フィットネス産業のDX推進室で働く人の日記
yogaやpilatesを展開する企業のDX推進室にて働く人の日記です。Twitterで更新しているものをまとめたnoteです。
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中国に行けないので、レガシーな業態のDX推進部を切り盛りすることになったのですが、まずは基幹システムの刷新だということで、論点や困りそうなことをつらつらメモ。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
1)エンジニアが0&すぐ採用できるわけではないので、まずは既存のパートナーとの体制整理。wikiや社内ドキュメントなどへの適切な閲覧権限設定が難しい。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
2)基幹システム:刷新方針案。顧客情報やスタジオの業務オペレーションに関する部分はスクラッチで開発。その他管理系業務はパッケージやSaaS製品にして、ビジネスのコアから切り出す。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
3)各SaaSを使うことで、自社業務システムと各SaaS間をどう繋ぐか。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
人事、会計などの業務知識が一定無いとなかなか辛い。
- レッスン実績の給与計算への連携
- 従業員のマスターデータをどこでもち、どう連携させるか
など。
この全体像が決まらないと各領域のSaaS選定できなさそうで最初のボス…
4)業務システムの中に、顧客情報もあるのだが、チャット機能は無いので、顧客情報に紐つける形での議論がしにくい。逆にチャットでやり取りすると、顧客情報が分散して提案機会見逃したりする。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
これ、サービス業の人どう解決してるのだろう。
5)サービス業はインターネット企業と違って売り上げを増やすには、原則人を増やす必要がある。SaaSだと多くが1ユーザー単位での課金で、スケールしても恩恵を享受できない。
— 家田 (@IedaShogo) May 16, 2020
SaaSとスクラッチ開発の見極めが難しい。
6)サービス業のIaaS&PaaSの構成案です
— 家田 (@IedaShogo) May 27, 2020
1:昔からの業務システム(予約・会員・請求管理)はIaaS(AWS)でスケール可能に
2:業務システムと直接関係ない新規(入会アンケートなど)のはPaaS(Heroku)で開発
3:上2つの情報はCRMでSalesforceに集約。1から2へのシームレスな連携
7)一人情シスのシステム部に入ってやった事として以下が特に良かった
— 家田 (@IedaShogo) June 6, 2020
・基幹システムには既存ベンダーしか触らないと言われてる暗黙を無くす
・ベンダーとの関係を整理し、Tech Leadとして参画してもらう
・べき論で話し、現状システムとのギャップをひたすら探す
8)ERPに対する認識
— 家田 (@IedaShogo) June 6, 2020
・販売や請求管理はあるが、予約が無い場合がある=KPIレベルの管理は不可かつ昨今の消費者の進化についていけてない
・業務系でも弱い機能は外部のを使う必要がある
→ERPに集約させるのは不可
→差別化部分はスクラッチ+その他はSaaS連合軍が現状ベター案
9)DXへの第一歩
— 家田 (@IedaShogo) June 13, 2020
エンジニアの内製化👨💻があげられますが、難易度が高く最初の打ち手としてはハードルが高いです。
ユーザー企業の人間としては、既存ベンダーとの対話をしっかりすることもコスパが高い打ち手かなと感じています。
10)スタジオでのスタッフの活動の可視化とPDCA
— 家田 (@IedaShogo) June 13, 2020
1:会員、請求、販売、予約管理システムで基礎データ管理
2:1のデータをSalesforceに同期し、CRMとSFAを実現
3:1と2をDWHにため、BIツールで可視化。スタジオやスタッフなどの単位で経営が進捗管理
4:次のアクションを2のSFAに反映
11)システム構成の論点
— 家田 (@IedaShogo) June 13, 2020
・1と2それぞれシステムでどちらでどのデータを持つか
・基本的な業務オペレーションは独自で競争力がある=歴史がある→スクラッチ開発を維持するが改修は少なくしたい。
・PDCAを回すものはaPaas(Salesforce)にマスターを持ち、上記システムとデータを連携。
12)単価アップ作戦の行く末
— 家田 (@IedaShogo) June 15, 2020
