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ドイツに来て約1ヶ月、いま思うこと

ドイツで駐在を始めて約1ヶ月が経った。少なくとも2年は住む予定なので、ここでの自分の感じ方や考え方がどう変わるのか、都度記録していきたい。


まず前提として、私は日本以外に住むのは初めて。帰国子女ではないし、4週間の語学学校以外は留学もしたことがない。つまり海外生活は初心者で、欧米圏の文化についてもまだまだ学ばならければならない。
海外に住むことは学生の頃からなんとなく憧れがあった。当時の私は勉強があまり好きではなかったので、留学ではなく仕事で行きたいなと漠然と思っていた。そして社会人になりいろいろなご縁に恵まれ、この度ドイツに駐在させてもらえることとなった。


ドイツには一度だけ、今住んでいる街に下見も兼ねた出張で来たことがある。まだ暖かくなる前で天気は毎日曇り、中央駅では変な人たちに代わる代わる話しかけられて治安の悪さを実感し、街はゴミや落書きが多く、想像よりも田舎で、楽しい部分もあったけれど第一印象はそこまでポジティブなものとは言えなかった。
本格的に引っ越してきて1ヶ月、治安については過剰なほど注意しているものの、夏の明るさのおかげもあってか初回と比較するとドイツという国への印象はよくなり、ある程度リラックスして日常を過ごせるようになってきた。というか日本にいたときくらいのんびりだらだらしている。別の国に引っ越したくらいでは、根本的なライフスタイルはそうそう変わらないものだなと思う。


本題。この1ヶ月の所感を述べていく。

ドイツの好きなところ

  • 残業が少ない: みんな本当に残業してない。オフィスにいても16:30くらいになると誰も彼も帰っていく。私はこれといった趣味もなくこちらに友達もいないので、今のところ平日の夜は暇を持て余している。

  • 休みが多い: 祝日は日本より少ないものの、有休が年間30日付与され使い切るというルールのため、年間休日日数は日本にいたときより多くなる。しかも病欠はまた別で純粋に休暇をとるための有休なのが驚き。HRからは初日に「ここは日本ではなくドイツだからちゃんと休んでバケーションに行くように」と言われた。

  • ヨーロッパ諸国へ旅行しやすい: EU圏内の移動のしやすさは想像以上で、飛行機だけでなく国際鉄道や長距離バスのおかげでかなり行き来がしやすい。基本どこでもユーロが使えるので本当に便利。旅行が数少ない趣味の一つなのでかなりメリットを感じる。

  • 英語が割と通じる: 私が住んでいる街はそこそこグローバルなので結構英語でなんとかなる。ただ日常生活をスムーズかつ快適に送るにはやはり一定以上のレベルのドイツ語が必要なため、個人的には勉強の意志あり。

  • 夏の気候: 気温も湿度も日本よりだいぶ低く、8月にもかかわらず朝晩は肌寒い日もあった。特に今年は日本が記録的な猛暑だったためこちらの涼しさはかなりありがたい。アパートにエアコンがないので30℃近くになる日は結構しんどい。

  • 夏の日の長さ: 8月の頭は21時を過ぎても明るく、なんだか得した気分だった。明るいと夜道も怖くない。

  • 街並みがおしゃれ: 古い建物が多くいかにもヨーロッパ然とした街の風景が素敵。緑も多くて散歩も楽しい。

ストレスを感じるところ

  • Ruhezeit(静寂時間)のルールが窮屈: Ruhezeit(月-土の22-7時と13-15時、日祝の終日)は静かにしなければならないというこのドイツ独特のルール。静かにするというのは、洗濯機や掃除機の使用を控えるのはもちろん、シャワーを浴びないことも含まれている。ルールの背景は理解していても、生粋の夜型人間の私にとってこれは超ストレス。どこまで厳密に守る必要があるかは地域や隣人にもよるそうだけれど、私はまだ自分のアパートのレベル感を把握できていない。不動産屋には「23時にシャワーしてみて怒られたら気をつけるくらいでいいのでは」と言われたものの…。

  • 日曜日にお店が閉まっていて不便: ドイツには閉店法があり、日曜日は一部を除いてレストラン、スーパー、ドラッグストアなどのお店が営業していない。ある程度計画的に買い物をする必要がありやや不便。

  • 電車の遅延やキャンセルが多い: 遅延は当たり前で、突然便自体がキャンセルになることもよくある。ドイツ人の同僚たちすらネタにしてるクオリティ。普通に困る。あと地下鉄の駅が暗くて車両が汚いのも地味に嫌。

  • 接客業のサービスの質が低い: 日本のサービスはただただ神。特にお店のレジはピンキリすぎて、単にやる気がなくて雑なのか差別なのか判断つかない人もいっぱいいる。いい人に当たるとそれだけで嬉しくなる。

そのほか

  • おひとり様が過ごしにくい: あるあるだが日本と比べて一人行動をすると浮いてしまう気がする。レストランに入りにくいのは当然、カフェですら一人客が少ない。街でも特に休日は複数人で行動している人がすごく多いと感じる。女性だけでなく男性のグループもたくさん見かける。やはり余暇が多いと家族や友人、コミュニティを大切にするようになるのだろうか。日曜日はお店が閉まっているし、一人で楽しめるアクティビティも少ないし、ここでは誰かと一緒にいることそのものが娯楽なのかもしれない。

  • コンビニがなくてもなんとかなる: 日本にいたときはコンビニがない生活は想像できなかったけれど、別にご飯はスーパー、日用品はドラッグストアで買えばいいし、日曜日はキオスク行くかケバブ食べたらいい。ATMは街中にあるしコピー機もdm(ドラッグストア)にある。


いろいろ文句も書いたけれど概ね今の生活は快適で特に致命的な不満や不安はない。できればこれからもっとドイツに興味を持って、もっとドイツを愛せるようになりたいなと思っている。そしてぼんやりしていたらあっという間に1ヶ月が終わってしまいそうなので、2ヶ月目以降は時間を無駄にせず仕事も遊びも頑張りたい所存である。

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