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コロナ禍の癒しに寺院神社の「花手水のフラワーアート」や様々な取り組み


 花手水とは、もともと水の代わりに花や草木の露をつかって身を清める作法のことを意味していました。日本の多くの寺院神社では、参拝する際に手や口を水で清める手水(てみず、ちょうず)という風習があります。入り口の近くで、竹の筒や龍の銅像の口から水が流れている場所にある水場が、手水をおこなう場所で「手水舎(てみずしゃ・ちょうずしゃ)」と呼ばれます。同様に手水をおこなう鉢は、手水鉢といいます。
※寺社、神社、宗派等によって、花手水の考え方や参拝作法は異なります。

 しかし最近は、新型コロナウイルスの感染を防ぐため、柄杓の共用だけでなく、手水そのものの使用を控える寺社が多くなってきました。そこで、全国の寺社では参拝者に少しでも和んでもらおうと、手水舎や手水鉢を色とりどりの花で飾る「花手水」が広がっています。

 この現代的な花手水の発祥といわれているのが、京都にある柳谷観音・楊谷寺です。楊谷寺は、古くから眼の病に悩む人々に信仰されてきたお寺ですが、初夏は紫陽花、秋は紅葉のスポットとしても知られています。楊谷寺では、数年前から手水鉢などに定期的に花やもみじを添えるようになりました。 
 今では花手水というと、花を浮かべた手水鉢を指すことがすっかり定着し、SNS映えする写真が撮れるとあって、全国的に話題になっています。
そんな流行りの花手水は、コロナ禍でより注目されるようになりました。

 各寺社で取り組み始めた理由はさまざまで、参拝客が減ってしまった寺社に少しでも訪れてもらうため、また、参拝に来た人たちが少しでも癒されて欲しいという思いや早くコロナが収束しますようにという願いを込めて、廃棄されてしまった花を再利用するため、と様々な思いや願いが込められています。

 コロナ禍で寺院神社の花手水はSNSを中心に拡散され、新しいフラワーアートのひとつとして多くの人の心を和ませてくれています。今後も全国の寺院神社の花手水スポット巡りが人気となりそうです。



【「花手水」関連参考URL】

◆柳谷観音 立願山楊谷寺:ギャラリー「四季の花手水」

◆東京新聞:行田 彩る花手水の輪 インスタでも人気 観光客呼び込む 季節の花でリピーターも

◆神戸新聞:「境内の手水に浮かぶ四季の花 「きれいだ二ャア」と看板猫」

 

 また、花手水以外にもコロナ禍の中で参拝客を惹きつける工夫を凝らす寺院も増えています。その中で3カ寺の寺院様をご紹介したいと思います。

1.神奈川県小田原市 願修寺様 
  Flying Monk(フライングモンク)

 坐禅を通じて働く人の心の落ち着きを促し、心身の健康を向上させ企業や個人をサポートします。歴史的な手法と科学的に裏付けられた坐禅プログラムを、オフィスやオンライン、またはお寺であらゆるニーズに合わせて実施しています。


2.静岡県裾野市 光明寺様

SNS映えする六地蔵さまや御朱印で有名なお寺です。(六地蔵さまの衣装を「鬼滅の刃バージョン」や「ハロウィンバージョン」など定期的に衣替え、InstagramやFacebook等SNSで情報発信されています。

◆曹洞宗ナビの紹介ページ
https://sotozen-navi.com/detail/photo.cfm?cl_id=220165&viewmode=pc
◆光明寺公式Instagramアカウント
https://www.instagram.com/susono_komyoji/


3.福井県あわら市 安楽寺様

 地域活性化やお寺のサブスクなど様々な取り組みをされています。(毎月様々なイベント企画を実施、SNSを駆使して情報発信、「あんさぶ」でお寺のサブスクリプションを実践されています)

◆安楽寺の「あんさぶ」とは?
https://awara-anrakuji.com/blog/an-sub/
◆精進スイーツ教室について
https://awara-anrakuji.com/blog/202112ss/

 

全国の寺院がコロナ禍の中で様々な取り組みをされていますので、今後もご紹介をしていきたいと思います。

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