「標的」本を読んだ感想

「標的」 北方 謙三(著者) ☆3

 会社の命令で失踪した隣の課の社員を連れ戻しにきた主人公の大塚は、道中で謎の男たちに襲われるも、勇敢に立ち向かっていくというハードボイルド小説。

 北方謙三は初めてだったし、1987年と少し昔の作品だったが、結構読みやすくて内容も引き込まれる。

 特に文章が特徴的で「〜だった」「〜した」「〜だ」とあえて文末は簡単にしてあり、一文一文も短めに構成されているのだが、これが逆に心地よく、情景、心情が分かりやすい。

 男はいくつになっても自分の限界を試してみたい、「生」を感じたいという厨二病的思考があったりするが、この小説はそれを地で行ってるので心がそそられる!!初対面の女性に何の脈絡もなく「…ハイヒールが似合うよな」と言い出したり、ツッコミどころも多々あるが、めちゃくちゃかっこいい小説だった。


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