マジックスパイス
友人の誕生日のお祝いで、下北沢で会うことになった。
シモキタ。前に来たのは20代の頃だったかもしれない。
「若者の街」なイメージの場所に、わざわざやって来たのは、ここに行きたかったから。
マジックスパイス。
札幌発祥のスープカレーのお店だという。
職場の同僚が以前ここのカレーの話をしていて、カレー好きとしてはいつか行かねばと思っていた。
土曜日のお昼どき、人気店だけに1時間待ちで入店。
辛さは七段階。
覚醒→瞑想→悶絶→涅槃→極楽→天空→虚空。
「覚醒」はいちばんマイルドで、小学生でも食べられる辛さらしい。
「虚空」が最も辛いそうだ。
◎辛さの一覧はこちら↓
http://www.magicspice.net/topic.html
辛いものは苦手ではないので、「虚空」にチャレンジしようとしたが、店員さんに「ほんとにいいですか?」と念を押され、あっさり折れて2番目に辛い「天空」にした。
チキンベースの豚の角煮入りスープカレーに、季節の野菜をトッピング。
写真うまく撮れなかったけど、こんな感じ
スープカレーというだけあって、飲み物のようにさらりとした舌ざわり。
スパイスが効いていて、喉を通るときにぴりりとした刺激を感じる。
辛さは2番目というけれど、舌がヒリつくような感覚とは違い、途中で水を飲まなくても、余裕をもって食べることができた。
店員さんの念押しに折れず、いちばん辛い「虚空」にしておけばよかったと、ちょっと後悔。
それはさておき、カレーは本当においしかった!
具だくさんでスパイシー。薬膳っぽくて、身体によさそう。
友人はシーフードカレー、辛さはまん中の「涅槃」を頼んでいた。
まん中だけれども、後からじわりと辛さが効いてくるらしい。
お互い、流れてくる汗や鼻水と格闘しながら、目の前のカレーを食す。
辛いものを味わっている時は、雑念なんて浮かばない。
ひたすら、カレーのことだけ考えている。
これって、サウナに入って雑念が消える感覚と似てるなと思った。
熱いとか辛いとか、感覚の世界に没入していると、雑念に囚われているヒマなどなくなる。
昔みた深夜ドラマで、主人公がつらいときほど辛いものを食べて、イライラを吹き飛ばすんだって描写があった。
それって真理を突いてるなぁ、と今もこうして思い出す。
イライラしてるときほど辛いものを食べるといいんだって、とドラマの受け売りを友人に話したら、「確かにそうかも」と言っていた。
今回、特にイライラもモヤモヤもしていなかったけど、目の前のことに集中する感覚を、カレーが思い出させてくれた。
マジックスパイスのマジックに、見事にかかってしまったようだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?