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みちのく潮風トレイル コースガイド 15/50 宮古市 重茂(里)~魹ヶ崎(とどがさき)~重茂(石浜)

こんにちは。岩手県宮古市あたりを中心に、みちのく潮風トレイルや三陸ジオパークのガイドをしている人です。みちのく潮風トレイルは南下と北行それぞれの向きで全線を2回踏破しています。
ゲストハウス3710というゲストハウスもやっています。宿泊に限らず宮古市に来たらぜひお立ち寄りください。

この記事は、みちのく潮風トレイルを実際に歩いた経験と写真などに基づく、コースガイドです。全線を50セクションに区切って紹介しています。八戸から南下(SOBO)での紹介をしていきますが、分かりづらい場所などは、なるべく逆向きからの写真も織り交ぜて紹介していきます。ルートが分かりづらい場所の写真には矢印を描き入れています。矢印はあえて手描きの書き殴ったようなへたくそな描き方をしています。きれいに描くよりそのほうが伝わりやすい感じがするからです。

北のスタート1番目の八戸セクションと最後の50番目の相馬セクション、この2つの記事はお試し版として無料公開しています。それ以外の記事は有料記事となります。各記事の序盤だけはお試しで無料にしていますので、続きを読む際には課金をお願いしています。

各記事は、何年もかけて、何度もルート上を両方向から歩き続けていて、現在もなるべく常に最新の情報への更新を心掛けていますので、そのためのご支援としてご理解ください。

記事は一つずつ購入だと1記事あたり200円です。また、全線の50記事をセットにしたマガジン形式で一括購入も出来ます。一括購入の場合には5,000円に割引していますので、一記事あたりは約105円となります。
購入済の記事がすでにある場合も、一括購入は必ず5,000円です。

みちのく潮風トレイル全線コースガイド(有料記事)↓

基本的にはセクションハイクを想定した情報を提供しています。テント泊の情報は、公式のデータブックやトレイルサポーターの情報が参考になりますので、あまり掲載していません。(公式にテントを張っていいと認められている場所は紹介を入れることがあります)

(この記事は2021年8月時点での情報で書いています。あくまで記載の情報は目安として、各自の自己責任にて充分な調査や計画のうえで行動に臨んでください。記載内容の正確性や、記載内容を参考にしたことにより生じたトラブルや事故等について、当方は一切責任を負いかねますのでご了承ください)


■重茂(里)~与奈

今回のルートは、宮古市内のみちのく潮風トレイル、重茂(おもえ)半島エリアです。
重茂半島は、トレイルで歩くと3日ほど必要な広いエリアで、今回は、そのうち、本州最東端の魹ヶ崎(とどがさき)を回る自然歩道が中心の部分です。
約20㎞、5時間~7時間といった区間。長いですが厳しいアップダウンはあまりないので、距離の割には快適に歩けると思います。

姉吉キャンプ場からトドヶ崎の往復2時間が、わりと平坦なので、みちのく潮風トレイルの自然歩道区間の入門としてはけっこういいかな、と思います。
また、この区間には津波の痕跡が分かる場所も多くありますので、震災学習にも適していますね。
知らない土地であっても、歩きながら常にどういう動線でどこに逃げるかを考えたりするのもまた一つの学びかと思います。
私自身は東日本大震災は首都圏で遭遇しています。ビルの20階にいましたのでいわゆる船酔いのような揺れで、あとは交通機関が麻痺し帰宅困難となったので、同僚の社員やパートさんのグループを引率して家まで6時間ほどかけて歩いて、日が変わったころに家に着きました。いざというときのために数時間歩き慣れておく、というのも一つの防災だと思います。

なお、これは重茂半島の区間すべて共通ですが、いわゆるスーパー・コンビニ・飲食店がありません。商店は少しありますが、自販機のある場所も限られています。
今回の区間でいえば、たとえば冬季には、5時間ほど自販機もお手洗いもほぼない状況も発生する可能性があります。

また、宿泊施設は、重茂漁港がある里地区より1時間ほど北にある、おとべ荘という民宿ぐらいです。おとべ荘さんも漁師民宿なので漁の繁忙期には泊まれないこともあります。
テント泊の方は、姉吉キャンプ場が利用できますが、その他には公式にテントを張ってよいとされている場所はありません。
道中での補給やお手洗いが厳しいので、しっかりした準備をして臨むほうがいいです。全線でも秘境感ということでは、久慈の三崎周辺と並んで有数です。
しかし、宮古駅から岩手県北バスの路線バスが通っていますので、宮古駅周辺を拠点にしてセクションを刻んで歩くほうが、たいていの方には現実的かもしれません。

※トドヶ崎は漢字では「魚へんに毛」で「魹」の字ですが、インターネット上では、環境によっては表示が出来ない文字のため、一部を除いてカタカナ表記で統一します。さらには、正しくは、トドヶ崎に立っている灯台を指すときは「崎」の字も「埼」に変わります。

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