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「私にしかできない」実践は必要?

雑談


いよいよ冬休みもあと1日となりました。世間的にはもうすっかり仕事が始まっているので、いわゆる「冬休み」を満喫しているのは、教職員ぐらいでしょう。まあ、普段年休をとることが難しい(精神的に)ので、そこは大目に見てあげてください。ここ最近noteのフォロワーがぐぐっと伸びていたので、大変ありがたいことです。今後ともどうぞ皆様よろしくお願いします。

私の十八番芸


「十八番」とはもともと歌舞伎の言葉だそうです。最近ニュースで市川海老蔵が市川團十郎となりましたが、かつての7代目團十郎が18種の演目を得意としたことが由来し、今でも「その人が最も得意とすること」という意味合いで使われます。

僕は教師の十八番芸はあってよいと思いますし、あって然りだとも思います。小学校教員されている方なら自分の最も得意とする分野(教科、生徒指導、友達になる…など)が一つはあるはずです。ぼくは「外国語」の授業が得意ですし、学校内でしたらICTを活用した授業も得意です。(全国でみるとまだまだですが…。)

私にしかできない芸


しかし、どんどん突き抜けていき、ずば抜けた実践力をオリジナリティに集中させると「私にしかできない芸」と言われる教育実践になっていきます。そういった実践について、僕は議論の余地があるところだと思います。

「私のツテをたどって、海外の学校と繋がり、プレゼント交換をしています!」
「いろいろな図書館から取り寄せた大量の関連図書を使って、並行読書を取り入れた実践をします!」
「企業とタイアップして、SDGsへの取り組みを推進し、STEAM教育を実現します!」

まあ、いろいろとあるのですが、皆さんはいかがでしょうか。
どれもすてきだと思うし、間違いなく学びの渦中にいる子どもたちはとても充実した学びを実現するでしょう。

オリジナリティの追求と再現性の葛藤


こういった実践を追求していくと、再現性からは遠くなっていくように思います。すると、周りはこんな反応をしていくでしょう。
「それは〇〇先生だからできるんですよ!」
「〇〇先生、すごいですね!私は真似できません!」
「ちょっと私には無理かなあ…」

そして、それを続けると…

「先生、〇〇先生のクラス、めっちゃ楽しそうなことしてる!」
「私たちのクラスはおもしろくなーい。」
「〇〇先生のクラスがいいなあ~」

こんな露骨なことはないでしょうが、多かれ少なかれ、こんな気持ちをもつ子どもたちもでてくるのではないでしょうか。

そういった周囲の目線は僕自身あまり気にしなくてよいとは思います。ただ、子どもたちの学びに関わりだすと、やはり「再現性」という視点は譲れません。学会等に顔を出すと、そういった視点ないがしろにされている気がします。

誰が幸せになるのか


自分の幸せ
周りの幸せ
子どもたちの幸せ

何を取るのか、それともすべて取る方法があるのか、それとも何かを捨てなけいればいけないのか。

答えは定かではありませんが、4学級の学年主任をしていると、いろいろな実践を見聞きしたときに「その再現性は?周りの子どもたちはどう感じている?」といったことをついつい考えちゃいます。

こうして教師は凝り固まっていくのかもしれませんね。

もっとゆるやかで、忖度なく、個性を伸び伸びと発揮できる教育現場になればなあとも思います。

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