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食べ塾:新規開業なら、売上を作りやすい「ごはん6業態」をご紹介します!

  料理に占めるお米の割合が多い飲食業態も、「庶民性」「安価」
「商品の知名度」などにより、これからはもっと重宝される形態と予測して
います。
少し集中的に2~3か月間ほどがんばってノウハウを蓄積すれば、
開業レベル(お金を頂ける商品を生み出す状態)に到達すると思います。
(*開業後の進化発展のためには、さらに研究が必要ですが)

通常の飲食店のお米は1kg当たり/3000円~3500円のお米を使って
いますが、
仮にぜいたくに、寿司米クラスの中の上レベルの10kg/5000円の
お米を炊いてごはんにした場合でも、

ごはん1kg/250円という「安価で美味しいメイン食材」が誕生します

これを使った飲食業態を6つご紹介します。

小さな開業費用、必要最小限度のノウハウ、こじんまりとした
10坪~15坪の店舗で、店内飲食売上とテイクアウト売上が
手に入ります。
また、こだわればこだわるほど、専門店化もできます。


<1>カレーショップ業態  食材原価率35%~33%

  自家製カレーのバリエーション、焼きカレー、ドライカレーなどの
酒類がありますが、
安く売りたい場合は「安価な食材のトッピングを使う」ことで実現します。また、高く売る商品を作るには「銘柄肉」や「海老カニなど海産物」を使う
と希望の売値の商品が生まれます。

カレールーのオリジナリティーの他には、
ごはんのこだわり・トッピング食材のバリエーション・盛付容器の違い
サラダの有無・ドリンク付きの有無などで差別化ができます。

商品価格帯(税込)680円~1500円

提供時間     通常の15分以内提供

坪売上(ローカル)8万円~12万円  

<2>どんぶり業態  食材原価率30%~35%

  街のどこかにこのどんぶり主体店があります。
ランチ需要を満たす重要な飲食業態と思いますが、一方でもう300円台商品群の本来の商品力のあり方は「破綻している」と受け止めています。

吉野家さんでも本当は550円~650円を最低価格にしたいくらいと思います。
(*競争があるので本音で商売していない、だから感動もなく真の熱烈な
  お客が少ないという感じが見受けられました)

まさに、ごはんの美味しさがベースです。だしの旨さが大切です。
そして「昼食」(それが夕食でも)では、
●空腹を満たすボリュームが必要
●次の夕食時間までの「活動エネルギーの充てん」の役目 があります。

(種類)
1、肉系(牛豚鶏)の和系どんぶり店
2、野菜・魚介・肉を使った天丼どんぶり店
3、肉系の洋系どんぶり店 (ローストビーフ丼・ステーキ丼など)
4、海鮮丼系どんぶり店  (海鮮丼・漬け丼・うに丼・イカ丼など)
5、中国料理系どんぶり店 (天津飯・あんかけチャーハン・中華丼など)
6、ウナギ・あなご・鯛などの特定の魚の重やせいろ料理
等があります。

商品価格帯(税込)  500円~5000円(使用食材や店の格で大きく違います)

提供時間  990円以下のお店は「早めに提供」5分~10分、
       1000円以上のお店は、12分以上でややゆっくり眼に提供する
       方がうまくゆきます。
坪売上(ローカル)8万円~12万円 *特化された専門店は別途


<3>おむすび業態 食材原価率20%~25%

   食材原価率が低いメリットがありますが、1人で平均2個なので、
平均客単価が低い業態です。
また持ち帰りも手軽に行えるので、売上は上げやすい業態です。
ランチ需要が多い、16時~18時需要が多い、人口の多い立地が良い。

(魅力)
●ごはんそのものの美味しさが「決め手」
●好みの具をオーダーで空気と共に結んでくれるふわっと感が最高です
●おいしいみそ汁が別途にあれば、さらに満足です
(*年配層が多い地域では、自家製の浅漬けや漬物があると良い)

