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二分の一成人式について思う3つのこと

つい最近、10歳の長男の小学校で二分の一成人式があった。
地域によって温度差もあるようだが、二分の一成人式とは、成人式の半分つまり10歳になったことを祝おうというものである。ここ何年かで学校行事に取り入れているところが増えているようだ。

息子の学校は例年、2月の授業参観で保護者も参加して行っていた。
今年は感染症拡大防止ということもあり、子どもたちだけですることを学校が判断、無事行われたようだった。

今回親の出番はなかったが、それでも親として二分の一成人式について考えさせられた。
あくまで個人的な見解だが、主に3つのことを考えさせられたのでここにまとめてみた。

1.過去よりも未来に向けた場であってほしい

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私の家族には小学校教師がいる。
その人の話を聞くと、教師として二分の一成人式を取り仕切ることもあるのだが、親に感謝を示すような式の在り方については疑問を持っているようだった。

その理由は主に

・10歳の子どもが親に心から感謝するなんてよほどのことだ
・家庭環境によっては親に感謝できない子どもがいる

といったところだ。
二分の一成人式についてはインターネット上でも意見がいろいろ出ている。
ある家にとっては素晴らしい場なのかもしれない。
しかし場合によっては悲しい思いをする子どももいるので配慮する必要がある。

過去のことを思ってつらくなってしまう子どもがいるかもしれない、ということを考えると

過去よりも未来に目を向け、何年後かの自分に向けて決意を新たにする場であってほしい

と思う。

2.家庭や個人によってとらえ方はそれぞれでよい

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私は3年前に長女の二分の一成人式に参加した。
その時はまず10歳になるまでにこんなことがあった、と全員で発表。
その後一人一人が親に向けて順番に手紙を読み上げる、
最後に子ども代表がまとめる、といった形だった。

当方は小さな学校で、一人親の子もいるがだいたい祖父母も一緒に住んでいるお友達が多い。
だから保護者がいなくて寂しい思いをしている子どもはあまりいなかったと思う。
発表者が入れ替わるたびにその子どもの小さい頃の写真がスライドで映し出されていた。

そして、保護者への感謝の手紙を読んでいるときに感極まって泣いている児童もいた。
私の娘はというと照れもあるとは思うけれど、形式的に手紙を読んでいた。
それだけに、泣きながら感謝の気持ちを伝えているよそのお子さんの家庭は、ステキな親子関係を築けてきたのだろうなと胸が熱くなり、そのことで涙がこぼれそうになった。

その時はクラスに双子の兄弟がいて、先に読んだ一人が大号泣して発表していたのに、後から読んだ片割れが照れもあってかニヤニヤしていたのでなごんだのも印象に残っている。

どうしても感動させようという気持ちばかりが先走ってしまうけれど、そのためにエネルギーを注ぐのは違うような気がする。
クラス全体を同じ方向に向けさせなくてもいいのではないか、と思う。

各家庭や個人で、それぞれの子どもがこれからの10年もまた頑張れる、と感じられる場であればよいのではないか。

ということを感じた。

3.子どものための式であってほしい

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今年の息子の二分の一成人式は、冒頭でも説明した通り、保護者の参観がなかった。子どもにどんな様子だったか、何を頑張ったか聞いたけれども詳しくは話してくれなかった。
だから、どんな式であったかは詳しくはわからない。

それでも、その日の夕方に担任の先生から電話をいただいた。

ただ、最初は「何かやらかした?」と焦った。
わが子の通う学校は普段制服だが、特別な行事の時は学校指定のネクタイやリボンを着用することになっている。前日に息子から「二分の一成人式にはネクタイがいるから」と言われていたが、親子そろってすっかり忘れていた。

もしや、ネクタイを忘れたことについての注意か!?と思ってドキドキしていたが、先生は息子が準備やクラスをまとめることによく頑張っていたとほめてくださったのだ。
先生も息子の成長を感じてくださったのかと思うと、とてもありがたくまた嬉しかった。

どのような経験ができたのか、具体的にはわからないけれど、

子どもが成長できる、子どものための式であったのはよかった

と思う。

さらに、その日の子どもの宿題として連絡帳に「親に手紙を渡すこと」としっかり書かれていた。息子は恥ずかしがって私に手紙を渡さなかったけれど、さらっと見せてくれた。

そこには簡単に「いつも起こしてくれたり、習い事の送迎をしてくれたりしてありがとう」ということと「今までサンタクロースのふりをしてくれてありがとう」と書いてあった。

そう考えると、二分の一成人式は普段面と向かって言えないことを言うチャンスを与えてくれる場としては、いい機会なのかもしれない。

そしてそれは親が参観していなくてもできることなのだと思った。

まとめ

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二分の一成人式は学習指導要領に定められているわけでもなく、行われるかどうかはそれぞれの小学校の判断次第だ。

私の子どもたちが通う小学校は人数が少ないせいもあるが、学校によっては配慮しなければならないことが増える場合もある。
親として参加する場合でも、何が子どものためになるのかを考える機会になればよいと思う。

どこの学校でも経験することではないが、2人の子どもの二分の一成人式を通して、私は以下の3つのことを感じた。

1.過去よりも未来に向けた場であってほしい
2.家庭や個人によってとらえ方はそれぞれでよい
3.子どものための式であってほしい

実は、わが家には来年10歳になる二女もいる。二女はどんな成長を見せてくれるのだろうか。
今から楽しみである。

本日もお読みくださりありがとうございました。




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