サービス業が小売業より難しいと感じる部分は、店舗で回遊させるという概念がほぼ無く、単価を上げる手段が限られていてることです。
その店舗の想起からすこしでも横にずれた商品出したら全く売れず、本当に現場の人に依存したビジネスであると感じます。
13)ITの調達という考え方
— 家田 (@IedaShogo) June 16, 2020
ファーストキャリアがネット企業だったので、自分たちが開発してそれをサービスとして提供するのが当たり前だと思ってましたが、非ネット企業の場合、「ITを調達」して「本来のサービスに付加価値を与え」て、顧客に提供するという考え方がより鮮明になりました。
14)マーケティングの思想
— 家田 (@IedaShogo) June 17, 2020
CVポイントの「階段設計」こそ、最強のBtoBマーケティング戦略である https://t.co/fcW086syv4
サービス産業で単価を上げる方法は、現場での「営業活動」なので、B2Cの設計より、B2Bの設計にした方が思想としてはハマるのではと感じてる。
サービス産業は生活に密着しているかつ商圏が限られている、サービス内容が相違が無いから入会にはそこまで選択の時間をかけない。
— 家田 (@IedaShogo) June 17, 2020
ただ、そこでプライベートレッスンを受けるなど追加のお金を払うかは、生活必需品の域を超えるから、それなりに意思決定が重くなるので、階段が必要かなと。
16)サービス業での接客のデジタル化
— 家田 (@IedaShogo) June 23, 2020
Web接客、MA、スタジオでの接客と絡めたCRM設計、FAQ、コールセンター、チャットボット、予約、レッスンへのフィードバックなど
この辺をSaaS各社にヒアリングして自社に最適な形で組み合わせるの難しい
17)業務オペレーションセンターピンをシステムでコントロール可能にするために意識したことメモ
— 家田 (@IedaShogo) June 24, 2020
・ゲームフィケーション要素
・本部管理によってアクションを促すのではなく、現場同士での相互作用でアクションが起きる設計
・極めて簡単に=できない言い訳無くしてあげる
18)SaaS、ベンダー検討の効率化
— 家田 (@IedaShogo) June 24, 2020
SaaSやベンダーを検討するとき、まず要件伝える会を同時に開催して、別途個別で打ち合わせするのが絶対効率良い。
受け入れられるか不明だけど、次やってみよう。
19)研修オンラインツール
— 家田 (@IedaShogo) June 27, 2020
ただの研修コンテンツ管理よりは、先行指標として、インプット状況を可視化するのが大きな目的だったので、従業員idから適切な粒度でデータを抽出できるかに重きをおいて選定した。
20)一般的に研修にさく時間https://t.co/TiwtTIUv4s pic.twitter.com/9D6MwelHdM
— 家田 (@IedaShogo) June 27, 2020
21)フィットネスビジネス月次解約率
— 家田 (@IedaShogo) June 28, 2020
・Peloton:1%未満(機材の分割払い影響大きそう)
・フィットネスクラブ:平均5.9%(2001年)画像添付
・カーブス:約2.5% pic.twitter.com/0vSTp3zaGL
22)SaaS初期導入と運用コスト
— 家田 (@IedaShogo) June 28, 2020
大体どのSaaSを入れてどんな設計にするか決まったものの、それぞれのSaaSで初期立ち上げとそれを現場浸透させながら、チューニングしていく人が足りなさすぎる。
本部だけの人間で回すのタスク量的にけっこうしんどい。
23)フィットネスDXの4STEP
— 家田 (@IedaShogo) June 28, 2020
1~4で雑に整理してみた。感覚的に2まではできてる企業が多くて、3と4までできている企業が少ない
DXが進めば進むほど、スタジオでの細かな業務に入り込むと改めて。 pic.twitter.com/Ou6HZC8sOk
24)CDP
— 家田 (@IedaShogo) July 3, 2020
ボットやMAを外部システムで展開すると、それを行うための顧客ラベルとそのアクション結果をどこに還元するか、どこで管理するのかというので、CDPを検討している。何がベストプラティクスなんだろうな。
25)対面式ローカルサービス産業のデジタル化
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
この本にも書いてある通り、今後の日本の最も大きなボリュームゾーンは対面式サービスを提供するローカルな企業。ベンダー側(特に toBのSaaS系スタートアップ)への人材流入が最近は多いが、変革側もおもしろいと思う。 pic.twitter.com/4q6xwcpW0f
