【読書記録】勢いの8月
8月は自分でも驚くペースで読書が進んだː̗̀(ꙨꙨ)ː̖́
ひと月にこんなに読めたのは人生の中でも初めてかもしれない。ちょっと興奮している。
とにかく積読本やいろんな人がお薦めしている本を読み漁ったので、その記録をまとめてみる。
・ランチのアッコちゃん 著:柚木麻子
一週間上司とランチ交換をすることで、さまざまな人と出会い新たな世界が見えてくる物語を始めとした短編集。
クールな印象の上司には、職場では見せないいろんな顔があり、少しずつ明かされていくその姿にワクワクが止まらない。
柚木さんの作品に登場する料理はいつも美味しそうで読んでいるとお腹が空いてくる。
・スモールワールズ 著:一穂ミチ
連作短編集ではあるけど、それぞれのつながりは結構細やかなものだった。
ささやかだからこそ関係に気がついた時の驚きと喜びは大きい。
ひとつひとつの話のカロリーが高く、特に一本めが結構ゾワっとした。静かに緩やかに綴られていく文章の中に、強い意志のようなものが見え隠れしていた気がする。
・レモンと殺人鬼 著:くわがきあゆ
ジャケと宣伝に惹かれて購入。
登場人物たちは皆自分のことしか考えていないところにゾッとした。
ゆっくりと流れていく不穏な空気から怒涛のラストスパートの展開に読む手を止められない、狂気に満ちた作品だった。
・そのバケツでは水がくめない 著:飛鳥井千砂
女性ならではのじめっとくるような嫌らしさが滲み出ていた。
イヤミスっぽいジャケの割には明るく楽しい冒頭だったので驚いた。
苦しい部分がじわじわと染みてくるような作品。
・図書室で暮らしたい 著:辻村深月
人柄がわかるような優しく読みやすいエッセイだった。
辻村さんの作品はほとんど読んだことがないので、ここに登場したものを少しずつ読んでいきたいと思った。
作品の執筆背景なども知ることができたのが良かった。
ジャケの絵柄に見覚えがあるな、と思ったら「赤ずきんと健康」の人だったので懐かしい気持ちになった。
・推し、燃ゆ 著:宇佐見りん
ひたすら目まぐるしい作品だった。推しに全てを捧げ翻弄される日々を過ごす女子高生の物語。
推しがいる身としては理解できる部分もあり、そうでない部分もあり。
読んでいると感情や体力が振り回されているような感覚になった。
・彼女のこんだて帖 著:角田光代
想像していたよりひとつひとつの章が短い短編集だった。食を通して人と人とのつながりがうまれていく物語。巻末に作中で登場する料理のレシピがついているのも良い。
・ラブ・ケミストリー 著:喜多喜久
学生時代に読んだもの内容を忘れてしまっていたので再読。それぞれの恋愛の行方がラストでスルッとまとめられていて良かった。
・わるい食べもの 著:千早茜
作者の食にまつわるこだわりがこれでもかというほど詰まって読み応えのあるエッセイだった。
美味しそうな食べ物がたくさん登場していてなかなか飯テロ🤤
何度も読み返したくなる。
・母性 著:湊かなえ
母と娘のすれ違いがなんとも悲しい物語だった。母の祖母に対する愛が狂気的で、祖母に愛されたいがために娘を育てるという母の歪んだ愛と、母に愛されたいために苦痛な環境でも健気に頑張る娘の図がなかなかしんどかった。
・本日は大安なり 著:辻村深月
エッセイを読んでから気になっていた本。
ひとつの結婚式場で巻き起こるそれぞれの家族の物語。
じわじわと苦しいような冒頭からだんだんと明るくなっていく終末が予想外だったが爽快感があった。
ひとりどうしようもない奴がいるけども、こういうおさまり方もあるのか〜! と驚いた。
勢いがあったりめまぐるしかったり、とにかくガツンと揺さぶられる物語を読むと楽しいと同時にドッと胃がもたれてくる今日この頃。
そんな時は並行してエッセイを読むことでその重さを和らげてバランスをとる。
フィクションとノンフィクションの間を行ったり来たりしながらゆるやかに読書を満喫している私でした🙌
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