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「『わかる』と『できる』は違う」と言う言葉、皆さんもよく耳にしたことがあると思います。
私も最近「分かる事」と「できる事」の間にはとても大きな格差があると感じています。

本を読んだり何かすごくためになるお話を聞いたりして、「あーなるほどなぁ!」とその内容を深く考える事はあっても、それを自分なりに解釈して誰かに伝えたりわかりやすく日常のケースに置き換えて自分の物ととすることとの間には大きな差があります。しかしこれがなかなか難しい。そしてこれをできずにいることは、せっかく時間をかけてインプットした内容を全く生かせていない、極端に言うとインプットの時間が無駄となる場合もあります。(※小説を読んだり、映画を見たり、単にインプットする「過程」を楽しむ場合は、このケースには当てはまりません)

ということで今日はアウトプットをするコツについていくつかのポイントで考えてみたいと思います。

アウトプットの種類について

アウトプットには実は以下のような種類があると思っています

①事実を伝える:
例えば何かの本を読んだ時、
「〇〇さんが書いた△△と言う本を読みました、この作家さんはこんなプロフィールで、この本は現在ベストセラーとなっています。」
これが事実を伝えていると言うアウトプットになります。

②インプットした内容の感想を伝える
例えば何かの本を読んだ時、
「この本の中でこのセリフが私は大好きでした。筆者のこのような考え方にとても共感しました。」
インプットした人がどのような感情や感覚でそれを受けたか、という点を伝えるのが感想を伝えるアウトプットになります。

③要約を伝える
例えば何かの本を読んだ時、
「この本の内容では○○のこと、△△のこと、を具体的に説明し、最後に××という考えを結論付ける本です。」
これはインプット内容でもっとも重要とされる概念を抜き出して、その概念のつながりや関係値を整理する。という作業です。③の作業は①や②よりも難易度がグッと高くなります。なぜならインプットの内容をより深く理解をし、その上で重要な点を自分の判断で抜き出し、自分ので関連付けする作業が発生するからです。

④ 上記②や③でアウトプットした内容を複雑に組み合わせて、自らの新たな考えを作り出す。
これが最も高度な内容になります。なぜ難しいのかと言うと、組み合わせた時にある種の「化学反応」的なことを起こさなければいけないからです。化学反応がおきなければ、それは誰にとっても魅力のない、一般的な組み合わせになります。私はアウトプットするときの醍醐味は、この化学反応を如何に劇的に起こせるか、にあると思います。そしてアウトプットする事の最終的な目的は、可能な限り④を目指すべきだと思います。
ちょっと抽象的な話し方なので、ここで具体例を出したいと思います。


例文で考えてみましょう

例えばこんなニュースをインプットしたとします:

○○町に新しい八百屋さんができました。
その新しい八百屋では世界中から集まった珍しい野菜や果物を販売しています。世界中の食材が集まるため、遠方からわざわざ買い物に来る外国人の方もたくさんいらっしゃいます。
この八百屋さんでは販売コーナーのほかに広い試食スペースが設けられているため、お客さんはそこでゆっくりと試食をしながら買い物をすることができます。

ここまでがインプットで得た情報だとします。これを①~④でアウトプットすると

▼「○○町に八百屋さんができた、というニュースをみました」(①)
▼「外国人の方もたくさん集まる八百屋がユニークで面白いと思いました。試食コーナーでは私も試食をしてみたいと思いました」(②)
▼「○○町できた八百屋さんは世界中の食材を扱います。そこには外国人の方がたくさん集まります、お試食コーナーでお客さんは時間を過ごすことができます」(③)
▼「外国人も集まる八百屋さんの試食コーナーでは、ゆっくりと過ごす人々との間で異文化コミュニケーションが生まれそうです。この八百屋さんは単に野菜や果物を販売する店ではなく、人と人をつなぐ新たなコミュニケーションの場を提供しているとてもユニークな八百屋さんだと思います」(④)

いかがですか?④の中にはオリジナルの文章には出てこない、新しい言葉がたくさん使われています。ここで起きた化学反応は:
(外国人が来る八百屋+イートインスペース)x私独自の経験値=異文化間で人と人とのコミュニケーションが生まれる空間

と言う公式です。

=以下の「異文化人と人とのコミュニケーションが生まれる空間」と言うアイディアは私が独自に考え出したものです。ここでポイントとなるのは、インプットで引き出した「外国人」・「八百屋」の存在と「イートインスペース」のキーワードとともに、私のこれまでの経験値が加えられ、新たなアイデアへと昇華している点です。


化学反応を起こすためには

この④はどのようにしたらできるようになるでしょうか?
まずは②・③をひたすら繰り返しやってください。それから②と③をひたすら文字で書き出してみてください。書き出した文字を確認することで、「あれ?この言葉は、過去にどこかで経験したことがある言葉だ!」という閃きがあるかもしれません。過去の経験をひらめいたら、化学反応は自然の流れで起こすことが出来ることもあります。あまり深く考えず、まずはとにかく頭の中身を書き出してみる、声に出してみる、すると視覚や聴覚が刺激され、過去の記憶がよみがえり、インプットした内容と自分の経験がリンクをすることが起こります。皆さんぜひやってみてください


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