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食べ塾63:代替肉ブームは果たして本物か?商品価値を考えてみた!

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焼肉ライクさんで売っているNEXTカルビ、NEXTハラミの画像です。

代替肉ブームの完成度は?

  実際の普及度に比べて、ブームになってますよ!世界的に!日本でも!
という煽り先行の多分にでっち上げ傾向があると感じています。

確かに、開発メーカーや使用している飲食店さんは、必死で定着させようと
していることは認めます。
今から先の食糧難時代の救世主になることも確実と思っています。

  私も何度か代替肉のカルビやミンチ肉を買って料理してみました。
しかし、まだまだ開発途上の初期段階のレベルと思うのです。

確かに代替肉は高たんぱくで栄養価が高く、低脂質でヘルシーという利点があります。まだ大豆を食べているのとさほど変わらないのです。

その理由を順に述べてみます。

食感は?  評価△

  肉の繊維構造に似せて作る技術もまだ初期段階と思います。
かにかまなどの技術に比べれば、まだ半分以下のレベルと思います。

スーパーなどで見かけるものは、流通コストを抑えるために大半が乾燥したものですが、水で戻した段階でもう、不味さが想像できます。
味の沁み込み具合もさほど良いとは言えません。

見た目は? 評価△

  生肉の見た目の臨場感は、焼肉屋さんで見ることができます。
明るい赤色と暗い赤色や脂肪のサシの感じなどを表現するには、まだまだ
研究が必要なところと思います。

現状の焼肉屋さんのように大豆プロティンの利点を前面に出すことは、
健康志向の方には良いことと思いますが、本当に「本物に替わる肉」と
考えると、物足りなさすぎると思います。

味?    評価×

  本物の肉は、食材そのものが持つ旨味を持っていますが、今の代替肉は
素材そのものの味ではなく、つけて食べるたれやソースに味の依存をして
やっと美味しく食べることができます。
将来には、素材自身の持つ味わいで美味しく食べることができればと思います。

香り?   評価×

  まだここまでの開発段階ではないと思います。
知っている限りでは、今はまだ「食感を近づける」ことに集中している
段階です。

やはり、カニカマのように完成された段階になるには、10年以上の期間が
必要になるのではと思います。

価格?   評価×

  今はまだ社会の中での代替肉の消費量が多くないので、開発研究費も
多く使えないので、新開発も進みにくいと想像しています。

また、代替肉そのものを大量生産するためには、大量の大豆が必要です。
今の大きさの大豆を大量に生産するか、1粒の大きさが今の10倍の大豆を
遺伝子組み換えで生産できるようにするかしないと、
大豆を必要とする揚げ油の生産や、家畜の飼料や、豆腐の生産にも欠かせない大豆ですから、一極集中使用ではいけないわけです。

価格は本物の50%~30%位が妥当と思います。
将来は、昔の大平総理が「貧乏人は(米ではなく)麦を食え」といったように、「貧乏人は代替肉を食え」と言われることになるかもしれません(笑)


もう地球人口80億人になり、食料自給率の低い国ほど
「食料確保」が国の存続につながる事態
になる傾向が強まっていると思います。

日本も中国も他人ごとではないのです。
もう中国は手を打っていますが、日本はまだ安穏としています。

代替肉の開発の方々は、もっと他分野の多くに方たちの知恵を借りて
質の良い代替肉を世に送り出してほしいと思います。

*投稿内容はあくまで個人の意見と評価です。
 投稿写真と評価は関係ありません。一般の代替肉評価です。

(了)

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします