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元教授、海外で使用した Uber を振り返る:その2(定年退職70日目)

前回、Uber との出会い、戸惑い、最初のチャレンジまで話をしました。今回は、その後に自由に使えるようになった Uber の利用体験を続けたいと思います。基本的には、私は大きなトラブルはありませんでしたし不快な思いもほとんどありませんでした。

Uber アプリ(日本版、App Store HPより)
高松で購入したパロディーステッカー (笑)


ここでは、典型的な利用事例についていくつかご紹介します(5年ほど前の利用なので、現在の状況と異なる可能性があります。その点はご容赦下さい)。

料金が明確で安価、領収書発行サービス

特別な車種や時間帯を選ばない限り、料金はタクシーより安く設定されていました。私がよく利用していた「Uber X」というグレードでは、タクシーの半分程度でした(相乗り可能な廉価版もあったはずです)。早朝やグレードの高い車種ですと料金は高くなりますが、その分待遇も良くなります。たとえば、空港に行く際に朝早く大きな車種を手配しますと高額でしたが(下写真)、いきなり「何か飲みますか?」と尋ねられたこともありました。また最近では「Uber Green」という電気自動車の選択も可能です。

Uber から送られてきたメールの例(朝早く、大型の車種を頼んで空港まで乗車)

支払いは全て iPhone で行うため、ボッタクリの心配もなく、チップの要求もありません(チップはアプリで支払えますが、それほど多くの人が利用しているわけではないそうです)。さらに便利なことは、領収書が自動でメールに送られてくることです(上写真)。時間やルートも記載されているので、大学への出張報告書にそのまま添付できます。これは、従来のタクシーでは得られなかったメリットです。


安全性:相互評価システムによる質・サービスの向上

これは、運転されている方に聞いたのですが、ドライバーに選ばれるためには Uber による審査があり、人物や運転技術が保証されているとのことでした。それよりも私がすごいと(当時)感心したのは、ドライバーと乗客が相互に評価されていることで、評価の低いドライバーは敬遠されるようになります(もちろん、逆も然りです)。数分以内なら乗客が評価を見てキャンセルすることも可能です。このシステムのおかげで、ドライバーは一生懸命に接客してくれます(日本でも最近似たシステムが増えていますが、当時は画期的でした。ただ、このシステムは「監視」システム的な側面もあり、少し気になります)。


利便性

ある時、ベルギーで Mac のアダプターを紛失し、アップルストアなどをあちこち探し回ったことがありました。ふと気がつくと、今どこにいるのか位置がわからなくなっていました。ところが、Uber を使うと現在地が自動入力されるため、地名がわからなくても Uber を呼べて無事にホテルに戻れました。また、Uber での行先変更の仕方も簡単なので、乗車中に忘れ物を思いだしホテルに戻る際も、スムーズに対応してもらえました。


語学が不要

前回も少し触れましたが、従来のタクシーではネイティブの人が少ないので、言葉の壁に苦労する(こちらも訛っているのでw)ことがありますが、Uber の場合は最低限の確認程度でほとんど語学の必要がありません。むしろ、知り合いの車に乗せてもらっている感覚で、ドライバーとの会話が盛り上がることが多かったです。


空港などでも乗り場は準備されている

空港では多くの人が Uber を利用しているので、その乗車場所が心配でしたが、私が利用した空港では、むしろタクシー乗り場が見当たらず、Uber や Lyft の乗車場が設置されていました(タイトル写真、ボストンのローガン空港で。TNC は「交通ネットワーク企業」の略)。


まとめ

以上は約5年前の経験ですが、Uberは従来のタクシーにはない魅力がたくさんあり、海外旅行を快適にする便利なサービスでした。私は、アプリとGoogle Mapとの連携により、IT技術が使いやすさを高めた素晴らしい例だと思います。ただ、感覚が古いだけかも知れませんが、IT 技術に支配されすぎているような気も少ししました。


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