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論説 神の存在証明(1)【短編集:創作1000ピース,57】

【はじめに】

この「【論説】神の存在証明」は「神様はいるのか?」という問いに対して著者の考察をまとめたエッセイです。

「神とはなにか?」「存在するのはどのような状態なのか?」という、言葉の定義を出発点とし、宗教や神話を例にして、「神の存在」について論じたものです。

論理的、科学的な側面から神の存在と神とはなにかを論じており、宗教、オカルト、スピリチュアルな要素は含まれておりません。
純粋に哲学的な思考で論理を展開しています。

論説で語られる宗教に関する知識はすべて著者が書籍等から得たもので、そこから著者が感じた印象も含んでいます。

信仰を批判したり、信仰心を傷つける意図はございませんが、何かしらの宗教を信仰している方、神の存在について強い信念をお持ちの方は不快に感じる可能性がありますので、閲覧をお控えください。



序論:神様はいるのか?


「ねぇ、ママ。神様ってほんとうにいるの?」

5歳のみーちゃんはいろんなことに興味津々だ。

お化けの絵本を見れば、「おばけって見たことある?」と聞いてくるし、動画で「トイレの花子さん」を見れば、「ほんとうに花子さんに出会ったら怖いから、小学校には行きたくない」などと来年入学する小学校に恐れを抱く。

みーちゃんは大人なら何でも知っていると思い、みーちゃん自身の理解を越えた事柄を質問として投げ掛けてくる。

中でも私の頭を悩ませたのが「神の存在」に関するものだ。

同様に「死」や「死後の世界」に関する質問も答えにくいのだが、これらはアニメや漫画や絵本で人物の死が扱われているので例え話がしやすかった。

だが、「神様」だけは難解だった。

日本で暮らしていると、神様は身近なようでいて、遠い存在だ。近所にお寺と神社があるけど、初詣や七五三、法事で関わるくらい。

「神様って本当にいるの?」

それに対する私なりの答えは、こうだった。

「みーちゃんがいると思えばいるし、いないと思えばいないよ」

完全に相手に委ねてしまい、大人としても恥ずかしいが、どう考えても私はこの解にたどり着いてしまう。

信じない者には神の存在なんて無いも同然なのだ。

でも、世の中には神様を信じている人はいる。
教会で祈りを捧げるキリスト教徒やメッカ巡礼をするイスラム教徒には己の神の姿が見えているはずだ。

私も私で無神論者とは言い切れない。人類がこの世界に見出だしてきた神様に興味があり、宗教の本や神話の神様には興味がある。
私の中にも神様的の概念は存在している。

神様ってなんだろう?

みーちゃんの質問を受けて、私は神の存在証明を試みた。

神とは何か?

いかにして存在すると言えるのか?

第2論へつづく……。

 



*** 創作1000ピース ***

 たくさん書いて書く練習をするためにまずは1000の物語を書く目標を立てました。形式は問わず、質も問わず、とにかく書いて書いて、自信と力をつけるための取り組みです。

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