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自己資金はどうする?お金との付き合い方を考える・・その1

1.積み立ての力

 うろ覚えですが小学生のころのことです。月に一度、ある金融機関が学校の体育館に長机を置いて、窓口業務をしていました。朝の数時間ですが、親から持たされた預金を持って列に並びました。普段は少額でした。小銭の時もありました。しかし、1月は正月のお年玉をほぼ全額持って行き、入金処理をしてもらいました。子どもにとっては大金です。思えば、当時、他の銀行や信用金庫などにお勤めの方々は、わが子がよその金融機関にせっせと預金するシステム?をどう思っておられたのか。強制ではなかったと思いますが、今では考えられないことです。当時の利息は、お小遣いを超えるうれしい金額でした。金利は2~3%!!だったようです。通帳の利息額を見てマンガが何冊買えるか数えました。子どもの預金通帳とはいえ、着々と残高が積み上がっていくことに、楽しみを覚えました。

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2.給与収入から

 社会人になってからも、当たり前のように積み立てました。給与の天引きです。無いものとして、蓄えることができるなんて素晴らしい!わざわざ、ATMや窓口へ行って入金しなくても、自動的にお金💰が積み立てられるシステム。天引き後の給与でやりくりして、質素ながらも生活することができました。取り崩そうにも、引き出す手続きが面倒でそのままにしておきました。気付けば8年。まとまった金額になっていました。

 バブル世代ではありませんが、残りかす?をそれなりに享受できた世代です。会社を辞めると、お金は無いのに時間はたんまり増えました。時間を持て余し退職記念にと絵画を購入したり、ふらりと証券会社に入り、株式を売買する電光掲示板と株価を睨みつけている人々をじっと観察しました。

 国債や外国債は購入していましたが、株式に対しては様子見でした。国債は、固定10年で表面利回りが3%でした。「72の法則」に当てはめると2倍にするには24年必要です。普通預金の金利が、2%程度だったころのことです。最近の固定5年の表面利回りは0,05%(税引き後0,0398425%)です。なんと、2倍になるには、1440年必要です😵

3.新興国の株式購入へ

   家族が増えたことで、気楽だった家計の運営から、先を見通す必要のある運営に変えていかなくてはならないと考えるようになりました。夫一人の収入で生きていかなくてはならない。夫に何かあったときにどうしたら良いか子どもの人生を守るためには何が必要か、家計簿に書き出していました。

 お金に働いてもらおう。聞こえは良いのですが、つまり株式投資に踏み切りました。新興国といわれていた、タイやベトナムへの投資を考えていました。まずはインドや中国の株式から手を出しました。証券会社に電話で注文し少しずつ買い付けました。鉄道、電気、建設などを中心に順調に増やしていき、証券取引の資格を取る勉強をしようかと、いい気になっていた矢先です。リーマンショックが起きました。

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 その日の朝、取引画面を見ても、現実のこととは思えず、プチパニックでした。資金不足で画面が真っ赤に警告していました。これだけは手を付けないと決めていた結婚前の積み立て預金を、すぐに解約して穴埋めしました。コツコツ積み上げてきた山盛りの小銭がジャラジャラと崩れ落ちていくイメージです。私にとっては大きなダメージでした。

 山一証券が倒産した1997年に、子どもが生まれました。夫が口を酸っぱくして私に話していました。株価に一喜一憂する人を見てきた。追い込まれて命を絶つ人もいた。自分だけは大丈夫だと思っていても、人間は弱いから、そうならないとは限らない。だから、自分はやらない。

 私が株に手を出しているので、心配でならなかったのでしょう。欲の皮が突っ張って、ビギナーズラックでエンドルフィンが分泌していたのでしょうか。株価の上下が、ぐらぐらと私の感情を揺さぶるようになっていました。

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4.借りるなら、低金利が続く今?

 自己資金に使える現金は、現在保有の株を売却するしかありません。インドや中国の将来性のある成長株を高い手数料を支払って、売却するしかありませんでした。株も不動産もと欲張っていました。

 売却してから、不動産仲介業者さんに、「株式で持っていても大丈夫でしたよ。」などといわれ、歯ぎしりしました。負け惜しみですが、株やFXのようにスピード感のある投資ではなく、今度はゆっくりと時間をかけて資産を増やそうと思いました。あの積み立てのように、時間をかけて着実に。

 未練がましいのですが、「ああ、あの時に保有していた株を売却しなかったら、、、。」捕らぬ狸の皮算用を、歯ぎしりしながら?思うことがあります。大化けしています。くーっ!!株式投資にも未練がのこります。

 天文学的な?低金利の今こそ、金融機関から借り入れて、利幅を稼ごうと思いました。自宅を購入するときに、国債を売却してお金を用意することを、不動産業者さんに伝えると「もったいない。国債はそのままにして、低金利で多めに借り入れた方が良いですよ。」と言われました。悩みましたが、良い値で売却できると分かっていたので国債を手放しました。国債は単利。しかし、ローンは複利です。単純に比較できないので、細かく計算したところ、ローンの繰り上げ返済にも手数料がかかるので、結局、国債を売却し自己資金に加えて借り入れを減らした方が、得だと分かりました。

 しかし、今の私なら、借り入れを選びます。将来得られるであろう現金が、若いころと違ってずいぶん少なくなっているからです。定年が延長されました。若いころは55歳で定年を迎えていました。私の世代は、65歳とかもしかしたら70歳まで?職種を選ばなければ、体力が続けば、働くことはできますが、あなたは働きますか?

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5.お金のための人生になってはならない

 お金を貯めるには、収入を増やすこと・支出を減らすこと。まず、支出の管理を子どもと相談しました。

 十五夜の日には、坂を下りたところにある和菓子屋で、月見団子🎑を買いました。そして、お父さんからもらった「おだんご」について使い方を考えます。この「おだんご」はお金のまとまりです。(まとまったお金の意味で書いています)🍡

 家族みんなで何にどう使うか考えてみよう。そう言って、団子を小皿に分けました。「全然足りないね。どうするの?」子どもは真剣に考えました。そして、半分に切り分けて数を増やしました。小さなおだんごをたくさん用意したのです。親バカですが、妙に感心しました。まずは切り分けた小さなおだんご(お金)で、小さな失敗を練習しておくことは大事だと思います。

 お金は、人生を良くするために使うもの。何にどう使うかは、その人の価値観を表します。小さなおだんごは、時間をかけると坂道を転がる?雪だるまのように成長するかも知れません。
 冬になると雪が降る地域でしたので、手が冷たくても、せっせと丸めた雪のだんごを、そっと手で転がし続け、☃️大きな雪だるま⛄️を作りながら、資産形成のイメージを子どもに刷り込んでいました。

使わないと使い方を学べない。やってみないとやり方が分からない。そんな気持ちで、なけなしの株式売却資金を自己資金にあてて、初めて一棟7室の賃貸不動産を購入しました。※自己資金が少なくても購入できた時代です。
 次回は、収入を増やせるスキルについてです。

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