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【アトツギの為のブログ】アトツギ心得十箇条前編

■アトツギ心得十箇条

第一条 利他の精神
第二条 自分の手柄は無いものと思え
第三条 先代の立場も理解せよ
第四条 スタッフをやる気にさせよ
第五条 時代の変化に対応せよ
第六条 新規事業を立ち上げよ
第七条 デジタルと財務に強くなれ
第八条 外部に人的交流をつくれ
第九条 赤字部門は撤退するべし
第十条 夢と目標を持つべし

■第一条 利他の精神

アトツギは利他の精神で日々生きていくべし。と、私はこのブログで何回も言葉を変えて訴えています。もちろん、私もまだまだできていません。なので、日々、努力と訓練の連続です。

利他の精神という言い方は、京セラの創業者、稲盛和夫氏がよく使う表現です。

彼の著書や講演会などを読んだり聞いたりしていると、毎回、必ず、この言葉が登場します。

利他の精神とは、私なりの解釈では、私心を捨て、世のため人のために生きていくこと、です。私心という言葉は、パナソニック株式会社の創業者、松下幸之助氏がよく使う言葉です。

彼の書いた本や講演会等の録音を聞いていると、必ずと言って良いほど、この言葉が出てきます。

つまり、松下幸之助氏も稲盛和夫氏も全く同じ事を言ってる訳です。

それは、世のため人のために生きていくことこそが、経営者、ひいては、アトツギの心得なのです。

■第二条 自分の手柄はないものと思え

これは、このブログの別の記事でも書きましたが、実際問題、2代目・後継者・アトツギ(以下、アトツギという)は、手柄は全て先代のものとなると思ってもらって構いません。

アトツギの手柄は、十中八九、先代の手柄となります。

なぜなら、既存のスタッフは、社長である先代を見て仕事してるからです。

そりゃあそうですよね。自分の人事権を握っており、社長に評価されれば給料も上がる。しかも、創業社長であれば、カリスマ性も必ずある。

その子供ですから。日々、親子の会話が行われていると思えば、当然、先代からアイディアを教えてもらい、息子(娘)がそれを実行した!と普通のサラリーマンなら思うでしょう。

また、アトツギに後輩なり部下なりがいたとします。そのスタッフは少なくともアトツギについていくスタッフになるでしょう。

だからこそ、自分の手柄を後輩や部下に譲るべきです。そうやって褒められる要素を作り出し、プロデューサーとしてスターを育てるのもアトツギの役割であり仕事なのです。

会社の業績がアトツギの評価です。つまり、手柄です。なので、アトツギはプロデューサー役に徹し、スターをどんどん誕生させていく。それがアトツギの仕事であり役割なのだと心得ましょう。

■第三条 先代の立場も理解せよ

とかくアトツギは、先代と衝突しがちです。これは、私は先代とアトツギが夢や目標を語り合い、経営理念やミッションやビジョン、そして、ビジネスプランを一緒に考えてないからだと思ってます。

これらを創る課程でぶつかることはあるかもしれません。しかし、夢や目標を設定する際にぶつかったとしても、これは自ずと解決できるはずです。

なぜなら、子供の夢を実現させたくない親はどこにもいないからです。

アトツギは先代の立場を理解し、先代が「イエス」と言うような話の仕方、話の内容を持っていくべきです。

中には、アトツギと対抗し、イチイチ、闘おうとする先代がいるかもしれません。まだまだ子供に負けないと言い張ってる先代がいるかもしれません。

これは、子供に対してマウントを取ろうとしてるわけで、いわゆる、社会的承認の欲求が強い先代だと思われます。器の小さい先代ですよね。

こういう先代には、アトツギは手柄は全て先代にあげればいいんです。アトツギ心得第二条自分の手柄はないものと思え、ですよ。

アトツギの評価は会社の業績です。細かい手柄なんて必要ありません。会社の業績が上向けばそれでいいんです。

先代がええ顔して、取引先や社員達にまだまだ子供ですから、と言ってるのであれば、それでいいじゃないですか。

こんな器の小さな先代も包んで、会社の業績が上向けばそれでいいんですよ。

アトツギは、会社の業績が全てです。会社の業績が悪ければ、自分の給料だって削らなければならないかもしれません。

会社にお金が足りなければ、自分の貯金を会社に貸さないといけません。

そう考えると、会社の業績が上向かなければ、アトツギは地獄です。それも、先代以外には分かって貰えない地獄です。

なので、アトツギは会社の業績が上向くことだけを考え、その為の行動を取るしかありません。

先代が邪魔でも、一応、そこまで会社を育ててくれたのは先代です。なので、その感謝を形に変えて、手柄は全部、先代に差し上げましょう。

■第四条 スタッフをやる気にさせよ

これは、アトツギが社長になってからも考えないといけないことですが、スタッフをいかにしてやる気にさせるか、会社の業績を上向かせるには物凄く重要です。

古からの戦争でもそうですが、兵隊がやる気が無いと勝てる戦争も勝てません。これは現代においても変わりません。

ですので、アトツギは常にスタッフがやる気を出してくれるにはどうしたら良いかを考えなくてはいけません。

逆にスタッフがやる気を失うことは何か?も考え、それを潰していかねばなりません。

スタッフをやる気にさせるには、会社の制度や仕組み、給料の額なども要素として関わってきます。

また同時に信賞必罰や組織論、人間関係など、多岐にわたります。

若いスタッフにおいては、彼女と喧嘩した彼氏と喧嘩した、だから、やる気が出ないと言うこともあるかもしれません。

これらで重要なことはコミュニケーションと風通しの良さです。コミュニケーションは、普段の会話などでもそうですが、やはり重要なのは報連相(ホウレンソウ)です。

会社でいつどう言うときに誰に対してどのようにどのくはいホウレンソウするかあるレギュレーションはありますか?

ホウレンソウが重要とは分かってはいても、いつどこで誰に誰がどのようにどのくらいというレギュレーションが決まってない会社が意外に多いのではないでしょうか。

いずにせよ、アトツギはスタッフどうすればやる気を出してくれるかを24時間365日考え続けなければ、会社の業績は上向きません。

■第五条 時代の変化に対応せよ

このブログの別の記事でも祇園精舎の鐘の声…と書いた覚えがあります。

生き残るのは強いものではなく、変化に対応できるものだと。

例えば、2020年からの新型コロナによる社会の変化に対応できたか?

アフターコロナに向けてコロナで導入された新しいビジネススタイルや新しい日常を的確に捉え、それを自社のビジネスに導入しているか?

今後、国や行政のデジタル化に伴って徐々に浸透してくるデジタル化の波に対応できるか?

等々、変化に対応しなければ、会社は生き残れません。会社の業績が上向くには、変化に対応し、スタッフがやる気を出して仕事をしてくれなければなりません。

最近、郵便を配達してくれる郵便局員さんのバイクがEV化されてきてます。これは、自動車業界の劇的な変化を如実に表しています。

自動車メーカーもEV化の時代の流れに大きく舵を切らなければ、あのトヨタでさえ、生き残ることはできないのです。

第六条以降は後編で!  つづく

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