連作／あの子が唱える天動説

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その「おやすみ」には21グラム分の何グラムが　掬って

メジャースプーンで図るわたしの等身大　背伸びがうつる瞳孔　きらめけ

屈折を泳ぐ魚とサラリーマン　黒点からは目を逸らせ　な　　い

たなびくスカートはきみのフレア　その一閃で日焼けしたい冬でも

アイドルが日焼けしないのは光だから　小麦色は救済のしるし

陽炎の下で囁かれた噂は視妄で蝋を溶 か  し   て    
虚     構

はだけた虚構が襟を正す　暴かれたくて　もう一度奪って

ゴーゴーサマー55号　盗乗疾駆　恋の速度で駆け抜けろ

日だまりを陽だまりと書く人のプールにはひかり　その歪みであなた座

ツーツートンツーツー　(私信？)　トンツー　ツートントンツー　気付かれた(くな)いな

交信　(ふたりにしか分からない言葉で)　それって全部キスみたいだ

とうぃんくるすたーず　奪い損ねた感情は代入でお手軽な真実

きみが唱える天動説　そのなかで廻り続けるぼくでありたい

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