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2023年のタイムマネジメント


気付くと時間の無駄遣い

「大人になるということは、
曖昧さを受け入れる能力を持つということ」

という名言を残したのは精神科医のフロイト。

確かに私たちは
さまざまのことを受け入れながら
日々、適切なあいまいさを持ち、

自分と、自分を取り巻く様々な事象に
対応しています。

そのような日々の中で
仕事・家事・育児・介護・人間関係など…

いつも3つ以上の責任を抱えていませんか?

「気づくといつも時間がない」
「どうも時間に追われている」

そんな状態から、2023年こそ
時間管理、タイムマネジメントの見直しをしたい!

そんな思いはありませんか?

私の場合、気づくといつも時間を無駄遣いしている。
そんな自分に嫌気がさしていました。


3つの責任~いつも深夜2時に寝落ち


私は以前、ある3つの責任を強く感じながら
奔走し、夜はテレビを見ながら
寝落ちする毎日でした。

ここから、私の過去の事例を紹介します。

責任その1⃣仕事

私はコーチングを現在のように提供する前は
19年間、アパレル業界にいました。

アパレル店の平均的な営業時間は、
午前10時から午後9時前後。

そのため、世間の平均的な出社よりも
新人の頃から、
朝はスロースタートでした。

そして、新人の時期はあっという間に終わり、
リーダーのポジションになってからは
閉店後の作業などを含めるとさらに出社はずれ込み、
不動の夜型となっていました。

この頃の私の口癖は
「朝は10時に起きて深夜2時に寝るのが理想」。

実際、夜の10時頃になると
目がどんどん冴えてきて
ここからもうひと山何かできそう!

…という、テンションが上がっていく感覚がありました。
(実際は気分の問題で特に
何も生まれないのですが…(笑))

この、テンション。
まさしくいわゆる気分の盛り上がりなのですが、実際は
日々スタッフの指導や
接客対応などで営業中に使い果たしており
帰宅した頃にはクタクタ。

気分の盛り上がりだけは引きずった状態で
疲れ果てた体を引きずりながら
テレビをぼーっと見ているのが常でした。

テレビで何を見ているかと言うと、
バブル時期に地上げにあった喫茶店の数奇な運命について、
淡々と時系列を追って描く
ドキュメンタリーを静かに見ていたり、

中国の歴史的街並みの特集を見たり

猫のいる景色をずっと流す番組など

なんかそういったものを見て
段階的にテンションを
落ち着かせていた記憶があります(笑)

これがこの当時の、
私の三つの責任のうちの一つとなっていた
【仕事】です。


責任その2⃣人間関係

そして、その頃
店長として店舗運営を任されていた私は
日々、お客様、スタッフを中心に
「人を動かす」ことについて頭を悩ませていました。

どうしたらスタッフ一丸となるのか?
お店のメンバーが
より効果的に立ち振舞いできるのか?
入店するお客様の満足度を上げるのか?
どのような対応でお買い上げいただくか?

そのためには店長である私が
スタッフ一人ひとりの能力を見つける必要があり、

見つけた能力を最大化する為のリーダーとしての機会提供が
自分の責任だと思っていました。

「スタッフを動かすことに成功すれば
お客様満足度は必然的に上がる」。

そう考えてスタッフとのコミュニケーションを
大切にしていました。

具体的にはスタッフの興味関心どころを共有し、
一日一度は同じことで笑いあう、
これを絶対として心がけていました。

幸い、部下たちは慕ってくれて
新入社員が入ってきても
「ここはいじめとか全くない店だから安心してね」と、
みんなが口々に言い合う和やかな職場でした。

が、その状態をキープするのに
私は内心疲弊していました。

なぜか?今から思うと
どうしてあんなにこだわっていたのかと思うのですが
当時の私と他のスタッフとの年齢差は
十歳近く離れており、その頃の私にとって
大人と子供ぐらいの年齢差を感じていました。

