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論説 神の存在証明(5)【短編集:創作1000ピース,61】

【はじめに】

この「【論説】神の存在証明」は「神様はいるのか?」という問いに対して著者の考察をまとめたエッセイです。

「神とはなにか?」「存在するのはどのような状態なのか?」という、言葉の定義を出発点とし、宗教や神話を例にして、「神の存在」について論じたものです。

論理的、科学的な側面から神の存在と神とはなにかを論じており、宗教、オカルト、スピリチュアルな要素は含まれておりません。
純粋に哲学的な思考で論理を展開しています。

論説で語られる宗教に関する知識はすべて著者が書籍等から得たもので、そこから著者が感じた印象も含んでいます。

信仰を批判したり、信仰心を傷つける意図はございませんが、何かしらの宗教を信仰している方、神の存在について強い信念をお持ちの方は不快に感じる可能性がありますので、閲覧をお控えください。



【前回の議論】




第5論:「世界の創造神」とは何者か?


創造神を科学的に説明できる?

ちょっと脱線して、創造神について考えてみたい。
科学的に創造神を説明できるだろうか?

創造主と世界の成り立ちについて考える時、宇宙の誕生を思い浮かべる。現代は宇宙誕生論までが学問として展開されている。

ビッグバン理論が定説とされ、これも理論の域を出ないので、本当かどうかまで証明できてはいない。

一方で生物の進化論や大陸の移動など科学的に説明できることもあるし、考古学の観点から解明がされた歴史もある。

創造神が世界を作った。
と言う創世記の話と、宇宙誕生や生物、人間の進化などの科学的な話はどうも噛み合わない。

聖書などは科学技術が発達する前の読み物だ。

聖書の創世記は、

「どうやって我々(人間)が生まれたのか」「どうしてこの世界があるのか」

を当時の人類に説明したものだ。

「なぜ自分がここにいるのか」
「どうしてこの世界があるのか」
「どうして人間は苦難を避けられないのか」

人間は理由づけをしないと気が済まない生き物だ。

科学が発達し、説明責任を果たす前に存在した理由づけが創造神なのかもしれない。


しかし、科学でも世界のはじまりは説明できない。

ここまで話してきて、ひっくり返すのだが、本当に宇宙を作った誰かの存在がいたら、それが真の創造神なんだと思うが、私たちは彼らを知る由もない。

私たちは盤上の駒で世界はボードゲームの板で、プレイヤーが創造主=神様だとする。
それが真実ならば、ボードゲームのプレイヤーこそが神様であり創造神だ。


ビッグバン理論は何もなく混沌とした所から大爆発が起こって、宇宙や星が生まれたと言われている。

では大爆発が起こる前の状態はどんなものだったのだろう?
何からどうやって大爆発が起こったのだろう?
その空間はどうやって生まれたのか?

始まりの話は謎が尽きない。
どこからが始まりかわからないからだ。

何もないところから、ぽんと命や存在が生まれる。

始まりは何もない。
ゼロが有限になる事象の説明は難しい。

結局のところ、科学で世界の始まりを説明するのは頼りないし、おとぎ話のようにも聞こえる。

だから、創造神と考えるとスッと話が通るような気がしてしまう。

だって神様は人間の領域を飛び越えた存在なのだから、じゅうぶんに説明ができないことは神様にお任せしてしまえばいい。

さて、話が逸れたので次論では話を元に戻そう。


次で「神の存在証明」について決着をつけるつもりだ。

第6論(結論)へつづく……。

 



*** 創作1000ピース ***

 たくさん書いて書く練習をするためにまずは1000の物語を書く目標を立てました。形式は問わず、質も問わず、とにかく書いて書いて、自信と力をつけるための取り組みです。

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