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若いクリエイターはいま何を書くのか?

2023年01月21日記事

この世の書籍群 2014~2023


芥川直木賞発表がありましたので、まあ、寸評でも書こうかと、関連記事を検索しても、当該作家の話題はすくなく、装丁本が目だったのがありましたので、それを取り上げました。受賞ではなく次作作品です。

詳しく書くとネタバレになってしまうので、書きませんが、その他の昔の文学批判的記事があったので、それを読んでみました。

と云っても、その古典的「限りなく透明に近いブルー」は、再三取り上げているので、やらないことにして「太陽の季節」の石原氏がしていた選考委員hackが面白かったので、その記事を冒頭だけ掲載しました。

既に物故しており、時代が変遷している様を、自ら語っているようで、どんなキャラであっても、「終い」はあるものですから、もっとも注目の「田原」氏にしたって、その「カウントダウン」は始まっているのでしょう。云ってみれば孫が書く文学作品を祖父が読んでも面白くないし、とか云っても
「それ一体誰が読んで買うのか」といったら同世代スマホSNS(否定層)だろうし、どんな高尚作品であったとしても返品スクラップでは意味無いし、そこの業界で飯食ってる人は、そこそこの就業者数がいて、そうした売上げ係数は無視できないという資本経済の厳しさなどあるでしょう。
まさに時代の空気を、どのように読むか、それも選別の一つでしよう。

たしかに「オワコン」デレビのドンは、かつて一世を風靡し世間も、それに付和雷同していたので、強ち強制退去の必要もないと、個人的には思っていすます。
その昔話しに花を咲かせるのは田原氏ばかりではありませんし、こちのら「渡辺恒雄」氏に至っても、同じくらい武勇がありました。

■日本国民の世論の大多数が、日本国憲法改正そのものを否定していた1990年代初頭より、読売新聞は憲法第9条の改正を含む改憲キャンペーンを展開し、それまで半ばタブー視されていた改憲論議の口火を切る。その後、世論調査では憲法改正自体への賛成が、反対を上回ることが多々見られるようになった。1996年6月5日の衆議院の規制緩和に関する特別委員会(議題は「規制緩和に関する件」、著作物の再販売価格維持制度:新聞社・出版社が、取引先である卸売業者や小売店に対して卸売価格や定価を指示して、これを維持させていること)に新聞協会を代表して参考人として出席し、新聞には文化的な価値、公共性があること、新聞ほど競争激烈な商品はない、価格も硬直的でない、再販により安売り競争で弱い所が潰れてゆくなどの理由から、新聞の再販を認めるべきではないとの見解を示した。その際に適用除外廃止の意見を伝え実質的に意味のある報道をなぜしないか?との質問に対して、「凶悪な人達の議論を大々的に報道をする義務を感じない。オウム真理教教祖理論を長々と書かないのと同じだ」と述べた。生1926年5月30日(96歳~)ウイキペディア

芥川賞はどうなる? 文學界新人賞を満場一致で受賞した「年森瑛」インタビュー「私は正確に書き起こす機械でいたい」

2022.07.20 07:00 リアルサウンド ブック 文・取材=小沼理
 文學界新人賞を選考委員の満場一致で受賞し、第167回芥川賞の候補作となっている小説『N/A』(文藝春秋)。「N/A」は「not applicable(該当なし)」、「not available(使用不可)」の2つの意味を持つ言葉だ。高校2年生の松井まどかは生理が来ることを嫌い40キロを超えない体重を維持していたら、いつしか「拒食症の女の子」として見られるようになっていた。通っている女子高では「王子様」キャラとして担ぎ上げられ、女子大生のうみちゃんとお試しで付き合ってみれば「LGBTの人」になる。まどかはただ「かけがえのない他人」を探しているだけなのに。
 文學界』掲載直後から大きな反響を呼んだ本作だが、著者の年森瑛(としもり・あきら)が100枚を超える小説を書いたのはこれがはじめてだったという。小説を書きはじめた理由や執筆の方法、小説と自身の関係性など、年森に聞いた。(小沼理)