自分にとって重くのしかかる
年齢差に加え、実際にキャリアにも差があり
それらがプレッシャーとなって
自分がきちんとしなくては、という気持ちが強くなっていました。

これがこの当時の私の三つの責任のうちの二つ目、
【人間関係】です。


責任その3⃣家庭

そして最後の三つの責任は、【家庭】です。
自分がきちんとしなくては、と強く思っていた私は
仕事に追われて家事がきちんとできないことに
後ろめたい思いがありました。

私の実家はもともと
ほとんど外食をしない家庭で
1日3度しっかり母親が食事を作っていました。

それを当たり前のように見てきた私は
日々の食事を外食で済ますことに
何かしらの罪悪感があり、

ましてやスーパーの惣菜を買ってきて食べる、
などという日があると
惨めなような情けない気持ちになっていました。

(今では考えられないのですが…
外食産業の皆様
心より感謝しておりますし
ウエルカムです(笑))

さらに食事以外の家事も疎かになっていくと
常に小綺麗にしていた実家と
比べていたのかもしれません、

手入れが行き届いていない
心がこもっていない部屋の状態を見て
「何のために生活してるんだろう?」と、
殺伐とした気持ちになっていました。

このように私は当時
仕事・人間関係・家庭 三つの責任に直面し
毎日に焦りのような不安を感じていました。

人生の価値~フランクルから紐解く

ところで、この当時の私より大変な事情や
タスクを抱えていらっしゃる方は
もちろんたくさんいらっしゃると思います。

しかしここで重要なのは
抱えてるタスクの容量や事情の深刻さなどを
他者と比べるのではなく、
自分がどう感じているかということにあります。

現在コーチングセッションをしていて
つくづく感じるのは
みんなそれぞれ素晴らしい特性や環境を持っているのに
案外、本人はまったく気づいていないということです。

極端な話、AさんとBさんがいて
Aさんは、Bさんに比べて明らかに
環境的にも恵まれ、能力を発揮している場合でも、

必ずしもAさんの方が幸福度が高いかと言うと
むしろ、Bさんの方が幸せそうにしていることがあります。
このAさんとBさんの幸福度の違いはなぜ起こるのか?

オーストリアの精神科医、ホロコースト生還者である
ヴィクトールフランクルは
「人生の価値を見いだすのは、
その人それぞれの意味づけだ。大切なのは発想だ」
と述べています。

つまり、客観的に見てどんな能力があるか、
何に恵まれているか、ということよりも

①本人がどれだけの自分の持っている能力や
手持ちの手段を自覚しているか

②①の自覚から活用方法を見出せているか

これら①、②が重要になってきます。

フランクルのいう「意味付け」が手段や自覚であり、
「発想」が活用方法となります。

こうした、その人独自の意味づけを
コーチングセッションで
明らかにしていくと、
活用方法を見い出し
これからの計画を立てやすくなります。

皆さん、それぞれのペースで
新しい発想や着想が湧いてきて
変化していくという訳です。

話は膨らみましたが…
こうして私は、
日々三つの責任を強く感じながら
現在の自由な意識から考えると「必要以上に」
不安や焦りを感じていました。


人生の意味付けを見失う

そんな実体のない不安に駆られていた私が
子を授かり、子育てを始めることになります。

仕事はお休みとなり、これで家庭の事を
十全にできる。
家事が行き届けば、私の幸福度は上がる。
その頃、どこかでそう考えていたかもしれません。

しかし、実際はさらなる不足を感じることになります。
家庭の生活を整えても、全く満足感は上がらなかったのです。

ここでわたしは完全に自分を見失いました。
自分の思うこの欠乏感は何なんだろう?
何を持って自分は充実感・幸福感を感じることができるのか?

