母親が嫌いな人と介護する方にオススメしますー佐野洋子さん著「シズコさん」
「100万回生きた猫」の著者、故佐野洋子さんのお母さまとの関係と介護についての本です。
ワタクシ、母親が大嫌いです。今でも嫌いですが、同居しています。
なぜ母親が嫌いかと申しますと、全て他人任せで自分は「わからない」で済ませる・だらしない(掃除ができない、片付けられない人です)・「女は働かなくて、夫に養われる」という考え、挙げればきりがありません。
こんなに母親が嫌いなワタクシはおかしいのではないか、悩んだこともありましたが、結局嫌いなもんは嫌いで済ませています。親子だろうが嫌いなものは嫌いなんですから。おまけに気が合わないし。「女の子だから」とヒラヒラの洋服を選ばれるのも嫌だった。今でも覚えてますが、センスのない母親の選んだ女の子らしい服を着たくないと言った時の母親の反応です。「可愛いの買ってきたのに、そんなに嫌なら男になればいいじゃないの!」とブチ切れられました。もう母親との優しい記憶がほとんどないのです。
佐野洋子さんのお母さま、相当キツイ方だったようです。繋ごうとした手を「チッ!」と振り払う・お母さまの納得できない仕上がりのお手伝いに対して柱に頭をこすりつけて怒るなど。だけど見栄っ張りだから、子どもたちの服装に気を配り、うちをキレイに掃除して、慎ましいけど料理上手なところを見せる。
子どもの頃、母親に手を振り払われた時から母親との対立が始まった、とはっきり書いておられます。子どもの頃、母親にどんなに小突き回されても泣かなかった。思春期あたりは対立はなかったようですが、「母親が嫌い」という感情はずっと続いていたと書かれています。
母親が嫌いで何が悪いのでしょう。ワタクシは「シズコさん」を読んで安心しました。母親が嫌いでも全然問題ないんだ。虐待してるわけでなし、暴力振るったわけでなし。周りの仲の良い母娘のようになれなくてもいいと、母親が嫌いなのはワタクシだけじゃないと、ひどく安心しました。
ワタクシは両親の介護をすると宣言しています。どこまで「何もしないで」と意志表示ができるか、ワタクシが何を感じるか・どう行動するのか・どのような生活になるのか。自分に負担がかからない介護をするつもりです。施設に預けることは考えてません。施設に預けるほど、長生きはさせない医療を受けさせます。認知症になったとしても、今の年齢と運動能力を考えると、それほどてはかかりませんし介護保険をフル活用するつもりです。決して自分が看取りたいというキレイごとではありません。
佐野洋子さんは認知症が始まった母親を、施設に入所させます。子どもたちの間でたらい回しにされたお母さま。入所費用はお母さまの年金と足りない分は佐野洋子さんが負担したとのこと。そうか、子どもが全部負担しなくても、親の年金もあるじゃないか。お金のやりくりや兄弟たちのやりとりが生々しく綴ってあります。たらい回しにしたくらいだから、兄弟間のやりとりも生々しい。
「私は金で母を捨てた」は何度も出てくるフレーズです。まだ老親の面倒は子どもが見るという考えの方。ワタクシは全然そうは思いません。面倒見きれなくて虐待だの何だの言われるくらいなら、ましてや嫌いな両親なら、お金でカタをつけて何が悪い?という考えです。介護保険フル活用して何の問題があるのでしょう。お母さまは施設で亡くなられたようです。
親子関係がうまくいかないなら、介護保険がある世の中ですから制度をフル活用しましょう。「お金で親を捨てた」なんて思う必要全くなし。佐野洋子さんはお母さまの認知症が進んでから、母親に触れることができて母親が好きと思えたそうです。でも、嫌いなら嫌いなままでいいかな。
ワタクシは決して母親を好きにはならないでしょう。それで最期を迎えても後悔するつもりはありません。
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