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白米への情熱を取り戻せ

ぼんやりと思ってはいたのだが、先週ハッキリと気が付いた事がある。
ごはん(白米)が、あまりすすまない。
1日1食は米を摂取しないと調子が悪い気がしてずっと実行しているのだが、ここ数カ月、お茶碗の米を完食する事に少し苦労していた。
長年自炊は薄味派で、タンパク質より野菜が好き。近年は家族の為に少し濃い味にして、タンパク質は家族に多め、自分は野菜担になっていた。
だが、米がすすまないというのは、このおかずが合っていないのかもしれない。年齢と共に人は意外とタンパク質を欲する、という話は本当かもしれないと思った。

幼児には「手づかみ食べ」なる時期があり私も一時期、白米を一口大のボール状の大量おにぎりにする、苦行ミッションをこなしていた。
一定期間が過ぎると幼児はそのボール飯が、すすまなくなる。その時がご飯茶碗の出番。ひのきに名前を入れてくれるごはん茶碗を用意した。
先週、最寄りで器の催事を見かけた時にふと、これを思い出し、(私は幼児ではないが)自分のご飯茶碗だけ新調してはどうか、と思い立った。
これは、私にはかなり珍しい事だ。
物を増やさない(被服除く・・)と心がける中で、食器類は得に気を付けている。食は日々の事なので、うっかりすると増えやすいのだ。
何年も使っていたご飯茶碗は、佐賀の有田陶器市で購入したもので、とても好みで気に入っていた。正規の値段で買うと、1万5千円くらいするらしい。

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だが、あらためて眺めてみると、確かに私は飽きていた。
催事場でよくよく吟味して、1300円で新たなご飯茶碗を購入してみた。

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米が入る容量は、以前の半分くらい。柄が渋いので子供用では無いだろう。器の肌感も形も、以前の物と全く違うのを選んだ。
早速お夕飯に使ってみると、表面が放射状にカタカタしているので持った時の感触と、収まりが大変良い。
高台は高めで、釉薬がかかっておらず土の感触がちょうどよく手にひっかかる。
・・・私は今、相当テンションが上がっている!
どこの窯か知らないが、これは好い買い物をした!

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少なくなったごはんが美味しい。(量少なくしてんじゃん。)
内側の丸い線も「よくできました」的で、気分が好い。
ごはんを口に入れる時に茶碗を眺める楽しさも味わっている。

ちなみにご飯を炊くのは、タイトル写真 ↑ に使った白い土鍋だ。
うちの家族はカネフサ製陶のごはん鍋を愛用しており、織部→天目→現在の志野で3代目。(実家に泊まった時用に置いてきたり。)
我が子らは、自宅で「炊飯器」を見た事が無い。小学校で何かの折「鍋でご飯を炊いている」と話したところ、お友達にびっくりされたそうだ。
子どもというのは友達と同じ価値観が大事な傾向があるので、その時はちょっと可哀想だったなと思ったのだが、私がごはん鍋を使い続けるのは訳がある。
私が子どもの時、母は忙しく(炊飯器の性能も今と違い)、炊飯器に保温された白米が美味しいと思った記憶がない。
それで我が子には、幼少の頃から絶対に美味しいごはんを食べさせたかった。
大好きなお笑い芸人・ぼる塾の田辺さんも一度「鍋の方が美味しいくらいだよ」と動画内でおっしゃっていた。あの、美味しい物を食べつくしている、田辺さんのお墨付きなのだ。

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汁椀は、母から譲り受けた川連漆器。(写真汗かいちゃってますが💦)
川連漆器は母の故郷の秋田のもので、国の伝統的工芸品認定を受けている。
私は特別料理好きでもないし、人を招くのも苦手なので、器を集める趣味は無い。
だけどご飯茶碗とお汁椀は毎日使うという理由で、ちょっとだけ、こだわっている。
今日はそんな話でした。

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