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編集担当の名前が記載されることが喜ばれるようになった

greenz.jpで、もはや何本の記事を企画・編集したのか。とても覚えていないし、数える気にもならないんですが、今年度から僕が特に中心となって企画・編集・校正を進めた記事に、名前がクレジットされることになりました。

ライター、フォトグラファーだけでなく、エディターも記載する。この新しい方針は総じて喜ばれますね。実は4-5年前に僕がこれを編集部に打診したときは、なぜか賛成の声が集まらず断念したのですが。

編集責任の所在とか、自分の追い求めるテーマと違う企画を担当するケースがあることが理由だったかな。

ただ他のウェブ情報媒体でも、エディターやアシスタントの名前が記載されるようになり。また昨今、情報媒体のひとつひとつの記事に対する責任の所在が、読者から求められるようになった肌感覚もあり。

それが今回のエディターの名前を記載することを、前向きにOKいただけるようになった要因かなと思っています。

もちろん僕は副編集長なので、greenz.jpから公開されるすべての記事を編集し校正しているんですけど、中心担当でない記事も多いので、そういうものは記載を遠慮するかもしれません。(まだ熟考できていませんが)

ただ、僕の名前を出すにせよ、出さぬにせよ、大事なのは最終的に責任を取るのは編集長・鈴木菜央と、副編集長・スズキコウタのふたりだよということ。そのひとつの記事を発信することを承認し、情報生態系の一部にしたことの責任者は、エディターさんでもあるけど、その媒体の編集長・副編集長です。

これがうやむやになっていると、痛い目にあうし、社会や特定人物に悪い影響を与えることにつながると思っていて。あえて隠さずに書くけれど、小山田圭吾さんの炎上事件での『ロッキング・オン・ジャパン』や、ハンドルネームによるブログは最悪でしたね・・・。

(あの事件はコーネリアスファンとしての喪失というよりも、編集という生業を汚した点で、僕は許せない気持ちがある。)

もちろん僕らも、16年も記事発信をしているので、お叱りの声を受けたことは何度もあります。それらに対しては、一通一通、法的・常識・モラル等で間違ったことがあったのか、その指摘いただいた方との価値観や支持する理論の違いによるものなのか、丁寧に検証して対応を決めるわけです。

サステナビリティやコミュニティ、エネルギーなど、さまざまな仮説・議論・検証がされるテーマを扱うメディアなので、後者のときはなかなか難しいものがあるんですけれどね・・・。

編集長って、自分の記事が正当だって主張するだけの仕事じゃなくて、きちんと精査して、不備があったらいちばん最初に謝る仕事だよ」とは、ある年末の京都で、おでんを食べながら上司と話したときの忘れられない言葉。

名前を記載する重みの話が続きましたが。

そういえば、「これにオレの名前、載ってるんだよ!」って恋人や友だちや家族に自慢した最初のコンテンツって、何だったかな・・・。

記事ではないですね、友だちの本だとか、音楽作品だとか、だったと思います。「Special Thanks」的なやつ。

たとえばオランダで「RAUW」というエレクトロ系イベントのオーガナイズをしていた、Joost van Bellenさんの小説に情報提供と翻訳アシスタントをしたときは名前が出た記憶があって。2010年ぐらいだっけ、、、もっと前かな・・・。

書籍での本文言及だと、兼松佳宏さんが京都精華大学の教員になった頃に取材を受けたインタビューが収録されている『これからの僕らの働き方: 次世代のスタンダードを創る10人に聞く』だとか、いくつかあるけれど、最初は覚えていません。

greenz.jp副編集長としての自費出版などの刊行物で「編集」とか「校正」とかでクレジットされているものはいろいろあるけど。

でも意外と僕は、名前が出ているかどうかとか、無頓着な方かもしれませんね。名前がでなくても、「ああ、そうだったんだ」「そういえばこれ、すこし助けたんですよ」ぐらいな感じなのかもしれない。

greenz.jpの記事で、編集担当と記載していないの、少なく見積もっても2000本はありますから ;^_^) <-- そして記憶問題もあって、いまから特定するのも難しい・・・

ただ今年は講演とか講師とか監修の仕事がいろいろ入ってきていて。そういうときにクライアントさんは、僕や僕が属する編集部の名前がクレジットされた過去の編集物・著作物を起用判断の材料にするでしょうね。

あまりにもそういうところが欲がなかったので・・・。だから毎度、最新の担当記事リストや、連載特集などの企画、講師・登壇の履歴をまとめて送っていて、「あ、結構実績があるんですね」と驚かれたりする(笑) いえいえ、それほどでも・・・

それは僕だけじゃなくて、うちのチームの各メンバーや全体でも同傾向があったようで。

いまは、外部のアドバイザーを招いて、ポートフォリオの準備に着手しています。「コウタに、greenz.jpに何をオーダーできるのか分からない」と指摘も頂いているので、きちんとつくらねば・・・。

なんだか、「名前を記載する」からあちこちに話が飛びましたが。

特にこの3年ぐらいで、greenz.jpの中でも「コウタと一緒にやりたい」と連絡をいただくこともすごく増えたので、淡々と編集物をつくりつづけつつも、そのプレゼンスは考えていかないとですね。

「これ、オレの仕事!」とSNSでたくさん発信しまくることで、ビジネスが順調な様子の友だち、Jerome Quilbeufを見習わないとなあ。

最後まで読んでいただきありがとうございます! よろしければチップや、仕事依頼もぜひご検討ください◎