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【子宮筋腫について】回復〜リハビリ期

心配事も無くなり、食欲も出てからは自分でも驚くほど元気を、取り戻していた。食事も完食し、たくさんお白湯を飲み、たくさん歩くようになり、シャワーも浴びて、浮腫みもどんどん取れて、体重も毎日2Kgずつくらい落ちていった。

そして、元々痛みには強い体質だったことと、それに加えて術後ぐったりしていたので手術した場所の痛みも特に感じぬまま回復して行った。ちなみに同室の方々は、退院までの毎日痛み止めをお願いしていたので、そこはラッキーだったなと思った。

やっとスマホも触る気分になったので、家族や心配してくれている人たちに連絡を入れた。

まだ、YouTubeやテレビなどを見る気分にはならず、持って行っていたさくらももこのエッセイの単行本を読んだり、落ち着いた雰囲気のラジオなどを聴いて過ごしていた。

元気になってくるとまた別の悩みが…

夜、ほとんど眠れないのだ。
ベッドの上手い使い方も見つからないし、寝入りには必ず咳が出る。家では真っ暗にして寝ているが、病室はほんのりずっと明るい。色々な音も聞こえてくる。
毎日2時間くらいしか眠れず、昼間に寝かけるが夢と現実の間で彷徨い自分の声で目が覚めるという、ずっと眠い状態が続いた。

寝る為に、アイマスクやイヤホンなどをしていたが、ある日もうそれも全部やめてみようと思った。どうせ次の日も特にする事は無いんだし、寝なくても良いよな〜と気楽になると、色々な感情が戻って来た。

2年前に闘病の末に亡くなった友人の事を思い出し、彼女はどれほどがんばったんだろうと思うと涙が出てきた。また、共有スペースで電話をしていた女性の事も思い出した。「不安だよ…」と涙声で家族に電話をしていた。できる事なら背中をさすって温もりをあげたかった。献血をしてくれた見ず知らずの人に感謝をし、職場の子どもたちにも会いたいと思った。

色々と考えていると3時間眠ることができた。
やっぱり脳を使うのは大切なんだなと分かったので、それからは寝る前2時間は、メモに今回の入院であった事をイラストを混えて書き出すことにした。そういえば入院中は、受け身ばかりで自ら考えることが本当に少なかったのだ。

入院前は、効率重視で色々な事を、一度にこなしたいと生きていたが、退院したらそれはやめようと思った。ゆったり大切に生きていこう。
また、入院前は人の嫌な部分ばかりが、目につくようになっていて、このままじゃ嫌な人間のまま歳をとってしまうなと、自分でも嫌気がさしていたところだった。今思うと自分ばかりが正しいと思っていたのだなと思う。こんなに自分を見つめ直す機会が得られただけで、今回の事を経験できてよかったなと思う。

少しずつ睡眠も取れる様になり、気持ちも前向きになり、退院する日が楽しみになってきた。


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