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急に男女になる

小学生と中学生の間には
時空の歪みのような
よくわからない境目みたいなものがあると思う


これまで異性とか
何ならそういう興味すらなかったような子が
中学に入って急に付き合うとか
告白とかむず痒いことを言い出す。


今までそんなこと一切言ってなかったやん?
何ならそんなことすら興味なさそうやったやん?


みたいな
子供丸出しの顔の男子までそんなことを言い出すから
私はひどくショックを受けたものだ。


私は思春期ならではの
本能的成長とも言えるものに
ひどく争った記憶がある。


みんな仲良しでいいじゃない
何で急に二人で出かけようとしたり
急によくわからないものに興味を持ったり
本能のままに欲求を丸出しにするんだろう


ずっとこの問いから逃げられず
成人するちょっと前まで
いわゆる「好きな人」というものが存在しなかった。


正直ついていけなかった。
女子は急にブラジャーを着け出すし
男子は急に脛やらに毛が生えだすし


成長といえば成長なのだけど
中学校に入ってからの
急な変化にまるでタイムスリップした
主人公の如くプチパニックを起こしたりしたものだ。


今考えると
「女性としてみられることへの恐怖」が
私にそうさせていたのだと思うし
「異性としてみられても大丈夫」
という許可が自分に降りた時から
普通に人間としての営みが開始されたように思う。



恋人とか、付き合うとか
むず痒かったあの響きを
登下校中の男女を見ていたら
毎回思い出してしまう。



いや〜私も大人になったってことなんだな。
大人っていうか熟女だね。

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