まさに先ほどの人生の意味づけを見失い、
発想も、皆無となってしまいました。


自分の気持ちを出せる感動体験

ひたすら情報収集期


そんな迷走期に突入しながらも
ひとまず、当時の私の取り組みである
子育てに着目します。

当時「○○子育て」「~才からの育児」などといった
あらゆる著作を読み漁り、
ネットで情報収集をしまくっていました。

そんなとき、コーチングに出会います。
コーチングは、私にとって衝撃的なツールでした。

それまで、好きなファッション業界で
服を湯水のように買っても
ひとときの満足だけで消えてしまう。

やりがいのあるはずの仕事をやるだけでは、不安と焦りが募る。
生活を整えようと家事をこなしても、満足感からほど遠い。

そんな不足を感じていた自分の原因が
コーチングを受けることでわかったのです。

その原因とは、自分の内側にある思いや考え方を
全く無視して生きていたということでした。

つまり、モノを買う、仕事をする、
人間関係に目を向ける、
家事育児…すべて、
自分の外側の事象に目が向いていたんだということに
気付きました。


詰まらせてた自分の意思解放期

コーチングでは、
「自分の考え方」を口に出すように促されます。

他者でもなく外側の事情でもない。
自分の内側の考え方や背景。

「自分を主体として起こっている出来事」が
言葉を介し、見える形で自分の目の前に差し出される。
これは、私にとって衝撃でした。

今までいかに
他人の事情や周りの条件を「察する」ことを
重要視していたかということに気が付き…

自分の気持ちや意見を
後回しにしていたことに気がつきました。

この、コーチングで自分の内側の声を
話せる時間というのは、

「何はなくても自分の気持ちや自分の意見を
優先的に口に出せる場所」であり、私にとって初めての体験でした。

また、別な角度で言うと
コーチングとの出会いで、
「今までいかに自分の意見で生きてないか」に
気付かされました。

家族の価値観。友人の思い。
会社の意向、お客様の声、スタッフの気持ち。
私の意見は、それらの後に付け足す、
言わば「添え物」のようなものでした。

私は、詰まったパイプを
通りの良いものにしていくかの如く、

今までないがしろにしていた
自分の考え方を
言葉に乗せて行きました。


気付くと、行動が変わる!


コーチングを受けていくと、
自分には様々な
気にしていることがあるのだと
理解しました。

また、「こうでなくてはいけない」
「普通こうあるべきだ」
という思い込みに縛られ、
行動しづらくしている。
そういった癖に気づいていきました。

もっと勉強したいと思った私は、
継続コーチングを受けながら

ビジネスコーチであり現在も
全国でコミュニケーションや
パラダイムシフトに特化した

コミュニケーションコーチング講座を
行っている岸英光コーチに従事し、
学びを得ていきました。

この時期は私が長年抱えていた
思い込みから解放され、
行動範囲を広げていった時期とも言えます。


それまでの人生の意味をひっくり返す発想法

こんなことがありました。
先ほどと重複しますが、
私はアパレル業界の活動サイクルから、
完全に夜型思考で生きていました。

子育てが始まってからも
基本的な夜型軸は変わりなく、

赤ちゃんのニーズに合わせて
対応はしていましたが、

未だに自分は「朝10時に起きて
深夜2時に寝るのがちょうど良い」と
思っていました。

しかしコーチングで
いろんなことを言葉にしていた時に、
不意に自分は幼少期は早起きをしていたことを思い出しました。

早起きをして…
兄と一緒にその時間しか放送していない
レアなテレビ番組を見たり、

朝、父親とのドライブで
海に連れて行ってもらったり…。

朝の静けさの中の特別感や
ワクワク感、そういったものが
好きだったことを思い出しました。

その頃、メンターとしていた学びの師匠が
早起きを薦めていたり、
朝活をしている主婦の方の生活のお話を聞く
機会がありました。

また、「世の経営者は、
まだみんなが目を覚ましていない
朝の時間帯にインスピレーションを得る」
という話を聞いたりと、
さまざまなことが重なりました。

私は「今までの自分を大きく転換するには
基本的な生活軸を変えてみる」
といったことを、
やってみたくなっていました。

簡単なようで難しい。
けれども、難しいようでいて
明日からすぐ実践できる…。

この時間軸を変えて生活してみることに着目し、今まで「6時に起きたら早い方だな・・」
とすら思っていた生活にピリオドを打ち、
毎朝4時起き生活をはじめました。

4時起き生活に慣れていった頃、
朝活市場においては、4時おきの方は結構いらっしゃるんだということがわかり、
もっと極めたいと思った私は
朝3時起きを目指すようにしました。

