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食べ塾73:今の日本の食材自給率だと10年後は2倍の価格でしか売れなくなる!~トウモロコシや他の食材の自給率は?

   テレ東さんのWEBニュースで見かけましたので、少し自分なりに
調べてみました。
トウモロコシは主に牛豚の主食でありカロリーの高い食べ物です。
主な生産国は、アメリカ41%、中国20%、ブラジル6%などですが、
トウモロコシの輸出国となると、ロシアやウクライナなのです。
中国の食のグルメ化で牛豚の生産が高まり、輸入が増えているとのことです。
しかし、日本国内で消費するトウモロコシの99%は輸入に頼っています。
国内生産の1%のうち北海道の90件が所属するトウモロコシ生産組合で
生産されているとのことです。
今年は危機的に不足するのを見越して、生産を10倍に増やすそうです。

■耕作放棄地や放牧地の一部を使ってトウモロコシ
 の自家栽培を始めよう

   牛豚の飼料となるトウモロコシの高騰で一番困るのが牛豚の生産者であり、次に困るのがそれを仕入れる食品・飲食業者、ひいては外食を利用する多くのお客様たちです。

 トウモロコシは仕入れるよりも自分で作る

   今後もっと上がり続けるならば、自分たちで力を合わせて、生産したものを自分たちで利用する。この仕組みが必要となります。

 アメリカのように広大でなくてもトウモロコシ
 はできる~きっと日本方式があるはず!

   何でもかんでもアメリカの模倣では、英知のある日本人ではないと
思います。ますます耕作面積が小さくなる今の日本。

農業も漁業も林業も、70歳代以上が半数を占める哀れな状態になっているのは、一方では昭和型の考え方が根強いやり方できた結果ですが、
農業も漁業も「人間の生存を保証する食べ物」を生産する1次産業です

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         農業屋.comさんから画像拝借しました
WEB上では、様々な飼料用トウモロコシの品種があります。

ただし国の支援で早急に北海道などのトウモロコシ生産地に必要なのが
保管するための「1000tサイロ」とのことです。
これは国の補助がないと利益から出せる投資ではないと思います。
令和4年4月からやっと、トウモロコシ生産のための機材の補助が付くということです。


■知っていますか?自給率の現実
 ランチ1,000円以上、ディナー3,000円以上が
 当たり前になる「10年後」にはしたくない

えび 自給率 約5%→95%が輸入

  日本では一人1年間に70尾を食べている計算になるそうです。
回転すしでも、海老天でも、エビフライでも女性や子供さんに人気です。
インド・タイ・インドネシア・べトナムなどで生産されています。

小麦 自給率 16%→84%が輸入

  まだまだ自給率が低いですね。政府が全輸入量の国内卸の価格を
決めています。4月に17%の値上げが行われ、10月には、同じく
17%の引上げが取りざたされています。

麺類のメニューを扱うお店は、1玉=仕入15円~20年アップを
考慮したメニュー売価を検討する必要が出てきました

大豆 自給率 6%→94%が輸入

  日常使う豆腐や揚げ油、味噌づくりなどに使いますね。
こんなに少ないのだと調べてみて改めて知りました。

牛肉 自給率35%→65%が輸入

  トウモロコシが高騰すると、吉野家の牛丼も値上りしてきます。
ファミレスのロースステーキも、焼肉店の輸入マクミも上がることに
なってしまいます。

豚肉 自給率49%→51%が輸入

  外食産業では、多くの大手のチェーン店や弁当店、レストランなどでは
輸入のとんかつが使われています。
これも今年以降は値上りせざるを得ないと思います。

ちなみに、私の中での豚肉のランキングは、
黒豚→銘柄豚→白豚(国産)→白豚(輸入)です。
豚しゃぶとかで味わうと、黒豚が最高の味わいになります。

鶏肉 自給率64%→36%が輸入

  同じく外食残業では、ブラジルをはじめ多くの国から輸入されています。記憶では中国産のものが一番安いと思います。
でも中国産と書くと買う人はいませんので「鶏肉(輸入)」と書くだけと
思います。食品加工業では、スーパーの表示ほど厳密でない場合もあります。ただし、虚偽表記はご法度の食品業界になりました。

牛肉・豚肉と同じく鶏肉も、輸入品価格が底上げすると、国産品が
値上りするということがここ数十年行われています。

魚介類 自給率52%→48%が輸入

  一番よく知られているのが、ノルゥエー産のサバのフィレと思います。
あと、熊本の産地偽装で有名になった中国産アサリ。
実際は、中国や東南アジアからの活魚も多く輸入されていますし、
20年以上前から中国産のトラフグの3枚おろしが輸入されています。

多くの国から仕入れることで、農業生産品や漁業生産品の不足を
補っていることになります。

食材の良しあしのことはありますが、飲食業界的には食材の高騰を
安い輸入食材で抑えてきたともいえるのです


もう飽食の時代から適食の時代・省食の時代に
世の中は変りつつある と私は感じています

(了)

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします