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元教授、 ゲント・ ブリュッセル滞在記: 定年退職138日目

前回は、ベルギーの教授にサッカースタジアムでランチをご馳走になった話をお届けしました。今回は、その前後の旅の様子をご紹介します。

前日、航空チケットの都合上、アメリカのボストンからドイツのフランクフルトへ飛びました。このフライトが私にとって初めての大西洋横断でした。フランクフルト空港には荷物預かり所があると聞いたので、一部の荷物を預けました。手続きは非常にシンプルで、書類を提出してベルトコンベアに乗せるだけでした(24時間対応です、下写真)。身軽になった私は、ドイツが誇る高速列車 ICE(InterCity Express)に乗ってベルギーへ向かいました(下写真)。初めてのICEでの長距離移動で少し緊張しましたが、国境をスムーズに越え、約3時間で無事にブリュッセルに到着しました。

フランクフルト空港の荷物預かり所
ブリュッセルへのICEのチケット
高速列車 ICE でブリュッセルへ


翌日、ゲント大学で講演を終えると、夜はゲントの旧市街のホテルに宿をとりました。ただ、教授の都合が悪かったため、代わりに講演を聴きに来ていた研究室の博士課程の学生が、ゲントの旧市街を案内してくれることになりました。その学生は奥さんを連れて来ると言い、ホテルで待っていると、なんと奥さんは日本人の方で最近国際結婚したとのこと。しかも彼女は、ゲントのガイドを始めたばかりとのことでした(下写真)。

<追記> その時ゲント大学の大学院生だった彼は、学位取得後、東京で1年間ポスドクを過ごしたそうです。その後、学会で名前を見かけたので聞いてみると、現在はオランダの大学に職を得ていることがわかり、再来日した際に私の務めていた大学で講演をしてもらいました。素晴らしい内容の講演で嬉しかったのはもちろん、それ以上に私はこのような繋がりもあることに深い喜びを感じました。

市内を案内してくれた大学院生夫妻


さて、ゲントの旧市街はコンパクトですが、学生夫妻にその中から特徴的な場所を詳細に案内してもらいました。例えば、下写真にあるように運河沿いに昔からの建物が多くありますが、その中には運河側に少し傾いて見えるものがあります。これは、屋根に滑車を設置し、運河を往来する船から荷物を直接上げ下ろしするためだそうです(下写真)。

奥の三角屋根の建物は運河側に少し傾いていました


その後、旧市街の教会、役所、郵便局などを見学し、最後は普段では行かない場所として下写真にあるような壁一面に落書きが描かれた路地裏まで案内してもらいました。地元では有名だそうですが、観光客は滅多に訪れない場所だそうです。最後にレストランでゲント料理を楽しみ、各種ベルギービールも堪能しました(下写真)。最高のガイドツアーでした。

壁一面に落書きが描かれた路地裏
堪能した各種ベルギービール


翌日はブリュッセルに戻り、フランス行きの飛行機に乗るまでに数時間あったので、駅近くの「世界で最も豪華な広場」と言われるグラン・プラス広場を訪れました。広場は100メートル四方ほどの石畳で、市庁舎や博物館などの古い歴史的建造物に囲まれていました。時間はあまりなかったのですが、思わず広場の真ん中に立ち尽くし、しばらくの間、周囲の景色を眺めていました(下写真)。近くには有名な小便小僧があったはずですが、私は見つけられませんでした。しかしその代わり、側に「欧州最古のアーケード(ギャルリー・サンチュベール)」があり、買い物こそしませんでしたが、通りを歩く花嫁花婿が拍手を受けながら歩いているのを見かけ、私まで幸せな気持ちになりました(下写真)。

世界で最も豪華な広場と言われる グラン・プラス広場
拍手を受けながら歩く花嫁花婿


最後に、ゴディバ本店と、有名なキャラクターのタンタンの店(タイトル写真)で慌ただしくお土産を買い込み、次の目的地へと向かいました。

折角の夏休みなので(私はずっと休みですがw)、次回も旅行記を少し続けます。お楽しみに!



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