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食いもんは旨いし女は綺麗だし、ちょっとおしゃれだし・・だけどどっか取り澄まして、乾いてるんだよな、この街

あぶない刑事は、ドラマ【無印】と【もっと】【映画8作品】それぞれでちょっと雰囲気が違う気がして、どこが刺さるかで評も違うコンテンツかなと思っている。
私はドラマ無印と映画またまた&映画さらばを好んでいる。
なもので、「帰ってき」ちゃって、「あぶ刑事は映画になるとナンカオカシクナルw」という私見が再見だったらどうしよ?と思いつつ、新ムービーを観てきた。
結果を先にいうと、これはこれで善かった!
私の感覚ではさらばよりこっちがファンムービーというかスピンオフなのだが、昔のシーンの挟み込み方とか絶妙に巧みだった。

音楽をもっと推したい

【さらば】に個人的惜しい点があるとするなら音楽だった。
横浜の乾いた風景は変わってしまったけれど、それならドラマシリーズの楽曲を使ってくれたら胸熱だったのにーと。
あぶない刑事の魅力のひとつに、当時としても新しい、歌詞入りの楽曲を本編中にかぶせるやり方がある。
作中曲を車で聞くと鳥肌が立つというファンの声も以前から多く聞く。
【帰ってきた】は新しいスタッフがわりとファン世代だそうで、なんと今回、シリーズの楽曲が多く使われていた!
しかも曲の差し込み方がわざとらしくなくものすごく自然で、文字通り所々で鳥肌が立った。
私がアカデミー賞なら(?)音楽賞だけはあげたい。

余談だけど、ドラマCDや楽曲が何度か発売されているが、大昔から個人的にちょっとどうだろうと思っている。
権利関係上なのか?収録セレクトに偏りがあったり、網羅してたらとんでもなく高価だったり、1曲ずつも購入できなかったりで、私にはなかなか難しい事になっている。
いちばん欲しいグッズなのにあぶない刑事楽曲に関してはずっと諦めモードでいる。
これを機に、全曲好きなものだけ購入できる配信を解禁してくれないかなぁ。

世代を強く感じるのに越えてきた

今回、四半世紀前のコンテンツなのにかなり数多くのコラボキャンペーンを打っていて、びっくりしたし大丈夫?なんて勝手に心配していた。
だけど観たイベント・映像でしか観られなかったイベントの様子から、推し活の元祖をみたというか、裾野の広さの強みを感じた。
そして若い世代の面白いという声も見聞きして、失礼ながらびっくりしている。
え。本編のおやじギャグ、若い人大丈夫だったの・・?私ちょっとやばかったんだけどw
で、理由を考えてみたんだけど、若い人にとってはふたりっておじいちゃん世代、だから大丈夫なのかなって。最早「可愛い微笑ましい」部類なのかも。
強いていうなら、私は浜っ子でもリアルで「ハマ」なんて言ったことも聞いたこともないけれど、ここを失笑するタイプには世代問わずあぶない刑事は向かない世界観かもしれない。

土屋太鳳ちゃんの素晴らしさ

誰がどういう経緯でキャスティングしたのか知らないけれど、土屋太鳳ちゃんがめちゃんこよかった!
台詞も仕草も怖がる演技もふわふわせず、昭和感も醸し出せる希少な若い女優さんだと思った。
あぶない刑事の世界観に溶け込んでいた。
どうでもいいけど鷹さんの「俺のバスローブ」という台詞に笑ってしまった。俺の、っていうか舘さんの、ではw

色々思い出してしまう

鷹さんの前の彼女夏海ちゃんだったし鷹さん夏好きなんだねとか、銀星会会長が長尾や黒幕が長峰だった時もあるから苗字ややこし、とか。

今回のキーパーソン夏子のシーンではふと、ハマのマリアを思い出したり。余貴美子さんは場末も場末のシンガー(や、とっちゃん坊やの彼女)として出演されましたけど。

舘さんが「あぶ刑事のヒロインは細身の女性なんだけど」と今ではNGな事を言ってたwのを吉瀬美智子さんで思い出したり。

悪党にも種類があって昔のよしみがある岸谷五朗さんの役柄で、そういやトン様とかとめちゃん元気かな?って思ったり。

帰ってきた意味

今回の映画でふたりの住まいや家着が初めて描かれた。
まずふたりが同居するなんてちょっと若い頃からしたら考えられない。
だけど「家族みたいなもんじゃない♪」と薫ちゃんが言ってたように、ニュージーランドでふたり(時々薫)はそんな感じだったのかもと思えば自然に受け入れられた。

それから70代のおふたりが負け惜しみでもなんでもなく「これが老いるって事かー!」って言いながらごろんごろんやられちゃう姿も、何故か好かった!
逆に、リアルならノリノリで運転してる場合じゃないよ免許返納!だし、ニュージーランドは銃の携帯はどうなってたんですかって調べたくなる。
昔とった杵柄という言葉はこの二人のためにあった。

映画シリーズで死ぬ死ぬ詐欺をやってるので【帰ってくるのはお約束】と言われてああそうですねくらいにしか思ってなかった。
だけどよく考えたら、ニュージーランドに鷹山敏樹と大下勇次が骨を埋めたら、変じゃない!?
だから、横浜に帰ってきたんだな、と思った次第です。
おかえりなさい、鷹さん大下さん。(薫ちゃん)。

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