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僕らのグランド・ホテル〜「総選挙ホテル」覚書

桂望実氏「総選挙ホテル」読了。
期せずして、先月の下村敦史氏「ヴィクトリアン・ホテル」に続きグランド・ホテル系小説を手に取った。GOTO願望の現れか。

「ヴィクトリアン・ホテル」が、華やかな宿泊客らが織りなす映像化不可(たぶん)な謎多きドラマなら、こちら「総選挙ホテル」は対照的に、従業員たちが主役の、コミカルで映像映えしそうなバックヤード小説だ。

サービス業経験者ならばきっと、
「うわ、きっつー! ありえない!」
と言いながらも、ワクワクしてしまうに違いない。

よくいえば身近な、平たく言えばごくごく普通の従業員たちが、ちょっとした気づきを繋げて誰かの「特別な時間」を形作ってゆく。

こんなご時世だからこそ、縁あって行き合った誰かと小さな喜びを分かち合いたい。ほんの少しでいい、誰かの幸せに寄与したい。
ちっぽけな自分でもごく普通にそれができる。きっとそんな明日が来る、と信じる気持ちが湧いてくる、明るさに満ちた小説だった。

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