくゆかない)
が行われて、他店との差別化がはっきり出せるお店にするべきです。 

人も使えない
お金も思うように使えない
売上も全盛期のようには上げにくい

だからこそ、

「手に入る人・食材・資金で利益の最大化」を
どう言う仕組みで
実現させるかが必要になるわけです

楽しく、自由にイメージしてみてください
これはテストではありませんのでご安心ください

年々経営スキルを少しづつ引き上げてゆくことが、
未来に向けて生き残るお店作りになるかと思います。

(了)

  





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