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とある地方国立大学生との対話④~すべての就活生へ~

過去の出来事を素直に思い出し、ポジティブな言葉で仕立て直すこと。そこには、自分のことを理解してほしいという欲望に、自分自身が「ほっこり」する思いを添えること。

面接を尋問や、詰問と勘違いしている方が、まだ少なからずいる。経験値が上がればそうではないとわかるのだが、学生のみんなは、いかんせん、経験値が乏しい。そもそも、自己をPRすることを極力控えるように作られてきたシステムにもその原因があるのだろうが、最近のアクティブラーニング教育が少しずつ「私とはなにか?」を語る場面を増やしてきてくれているように感じる。

面接とは、「会話」と「対話」なのだ。

それに気が付いたときに、その質は急激に向上し内定獲得に近づく。面接官はガクチカという、「準備に準備を重ねた鉄板ネタ」の前後に見える、その方本来の姿を探している。採用するということは、少なくとも入社後1年から3年は、月~金までその方と「会話」と「対話」をしてゆくことになるわけだ。会話は「ランチ行くけど、くる?」もあるし、「この顧客に理解してもらえるようにするためのプレゼンはどう考える?」という対話もある。

会社員を20年前後している中、「この人とは、仕事以外でも話をしたいな」という方と出会うことがある。もちろん、仕事を通じてお互いの成果を生み出すことができるというビジネス上の友好関係がキープできていてこそなのだが、そういった方とは、なにか人と人としてのふれあい、共通する価値観、言葉にできない居心地の良さ、そういった類の数値化できない因子が
存在している。

学生の方は、仕事ができるかできないか?というポテンシャルを見られるのではなく、雰囲気美人なのか?どうなのか?そこがポイントとなる。そのためには、強さだけではなく、弱さ、素直さ(この素直さが新卒採用には求められてくる)を、いかに短時間で伝えることができるのか?それが面接の合否を決定すると、私は考えている。

「サークルの部長をしていた」=「リーダーシップがある」

ということを、ことさらPRするばかりでなくてよい。

「サークルでは、最低限の大学生としての楽しみを求めて所属していた。それ以外のを時間は、ほぼ3人の友人と大学四年間を共にしてきた。自分が、家族以外の人間とこんなにも分かり合える経験ができたこと、生涯の友というものは努力なしには手にできないと知ったこと。それが、今私がこの仕事を選んだ理由なのです。」

こういうストーリー(意味づけ)を準備しておく。
面接官は「なんか、おもしろそうだな、もう少し話聞いてみたいな。」と感じてゆき、もっとこの方と「会話」をしてみたいという気持ちが生まれてくる。
自らを知ってもらうための、手っ取り早い方法なのではないか?
話ベタでもいいのだ。

自分の内側からでてくるストーリーをちゃんと仕立てておけば、いつ何時でも、自分が自分でいれるのだから。

続く。

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