最初は全く定着しませんでした。
しかし、何が何でもその生活を試してみたかった私は、すべての優先順位を
就寝時間と起床時間を守ることに焦点を置き、
それ以外のことは
後回しにするように徹底していきました。

( その頃娘も成長していたので
問題なくチャレンジすることができました)

考えてみれば、 長年深夜2時に寝るのが理想だとしていた自分が、その1時間後の3時に起きることを目指す。

それはある意味、人生がひっくり返ったようなものです。

しかし私はそこに生活の意味を見つけ、行動し始めました。

それは私にとっては生きるバイタリティを生む
小さいようでいて大きなステップでした。


朝3時起きで得られる3つのギフト

朝3時起き生活が
段階的に定着していくと、
明らかな変化を実感できるようになりました。
それは大きく三つの変化です。

体調が爆上がり

夜型の時代は、
平日の睡眠時間が4時間から6時間、
休日は日によって
10時間ほど寝る時もありました。

朝方に変えてからは6時間睡眠を
キープするようにしました。

実質睡眠時間としては、やや少なめか
同じ睡眠時間にもかかわらず、
それまで定期的にあった頭痛や身体の痛みなどが文字通り皆無になりました。

女性としては生理痛が軽くなったり、
風邪知らずになったりなど
体の不調や体調がすこぶる良くなりました。

メンタルの安定

朝3時起きをキープするために
夜は9時に寝ることを実践しはじめました。

結果的に夜にあれこれと気がかりな事が浮かぶ時間帯を
丸ごとカットすることになりました。

では、夜に捨てなかった懸念材料が
朝に持ち越しになるかと言うと

夜思い浮かぶようなモードで
早朝に考えるということはないものなのだと
朝型になってみてわかりました。

夜のメールは恥ずかしくて見ていられない、
といった説が巷にありますが(笑)、
まさしく夜は妄想や「ないこと」に
思いを膨らませていたんだ…と
気付きました。

朝の建設的な健やかさから生まれるメンタルは
その日一日を丸ごと有益に使えるように
心を整えてくれる効果があると実感しました。

人間関係の整理

「夜の付き合い」とはよく言ったもので
冒頭に述べたように
「大人になるとは曖昧さを受け入れること 」
にも繋がる部分かと思いますが、

良い意味で曖昧な、夜の柔らかなコミュニケーションの中で
生まれる絆について、否定はしません。
それはそれで生まれるものがあると私も思っています。

ただ、体調が良くなり
メンタルが安定した自分を実感した私は
夜のお誘いを片っ端から断り続けました。

すると自然と「こんな私でも良し」とする
人との付き合いだけが残るようになりました。

結果的に「必要な人間関係だけが残る」
濃縮したお付き合いと、
今の自分にふさわしい関係性の整備が
できました。
今までより楽に快適に過ごす時間が増え、
充実感が爆上がりしました。


まとめ

ここまで読んでみていかがでしょうか。
今回の事例は夜型を
早起きにまるっと転換した流れですが、

これ以外にも、 時間の使い方において
様々な意味付けを変えることで
今まで考えられなかったような成果を生んでいる
クライアントさんがたくさんいます。

ここで大切なのは何も私のように
朝型になれと言っているわけではありません。

様々な世界情勢やテクノロジーの普及で
働き方や生活様式が多様化している今、
「こうしなくてはいけない」にとらわれず
各々が納得できる
タイムマネジメントをしていく必要があると思います。

2023年、あなたはどんな意味付けを持って
どんな発想で欲しいものを手にしますか?

ゼロ時間コーチングでは、
人がもっとラクに、簡単に、
そして楽しく行動できるように
時間管理から真の目標達成までサポートしています。

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次回は、ライフスタイルの転換を迎えた
ある管理職の方の事例をお伝えします。

「怖いと恐れていたことが、
楽しみになってきた」事例です^^☆

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