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藍天鵞絨の遥か先に


私の大好きな人が今日もせっせとnoteの投稿を頑張っている。

毎日noteを投稿する理由が【人生の戒め】なのだそうだ。

そんな苦行みたいに書かなくても、と少し苦笑いをしてしまったのだが、彼は『noteを書く』事で、何かを得られる可能性を探し続けているのかもしれない。

                      ◇

私がnoteを始めておおよそ2ヶ月が経過した。

今まで飛び込んだ事もない世界の海にぽちゃんと落とされて、最初はバタバタと泳ぐことしかできなかった私だが、最近は犬かきくらいなら何とかできるようになった。

だんだんと周りで泳いでいる人達を見れる余裕ができ、私の近くで泳いでいる人達とも仲良くなることができた。

流れるようにすーっと泳いでいる人もいれば、クロールでがっしがっしと泳いでいる人もいる。ぼんやりと皆が泳いでいる姿を見ていると、くるりと引き返して陸に帰っていく人もいた。

ぷかぷかと浮かびながら、私はこれから何処まで泳いでいこうかと少し考えるようになった。

泳ぎ始めたばかりの頃は、海の先なんて考えもしなかった。ただ、溺れないように踠いて足掻いて、今日も無事に浮いていられた事への安堵しかなかった。

今、少しだけ泳ぐことに慣れてきて、私は海の果てに想いを寄せるようになってきた。

この海の遥か先には、一体何が待っているのだろう。


藍天鵞絨に染まった深い海は、どこまでもどこまでも続いている世界に見えて少し不安にもなる。ちらりと後ろを振り返ると、陸地の黄色い砂浜が見えた。まだ引き返すこともできる。

今までの私ならさっさと引き返して陸に上がっていたと思う。足がきちんと地を踏みしめていることの安心感を頼りに今まで生きてきたのだから当然の事だ。

けれど、私はこの海にやって来て、周りで泳いでいる人達と出会って、その人達それぞれに泳ぐ理由やポリシーがあることを知った。

私は水に浮かびながら足元を見た。

私は何のために泳ぐのだろう。

このまま陸地に引き返すことは簡単だけど、それでもこの藍天鵞絨の遥か先を見たくなってしまっている自分に気づいたのだ。

明確な理由はまだはっきりとはわからない。先を目指して何が得られるかもわからない。

けれど、私はこのわいた衝動を大事にしないといけないような気がしてならなかった。今大事にしないと、もう二度とこの気持ちには出逢えないような気がするから。

今はまだ犬かきしかできないので少し心許ないが、まだ見ぬ世界へと目指して私は泳ぎ始めることを決めた。

                       ◇

noteを知ったことで、私は見たこともない大海を知り、思いがけずその海の果てを目指して泳ぐことになった。ほんの3ヶ月前には『note』というツールすら知ることもなかったのに。。

一冊のnoteで人生が変わる


なんてロマンチックなんだろう。先のことなどわからないからこそ、人生はやはり面白いのだと思う。

                      ◇

もしかしたら私の大好きなあの人も、この大海を泳ぎながら藍天鵞絨の遥か先に辿り着こうとしているのかと思ったら、なんだかよりいっそうあの人が愛おしくなった。




※しばらくnoteはお休みと決めこんでいたのですが、せっせと頑張るあの人に引っ張られて、不定期に記事を書いていこうと思いました。お付き合い頂けると嬉しいです。




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