【フィールドセールス編】クロージング提案で必ず行いたい8STEP

画像1

こんばんは。Empower For代表の松村です。
先日【フィールドセールス編】初回提案で必ず行いたい8STEPについて書きました。

今回はクロージング提案について書いていきます。
クロージング提案とは初回提案で吸い上げた課題に対して詳細提案を行い、受注まで詰めていくフェーズに関してです。
※本フェーズは各社呼称が異なるかと思いますが便宜上クロージング提案とさせて頂いています。

▼なぜ書こうと思ったか?

①初回提案が良くてもクロージング提案で刺しきれなければ受注の道は絶たれる
クロージング提案の基準が曖昧な企業様が多い
クロージング提案は提案以外にも気をつける点が多々あり、ここが甘く失注してしまうケースが多い

▼こんな企業様や営業に関わる人向けのnoteです

①前回の初回提案noteを読んでいただいた方
クロージング提案で確実に刺し切りたい方
③提案以外で何をすればいいか分からない方

今回のnoteから読み始めると前後の関連性が繋がらなくなるため、
前回の初回提案の8STEPを読んで頂いた後に本noteをお読み頂けるとより理解が深まるかと思います。

それでは今回も一つ一つ解説していきます。以下がクロージング提案を構成する8STEP です。

■クロージング提案を構成する8STEP
STEP①:場設定(前日と商談時)
STEP②:クライアントのビジネス課題と問題点のおさらい
STEP③:クライアントの目指すゴール確認
STEP④:ソリューション提案
STEP⑤:期待効果の伝達
STEP⑥:所感吸い上げ
STEP⑦:受注に向けての詰め
STEP⑧:今度の流れすり合わせ

STEP①:場設定(前日と商談時)

クロージング提案の場設定は大きく2度行います。

■前日の場合
前日に行う主な目的は参加者確認と期待値把握です。
特に初回提案時に次回決裁者やキーマン同席の約束を頂いていたにも関わらず、当日急に来れなくなった...みたいなケースは誰しも何度かあるはず。
それを事前に防ぐために前日の場設定を行います。具体的には下記4点は必ず確認したいです。

①明日は当初予定していた参加者全員ご参加頂けそうか?
②会議室にモニターはあるか?
③現時点ではどのような評価か?
④参加者の期待値は?

前日に①を確認できると、万が一キーマンや決裁者が来れない場合はリスケ判断もできます。

また②を聞く背景はクライアントが2人以上出席する場合は基本的に紙資料ではなく、モニターに写しながら説明した方がベターです。紙資料だと各々が別ページを見ていたりすることが想定されるので、あなたの提案に注目が集まらない可能性があります。

③はクロージング提案に向け担当が日程調整を行う際に、あなたの自社製品のことを参加者に話しているはずです。その場合現時点での評価を先に知ることによってトーク設計ができたり、提案の見立てが立てやすくなります。

④は明日の初参加いただく方が何を期待しているか確認しましょう。
その上で明日の場の目的をお伝えしましょう。

■商談時の場合
商談時の場設定は今日で自社製品に決めてもらいたい訳なのではっきり伝えましょう。

(例)今日は改めてお時間いただきありがとうございます。前回御社の課題を聞かせていただき、本日はそれを解決できるご提案をお持ちしました。
もし導入イメージ湧いて頂ければ今後のすり合わせなどもできればと思っています。

ポイントはクライアント課題を解決できる提案があるということを伝える。その上で導入に向けてのすり合わせができる流れを事前に作っておきましょう。

STEP②:クライアントのビジネス課題と問題点のおさらい

ここではまず初回提案で吸い上げたクライアントのビジネス課題と問題点をおさらいします。場設定後いきなり提案に入る方も多いかと思いますがそれはNGです。より深く刺すためにはクライアントの課題感の目線合わせを再度行い、「そこ課題なんだよね〜」って共感を引き出してから提案を行なった方が課題を握れているのでクライアントの刺さりがまるで変わってきます。

ビジネス課題とはクライアントの事業成長を阻害する課題は何か?という上段の課題

例えばクライアントが物販事業の場合
・全社の売上を来期2倍に伸ばすためにEC活用が不可欠。
ただ今まで未着手だった為、新規流入を増加させたい。

問題点とは特に現場担当者が日々感じているビジネス課題を解決できない要因の話です。

例えば上記と同じくクライアントが物販事業の場合
・新規流入は増やしたいが、他業務で忙殺され時間が取れない。
または社内にノウハウがない。などがあるかと思います。

ここでは改めて例を出しましたが、ビジネス課題、問題点は初回提案に既に聞いているはずなので再度目線合わせのためにクライアントと合意しあいましょう。

STEP③:クライアントの目指すゴール確認

STEP②でクライアントのビジネス課題、問題点において合意できました。
その次はどこに辿り着きたいのかというゴール確認です。
提案するソリューションはクライアントのゴールと現状課題のGAPを埋めるためのものなので課題だけではなく、ゴールも先方と目線合わせを行いましょう。

例えば先程と同じくクライアントが物販事業の場合
・全社の売上を来期2倍に伸ばしたい。
 2倍の根拠は大型調達を控えているのでそれまでに事業拡大したい。

等々クライアントがどこを目指しているのか再合意しましょう。
またこれも初回提案で行う内容ですが、なぜそのゴールを目指しているのか?という背景も握りましょう。背景まで握れていると「提案もらったが結結局実施しない..」という事態を回避できたり、後々提案しやすくなります。

