見出し画像

夏が冷めていく


飲み物を切らしてしまったのに気がついて、近所のコンビニまで行こうと外へ出た。

ドアを開けるとひんやりとした風が私に覆いかぶさってきた。

軽く身震いをしながら、私は秋の訪れをしっかりと受け止めた。

涼しい風も、鈴虫の一定音も、沈んだ空気も、全て秋へと誘導する道標のように見える。


あんなに楽しみにしていた夏も、ほとんど何もせずに終わってしまった。

残ったのは、うっすら日焼けをした手の甲だけ。

冷たい風を体に浴びながら、熱を持っていた夏がどんどん冷めていくのがわかる。

引き留めても夏はもう行ってしまうのだ。

私にとって秋は物悲しい季節でもある。


良かったらサポートお願いします🐺良い記事を書けるように頑張ります🐾