26)対面サービス業がMAやボットをどういう位置付けで導入するか
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
オフラインだと供給の限界で収集できない顧客のニーズを収集して、対面サービスでよりよい価値を顧客に還元するため
として、人件費削減だけの議論にならないようにしている。
27)IT投資の評価手法
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
DXの投資効果を可視化するための方法論を体系的に学ぶために手に取ってみた。 pic.twitter.com/ylVFzMhVkM
28)対面サービス業における接客術
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
ライザップ統括トレーナーを務めた方がライザップの接客術のノウハウを披露した本。スタジオ以外(シャドウタイム)でいかに接点を持つかなど、サービス産業におけるOMO的業態の在り方やアップセルに対する考え方の整理に参考になった。 pic.twitter.com/8vcSz0gJmk
29)対面式サービス産業の打ち手を考えるための事業特性分析 pic.twitter.com/gYlDgMXq9I
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
30)生産性向上の打ち手のためのフレームワーク
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
必須のフレームワークらしい。 pic.twitter.com/dCvQ9RMSqN
31)研修、営業活動、成果の連動
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
スタッフの活動を
・インプット(研修)→
・アウトプット(営業活動、先行指標)→
・売上(成果、結果指標)
の流れと捉え、それぞれを定量的に把握し、2×2×2の8セグメントそれぞれで、的確な施策を打てる土台が概ねできた。
32)フィットネスのDXの本質はセールスイネーブルメントによる供給体制の強化と、オンライン化チャネル提供によるによる固定費と変動費の組換えの機会と一旦結論付けた。
— 家田 (@IedaShogo) July 9, 2020
DXにおけるシステム構成や使うサービス、データ連携、全体の投資額も見えて来た。
33)対面式サービス産業の経営モデル
— 家田 (@IedaShogo) July 10, 2020
IT投資をどこにするかというのを考えるのに、重要な真実な瞬間を見極めるという発想が役に立ちました。
他にも戦略と組織をどうリンクさせるかなどB2C店舗サービスで論点とすべきことが整理されていて、定期的に読み返しています。 pic.twitter.com/1VXrnZjvbO
34)オペレーティングモデルの要素
— 家田 (@IedaShogo) July 10, 2020
どういう要素を満たせば戦略と組織の行動が一致するのかを勉強しています。 pic.twitter.com/4opk8t0PBd
35)セールスイネーブルメント
— 家田 (@IedaShogo) July 10, 2020
スタッフがオペレーションを回して成果に結びつける組織を作れるかで、サービス産業における競合優位性は決まると感じています。
本書はそのセールスイネーブルメントを丁寧に解説しています。特に育成をどうスケールするかという視点の整理がとても参考になりました。 pic.twitter.com/e4eb0hNaTY
36)組織での権力
— 家田 (@IedaShogo) July 10, 2020
組織はどのように動くのか、組織の力学を踏まえてどのように振る舞うべきかを定期的に振り返るために本書をチェックリストとして活用しています。 pic.twitter.com/7qKckImQc6
37)計画フェーズ終了できた
— 家田 (@IedaShogo) July 11, 2020
・ポンチ絵、目指すべきところ
・投資額
・SaaS導入時の優先検討事項
・システム構成、データ連携
・初期チームの立ち上げ、ベンダーリソース確保
辺りがほぼまとまり、PPTとエクセルに落とせてひと段落。逆に導入を組織戦略と組み合わせる難関はこれから。
38)フィットネス産業のDXはSales Enablementとオンラインを使った業態転換の推進
— 家田 (@IedaShogo) July 12, 2020
というブログを計画フェーズの締めとして書いています。
フィットネスなどサービス産業の経営企画室などで働く人と議論して、問題意識など共有したい。
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