STEP④:ソリューション提案

ここまできてやっとこれから提案です。
(長いなと思った方もいらっしゃるかもしれませんが、是非ここまでのプロセスは踏んで頂きたいです。)

提案は冒頭で合意したクライアント課題に添いながら提案しましょう。
・他手段との比較
・適宜デモやプロトタイプを見せながら導入イメージを持っていただく
・(必要あれば)競合企業との比較

等々あなたの製品やサービスがなぜクライアント課題を解決できるのか、
どう解決できるのか、なぜ他社ではなくあなたの製品やサービスなのか、WhyとWhatを意識しながらクライアントに伝わる形で提案しましょう。

STEP⑤:期待効果の伝達

より導入メリットをイメージいただくために本STEPがあります。
ここでは導入後の期待効果を伝達します。
商材によってはクライアントの売上を増やす商材や、コスト削減することが目的の商材もありますが「導入後どうなるのか?」イメージを沸かせるためにも必須です。

導入後の期待効果を何かしら数値で出せる企業はそれを行いましょう。
ただ一点注意です!シミュレーションはあくまで予測値です。必ずしもその通りにならないことも多いので数値縛りで受注を取る事は避けたいです。
あくまで目安として伝えましょう。

また期待効果のシミュレーションが出せない場合は(出来れば)同じ課題感や近い業種の事例を伝える事で導入後のイメージを伝えましょう。
この時大事なのが「結果こうなりました!」という話ではなく、取り組み前の状況、その時のクライアント課題、行なった事、結果の4点setでストーリーとして伝達しましょう。結果だけ伝えてもリアリティが沸かないので、この点意識しましょう。

SETP⑥:所感吸い上げ

こっからいよいよ最終フェーズの重要な局面に入っていきます。
ここではクライアントから「ぶっちゃけどう思っているか?」を吸い上げるフェーズです。クライアントから正直な本音を吸い上げることに抵抗や怖さを感じるかもしれません。ただここで正直な意見を吸い上げないとどこまで刺さっているかが分からず、結果受注から遠ざかってしまいます。

(例)ここまでお話させていただきましたが○○さん的に率直に導入してもいいかなと感じられましたでしょうか?

このようにズバッと聞きましょう。曖昧に聞くと双方で解釈がズレたりすることがあるので本音を吸い上げましょう。その上で追加で上がった質問などはこの場で適宜回答します。

SETP⑦:受注に向けての詰め

SETP⑥の所感吸い上げで現場担当者からは「導入したいです」とお言葉をいただきました。(素晴らしい👏)
ただここで安心して「それでは後はよろしくお願いします!」って帰ってしまうとおそらくこの案件は受注できません。

担当者以外にクライアント企業には決裁者や決裁に大きな影響をもたらすキーマンがいるはずです。彼らの組織構造や、決裁ルートを把握し、適宜リスクヘッジしていくことが極めて大切です。ここでは大きく決裁周りの軸と導入関連軸の2つを確認しましょう。

決裁周りの軸
・決裁者は誰か?
・決裁者も今回の課題に関しては担当者と同意見か?
・決裁者も課題解決のために外部ベンダーを入れる事は同意しているか?
・決裁者までに話をもっていくルートは?
・決裁者までのルートの中で影響力が強い人はいるか?
・同じ予算だった場合過去通ったケースはあるか?
・仮に通らない場合はどこがネックになりそうか?
 (ネックに対して説明するために準備は十分か?)

導入関連の軸
・今回の予算は新規 or 既存で他から回してくる形なのか?
・どちらの場合も今回の金額レンジだと問題なさそうか?
・問題があるとすればどの辺か?そこに対する対処は?
・決裁のための稟議はいつ開催なのか?
・稟議が流れる可能性はあるか?/流れた場合いつになるか?

などこの辺は徹底的に後々落とし穴が出ないように確認していきたいです。
確認する点が多くありますが、導入頂けないことがクライアントにとって機会損失になると考えているのでしっかり聞きましょう。

SETP⑧:今後の流れすりあわせ

最後はサービス導入までのto doを時系列にしてクライアントとまとめたいです。この場合契約までのto doでも構いませんが、相手によっては「契約を迫られている..」と感じることもあるため、契約までのタスクと、契約後の流れも伝えておくと良いかと思います。

これを行うとクライアントも発注までの道筋が見えるので、一発で稟議を通していただけるよう逆算して動いていただきやすくなります。

以上少し長くなりました。

ここまで出来れば理想のクロージング提案だと思いますし、ここまで出来れば案件の読みが行いやすくなり、再現性高い営業が可能になります。

Empower Forでは企業様の営業課題解決に向けて伴走型コンサルティングをさせていただいております。また最近は少しづつですが個人の営業マンの外部メンターもご希望あれば承っております。

もし何かお困りの企業様や営業の方いらっしゃいましたらカジュアルな内容でも構いませんのでお気軽にTwitterのDMでいただければと思います。
(本noteに関してのご質問などもウェルカムです!)
必ずご返答致しますー!

今後も営業課題を抱える企業様や営業に関わる方に向けて定期的にnoteを更新しながら情報発信していきます。
是非よろしくお願いいたします!

それではまた次回👍

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?