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1人ご飯〜海鮮天丼〜

最近の私のマイブームは1人ご飯。
言葉にするととても寂しい響きですが
私にとってはかけがえの無い時間であり
趣味の1つです。

もちろん今でもお店に入る時はドキドキするし
人の目が気にならないと言ったら嘘になる。

しかし
自分の気持ちに素直になり
人の視線を気にせず心の赴くままに
美味しいご飯を食べる。

それは決して寂しいことでは無い。
むしろ自分に羽が生えたような自由さがあり
自分の知らない食の世界の発見や
そのお店の方との出会いは
1人ご飯でないと味わえないものがある。


先日知り合いの方のおすすめで
海鮮天丼を食べに行きました。
実は最初は別のお店に行ったのですが
満席だったので第2候補であるこちらのお店へ。

お店はこじんまりとしていて入ってすぐに
カウンターが5席ほどあり奥に座敷がある内装で
カウンターは1席だけ空いている状態だった。
なんだか自分の事を待っていてくれてたような
感覚になり嬉しくなった。

注文を受けて調理された料理がこちら。

魚の天丼は味気ないのかなと思っていたけど
魚の旨みがぎゅっと閉じ込められており
食に疎い私は何の魚かも分からずに
ただただ「うまー!」と感動しながら食べていました。笑
特に真ん中にそびえ立つ鮎の天ぷらは
(鮎だけは認識)尻尾まで一瞬にして私の胃袋へと消えていきました。

私の両サイドには仕事のお昼休憩できたと思われる
女性+男性  と  男性+男性の2組で
会話をしながらその時間と食事を共有していた。
そうしていると男性+男性のペアが退席し
新たなに女性が1人入ってきた。

自分と同じ1人ご飯だ!!
と心の中で同志を見つけたような気持ちになる。
「お互い1人ご飯の時間を楽しみましょう!」
と心の中で呟きながらひたすらに食べ進める。

食事が終わり会計の際に席を立ち
ふと1人ご飯の彼女の方を見ると瓶ビールが。
「すげぇ。かっこいい。」
この平日の昼から1人で天丼にビールなんて
カッコよすぎる(私はビールは飲めないが)私よりも遥かに堂々とした姿に感動しました。

私はかなり人見知りで話しかける事は出来ないけど
お店の方がどんな人なのか
どういう経緯で作り上げたのか想像するのが好きで
また同じ様に1人でお店に来る人とも
会話はなくても気持ちを共有している気分になる。

野村麻里さんのひとりで食べたいという本にて
「食の美学」という本の中の「独りの食卓」
について紹介されている1節には

「自分が自分と食事をする」つまり
「ひとりで食事をするとは、自分自身と向き合うこと」  
と書かれている。

なんで私が1人ご飯にハマったのか
ふわっとした感覚が言語化され衝撃を食らった。
何を食べるか、どの席に着くのか、何を感じるのか。
その一つ一つの瞬間は全て自分自身が
望み、選び、受け取る事。
それらを抱えて食事をする事が無意識の内に
自分との対話になっていた事に気づいた。

1人でご飯を食べるのは恥ずかしい。
寂しい。そう思ってる人にこそ
自分のと食事を1度試して見て欲しい。

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