明太子、ウニ、葉唐辛子、焼鮭、塩サバ、煮卵、高菜、トウモロコシ
チャンジャーなど、およそ何でも利用できます。
自店のオリジナリティーが素材で表現できます。

食材原価率が低いので、販売価格幅にも変化が出せます。
(*しかし食材原価率35%を超えないように注意してください)

商品価格帯(税込) 100円~380円(ジャンボおにぎり:バクダン)

提供時間      客単価が安いので、作り置きとオーダーで作るのが
           50:50位が良いと考えます。
           1分~5分くらいかな?

平均客単価     500円(350円~650円の範囲が多い)
          (*コンビニ売価よりわざと10円~20円安くする)

お米とのりが美味しいと「固定客」を作りやすいし、
周辺のコンビニ食に勝ると思います。 


<4>釜飯業態  食材原価率30%~35% 

   男性より女性のファンが多い、若者より中高齢者のファンが多い
ごはん業態です。 
肉・魚介・野菜を使って無限のメニュー展開ができます。
季節感も表現しやすい業態です。

オーダーして提供まで20分~25分かかるので、
店舗の絶対数が少なく「希少業態」でもあります。
(*ネットの来店事前予約で売上を伸ばしたいところです)

●お米の美味しさが決め手
●だしの美味しさと繊細さが決め手
●具の美味しさと季節感が魅力づくりになります

商品価格帯(税込) 650円~1500円(高価格は複合食材にする)

提供時間      炊き上げ15分+蒸らし7分~10分かかります
          (*早炊きより通常炊きの方が美味しい)

平均客単価     900円~1200円

坪売上(ローカル) 10万円前後 


<5>こだわり白ごはんのお店  食材原価率30%

(こだわり)
●お米の品質(産地指定)
●お米の研ぎ方
●炊飯水(どこの水か?どんな水か?)
●炊飯の火の種類(ガス・炭・薪・他の輻射熱)
●炊く道具(羽釜・土鍋・ガス釜・IH炊飯器など)
●1人1釜炊き

ぴったり合うサイドメニューとして
●季節のみそ汁
●自家製漬物、浅漬け
●アレンジ味噌

等があるともっと嬉しいですね。

商品価格帯(税込) 1人/1500円超えだったと記憶しています

提供時間    お米のとぎからオーダー毎であれば、「30分間」は
         かかる計算になります。

坪売上     お店のやり方と価格づけで大きく違います8万円~20万円


<6>最後は、味付けごはん業態 食材原価率20%

味付けご飯は、弁当店でも人気の商品です。
江戸時代中期から100種類以上のメニューがありました。

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江戸時代中期の享和年間(1802年)にごはんの種類について書かれた
「名飯部類」に詳しく説明されています。(写真は現代語訳の本)



炊込みごはん  鶏めし(本当は混ぜめしの方が美味しい)など
         肉・魚介・野菜の炊込みごはん。

混ぜごはん   炊き込むと風味が抜けるものは、混ぜごはんがよい。
         また、混ぜごはんは、切れたときの速攻性が良い。
         (*販売価格は炊込みごはんと同じ価格で売れる)

蒸しごはん   赤飯・山菜ごはん もち米を使った蒸しごはん
         もち米の比率が、100%・70%・50%とあり、
         売価で比率を調整しているお店も多い。

商品価格帯、提供時間、平均客単価、坪売り上げは、
対象店舗経験が少なく、
また店舗ごとのやり方で大きく異なるために不記載
とさせていただきます。

女性、中高齢客に人気であり、またお土産や自宅用のテイクアウトに
向いています。

スーパーなどに入っているテナント惣菜店では、
15%~20%のテナント比率家賃がかかるので、一般店より
売れる価格が抑え込まれる分だけ、良質の商品が出せない傾向です。


是非、新規出店をご検討ください!

またまた長文ですみません。

(了)

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