見出し画像

ハッシュタグで地方は盛り上がる?Twitter鹿児島マラソンまとめ

遡ること2020年もまだ始まったばかり,コロナ禍が正直ココまで長引くとは多くの人が思っていなかった頃のお話です。思えば2020年はこの辺から怒涛だったな…


鹿児島マラソン中止決定

毎年3月頭に実施されていた鹿児島マラソンの中止が決定しました。

鹿児島マラソンは2016年から開催されており,鹿児島市や姶良市などをコースとしたマラソンです。正直私自身の意見として,当初は「鹿児島を縦断する主要な交通網が多くないので,そこをわざわざ止めてマラソンをする効果はいかほどか?」という疑問も持っていました。しかし,数年実施する間に市民や県民の理解,一つの風物詩として定着し始めた感もありました。これは裏を返せば,大規模な市民参加型のスポーツイベントが求められていたという事でしょう。(プロ野球球団がないのも一因ですが,そこの穴も確実にサッカー,バスケットボールが埋めてきているようにも感じます。)

その軌道に乗ってきたところで中止です。報道が出たとたんにそりゃあ様々なところから落胆が…



#Twitter鹿児島マラソン のはじまり

コロナで色々なことが中止だなんだとなってきていたその時でしたから,私自身も何となく元気もなくなるし,つまらん!という気持ちもあり,何かできないかなと考えました。そこでやってみたのが #Twitter鹿児島マラソン です。

(無謀)のあたりに,そんなに本気ではなかったということが垣間見えますが,みなさんがとりあえず,面白がりつつもなにやら鹿児島のことを紹介してくれたり,ほかの遊びを考えてくれたりすればいいな,という程度の発信ではありました。もちろん,様々なSNSユーザーがハッシュタグを利用してつながったり検索性を高めたりしているのも参考に,実験的にやってみたというのも本音です。

こんなかんじで,のんびりやろうと思っていました。



バズリ始めた

ツイートした当初は,何名かの方が乗っかっていただいたり,遊んでいただいたりしてのんびりしたものでした。ただ,夜遅くなってきたあたりで起爆力のある賛同者が参戦し,勢いづいてきました

この動画の勢い大好きです。マラソンの元ツイートより伸びていることからもわかると思います。もっと伸びてほしい。

定番の山形屋です。県民大好き。

ロケット打ち上げなんてのは,よそじゃ見えないですからね!

などなど,さまざまなツイートが集まり始めました。もちろん,危ない香りがしたので注意書きを…

今のご時世怖いですからね。先手は打とう。




ありがとうKagoshimaniaX

そんなこんなしている間に,いつもお世話になっている鹿児島のウェブメディアKagoshimaniaXさんにトゥギャっていただきました。さすがに動きが早い。

ちなみにサイトはこちらです

中の人はこちらです

サムネがやや心配な雰囲気もありますが,すごい人です。

とりあえず,ハッシュタグの動きはこんなもんだろうな…と思って眠りにつきました。




NHKさん速かった

ところが翌朝に接触してきたのがNHKさんでした。夜の間の伸びでしょうか?翌日の日中でしょうか?(仕事中なのでほとんど確認できていないんだが,伸びていたようで)職場に電話をしてきたのでそりゃあ大変です。とりあえず管理職に念のため確認して,「個人の活動なので学校名は出さない」ということで取材を受けることになりました。(とはいえ,Twitterのアカウントでも公表しているので全然隠れていないわけですが…)

特に悪いことでもないので,勤務時間後に学校で取材を受けました。

NHK夕方のニュースにも出ました(鹿児島ローカルかな?)

画像1

ニュースに出るとそれなりにいろいろな人へ話題は広がり,いろいろな方から声をかけていただきました。

取材もいただき大変ありがたいことではあるんですが,ここでいくつか気になるところが。①思ったほどタグ投稿が伸びない②元ツイートも伸びない(NHKニュースのツイートのほうが伸びるうえに,怪しいコメントも…)

これは,「ハッシュタグを使ってTwitterで情報発信・受信する層がNHK視聴者層と重なっていない」ことが原因ではないかと推測されます。これでは,いくら頑張ってもハッシュタグが盛り上がりきらないじゃない…





南日本新聞さん参戦

新聞でも取材をしていただきました。

画像2

こちらも,学校名は出さずに…(とはいえ,南日本新聞さんもかなりお世話になっていて2年に1度くらいは載せていただいているので普通に身バレしています)

マラソンがなくなってがっかりとか,否定的な意見も多かったので,少しでも明るくしたいよね。とかいうような意図が伝ったみたいでよかった。

新聞も,見ている人は多く,いろいろお電話などもいただきました。ただやはり,ここでもタグの伸びはあまり起きず,新聞とTwitterユーザーの解離も感じられました。むむむ…




KTSさんが助太刀に

数日遅れて鹿児島のローカル局,KTSさんの取材も入りました。かなりがっつりとっていただきました。

画像3

CMまたぎで顔の前に提供が入るというところまで体験できました。というわけで,メディアに直接的な露出はこの3回でした。

画像4

で,KTSさんに紹介された後は,若干タグが元気になりました。やはり,民放視聴者のほうがTwitterユーザー多いんでしょうか?なかなか興味深いですね。




いろんな方がのっかってくださった

結局のところ,色々メディアで紹介されても「私」が拡散するだけでハッシュタグそのものの拡散はSNS内のほうが強力であろうと感じました。

本当皆さんの鹿児島愛が伝わります…ありがとうございます。

一部ですが紹介します。



ということで

結局のところ,鹿児島の面白いもの,見所が集まるハッシュタグとしては一定の広がりを見せて,現在では私がこっそり投稿する程度です。それでもどなたかが時々思い出したように使ってくださるのもあり,私の手を離れているのはうれしいことです。

しかしながら,狙ってハッシュタグを伸ばすというのはなかなか難しいようです。まず,トレンドを狙うには一時間単位で4桁くらいのツイートが必要です。皆さん丁寧に写真や画像を持ってきていただいて(その分クオリティがすごく高くて見ごたえのあるタグですが)トレンド入りは厳しかったようです。

同時期に,新潟,大阪などでも「地元のいいところあげよう」みたいなタグがトレンド入りしていたわけです(それぞれ短時間に1500~8000ツイートくらいあったようです)が,ここの違いはアクティブユーザー数の数と,タグを主に使用する年齢層,ツイートのクオリティです。おそらく,Twitter鹿児島マラソンは,私の年齢も含めてやや上の層にリーチしていたため,若年層に届ききっていなかったのもあるようです。個人的な体感ですが,若年層のツイート数と我々世代のツイート数は10倍以上の差があります。

また,マーケティングなどに利用する場合にネックになる点として,ハッシュタグがどれくらいツイートされているかをカウントするツールは無料で提供されていないという点です。APIは公開されているので,自分でプログラムを組めばいいのかもしれませんが,なかなか大変です。ジョークで「42,195ツイートを目指す」といいましたが,現実的に簡単にツイートをカウントする方法がないわけです。これはなかなか…

つまるところ,何らかのイベントのオプションとしてハッシュタグを活用するのはアリだが,ハッシュタグを主軸にトレンドなどを狙っていく,というのを最初から計画に入れるのは無理がありそうです。当たればラッキー,くらいなものかも。

とはいえ,ややもすれば県民同士でぎくしゃくしそうな実施するしないの話題を少しでもポジティブに持って行けたのはよかったと思います。今後も各イベントや地方の行事も様々な形を模索していくことになると思いますが,一つの事例としてちょっとでもだれか覚えていてくれればうれしいですね。