書きはじめると女の人ばかり出てくる
――『N/A』が大きな注目を集めています。年森さんはいつ頃から小説を書きはじめたのでしょうか?
年森:小学校の課題で短いものを書いたことがあったのと、大学で文芸創作ゼミに入っていたので、たまに10枚くらいの作品を書いていました。文芸創作ゼミに入ったのは卒論が小説だったからです。よく先輩から「小説さえ出しておけば、出席しなくても単位がもらえるよ」と聞いていました。それ以外の場ではあまり小説を書いた経験はなくて、100枚を超える作品は今回がはじめてでした。
――大学時代はどんな内容の小説を書いていましたか?
年森:あまり覚えていないのですが、女性が主人公の作品をいつも書いていましたね。10代後半から20代前半くらいで、登場人物も女の人ばかり。ハッピーな話や、男の人と恋愛をする話は書いていなかった気がします。女性が多く登場するのは、何故なのかはちゃんとは分かりません。執筆はプロットや設定を練るのではなくいつも勢いなのですが、書きはじめたら女の人ばかりが出てきますね。
頭に流れる映像を追いかけて
――『N/A』を書いたきっかけを教えてください。
年森:小説を読んでいて生理の描写が苦手で、内臓からダイレクトに血が出てくるのを想像すると血の気が引いちゃうんですよ。いつも読み飛ばしていたんですけど、自分で書いたら荒療治になって読めるようになるかもしれないと、とりあえず生理のことを書いてみようと思ったのが最初です。
――主人公のまどかは生理が来ないようにするため、40キロを超えない体重を維持していますね。また、まどかは「かけがえのない他人」という、親友とも恋人とも違う特別な関係性を求めています。この「かけがえのない他人」という関係性には、年森さん自身が関心があったのでしょうか?
年森:作中では「ぐりとぐら」や「がまくんとかえるくん」を例に挙げて、普遍的なことをしていても世界がきらめいて見えるような関係、重要度のヒエラルキーの中にはいない特別枠で、すごくやさしくしたいと思える人のことと書いています。
 少年漫画を読んでいると、恋愛や友情といった既存の言葉では表せない、他の人では代替不可能な関係性がよく出てきて。その関係に昔から関心があって、今作にも影響しているかもしれません。
――最初に思いついたのはどのシーンでしたか?
年森:いつも先頭から順番に思い浮かぶので、頭の中に流れる映像を追いかけて書き起こすように執筆していきます。映像が止まったら巻き戻し、もう一度最初から再生します。映画も2回目だと違うところが見えるのと同じで、気づいたことを書き足しながら進めていきます。
 登場人物もできごとも、頭の中で考えるというよりは、すでにそうなっているんですよね。流れている映像に私はついていくだけで、書いていくうちに「あ、そうなんだ」とわかる感じです。私自身はただ見えているものを書き起こしている機械なんだと思います。私は機械そのものであって設計者ではないので、テーマや世に訴えたいことなどを書く前に用意していたわけでもありませんでした。
――考え抜いて書かれた印象を受けたので、執筆のスタイルを聞いて驚きました。小説と年森さん自身はどの程度重なっていますか?
年森:そうですね……『遊☆戯☆王』みたいなんです。あの作品って、主人公の武藤遊戯がいて、もう一人の人格として後ろに闇遊戯がいますよね。まどかが武藤遊戯で、私が闇遊戯という感覚です。完全に別の人格だけど、私はぴったり後ろについているのでまどかの視点を共有できるみたいな感じでしょうか。
 そうなっているのはまどかだけで、他の登場人物は違います。だから小説にはまどかがわかることしか書かれていないし、別人格だからまどかが言いたくないことは私も知らないんです。 
引用掲載



第151回直木賞(平成26年/2014年上半期)決定の夜に | トップページ | 「発表されたすべての小説のなかから選んでいるわけじゃないし、大騒ぎするほどの賞じゃない。」…『現代の眼』昭和54年/1979年5月号「芥川賞に群らがる若者たちの「老醜」」柳田邦夫×板坂剛 ≫

2014年7月20日 (日)~記事
「昔の文学賞受賞作に比べると、最近の劣化は甚だしい」…
『WiLL』平成24年/2012年6月号「芥川賞の退廃きわまれり」深田祐介




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編集構成#つしま昇 

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