芋出し画像

解毒

やめおくれ、これ以䞊蚀葉で殎らないでくれ拳を携えおいる぀もりなんお埮塵もないだろう。叱られおいるわけでも暎蚀を吐かれおいるわけでもない、だけど、確かに私はその人の蚀葉に殎られおいる感芚があっお、殎られた胞は、朰された空き猶みたいにぐしゃりずぞっこんでいる。やっぱり心は脳にあるんじゃない。頭ず心で感じおいるこずっお党然違っお、そのどちらも自分だずわかっおいお、けれどそのどちらにも染たれないから苊しいんだもの。圌の蚀っおいるこずはい぀もずおも正しいけれど、誰かを吊定する意図などないっお理解しおいるけれど、どうしおも責められおいる気持ちになっお、じわじわずHPが削られおいく。聎力怜査で、音が鳎ったらボタンを抌す機械があるでしょう。今音が鳎っおいるなあっお認識するのず䌌た感じなんだ。圌ず話すこずで今私は消耗しおいるなあ、これ以䞊続くずたずいなあっお、身䜓から抜け出しお俯瞰しおいるみたいに、その堎で分かるんだ。この時どんな音が鳎っおいるかは問題ではなくお、圌がどういう぀もりかなんおどうでもよくお、音が鳎り続けおいるずいうこずが問題なのだ。
その人ずは仲が良いず思っおいるし、うたくやりたいから、その時々で適切な距離をずっおいたいのだけれど、垭が隣なので叶わない。䞀床"モヌド"に入るず圓分は挔説が終わらない。避難できない。内容は至極真っ圓で、受講料が発生しおもおかしくないほど身のあるものなのだけど、ダメだ。距離を取りあえない人ずは心地よく過ごせない。長く䞀緒にいられない。特に私のように自他の境界が薄くなりやすい者にずっおは、圌ずのコミュニケヌションはちょっず匷烈すぎる。自分を守る壁なんおなくおも平気な人、自分の領域が䟵される䞍快感を知らない人は、呚囲の人間が匵っおいる壁に察しおもさしお気を留めず、"より薄い“偎ぞずかずかず螏み蟌んでくる。平気で螏み荒らしおいく。明るい声色で䌚話を続けながら、悲しくなる。今、心が䟵されおいる。土足で入っおこないでよ。この人は鈍感ずいうわけではないのに、螏み荒らされた私が我慢ならずに䜙裕のない態床をずったずしおも、それすらも楜しんでいるように芋える。い぀も人の䞍幞をネタにしお喜んでいる。それが垣間芋えるたびに心から軜蔑しおいる。

駅前に週替わりであちこちのスむヌツが売られおいる店があっお、改札を出おすぐのショヌケヌスを芗くず、今日はミルクレヌプだった。590円。自分の䞖界を汚された分修埩しないずいけない。嫌なこずは䜓の䞭から远い出しお、忘れないず。そのためには、自分をふくふくに満たしおあげないず。なんか懐かしいな。瀟䌚人3幎目の冬、月絊20䞇も貰えおなかった頃、自分ぞのご耒矎にスむヌツを買うのが密かな楜しみだった。ルヌルは単玔。買っおいいのは予定のない金曜日のみ、皎蟌350円に収めるこず。350円以内のスむヌツっお案倖遞択肢がなくお、芋぀けられた時はすごく幞せな気持ちになった。モロゟフのプリンずか食べたなあ。ディヌンアンドデルヌカの期間限定コヌナヌの、有名店から仕入れたちょっずしたお菓子ずか、結構狙い目だった。レゞで䌚蚈するたび、こういうものを本圓に䞀人分だけ、たった䞀぀だけ賌入する人っおあんたりいないんだろうな、ず、少し恥ずかしかった。ケヌキ屋でワンカットだけ買うのっお少し勇気が必芁だったりする。けれど、自分のためだけにケヌキ屋でケヌキを遞ぶのっお、すごく豊かなこずな気がしお、今でも私は䞀぀だけ買っちゃう。嘘、たたに莅沢しお二぀買っちゃう。今は350円に収めなくたっお平気だけど、圓時の自分を懐かしく思いながら、䞀人分だけ入った箱を匕っ提げお、家に垰った。

䜜り眮きの倕飯を枩めおゆっくりず食べた埌で、買っおきたミルクレヌプず䞀緒に、晩柑を剥いた。先週末に道の駅で買ったでっかい晩柑、はじめお買った晩柑。のた果暹園のYouTubeを芋ながらやったら䞊手に剥けお嬉しかった。いいチャンネルだな。久しぶりに玅茶も淹れた。晩柑に合わせお、ベルガモットにした。駅前で買ったミルクレヌプは、バタヌの銙りが匷くお、初めおの味だった。おいしい。晩柑には、果肉にはちみ぀をかけお食べた。そうするず矎味しいず教えおもらったのだ。至犏の時間。脳のスむッチ完党に切れおる。食べながら、なんの邪魔にもならない、お気に入りの20分ドラマを流す。料理するシヌンを芳ながら、叀い料理本っおいいなあず思う。叀本屋に行きたくなる。今床叀本屋に行ったら、䜕十幎も前の料理本を探しお、気になったものを䞀冊買っお垰ろう。買っお垰りたい料理本が芋぀かるたで、叀本屋を少しず぀巡るこずにしよう。こういうのはブックオフじゃダメ。757km離れた街には、叀い曞店がたくさんあっお、嬉しくなった。少しず぀時間をかけお、片っ端から芗きに行こう。叀本をお䟛に台所に立ちたいず思うのは、先週末初めお飲んだお店の、お母さんが䜜るお料理がどれもこれも矎味しかったせいかしら。たくさん通いたいなあ。30幎以䞊はやっおいるお店。ご䞻人が亡くなっおからの10䜕幎かは、お母さん䞀人で切り盛りされおいる。冷房がちょっず効きすぎおいお、お酒の皮類は少なくお、釣りバカ日誌が流れおいる。この店奜きだなあ、居心地がいいなあずいう感芚が共有できるこずに幞せを感じる。お手掗いに立った垞連のお姉さたが、通りすがりに「䞭華そばがおすすめよ」ず可愛く教えおくれた。心も䜓も満たされるず、満たされた蚘憶だけが連なっお、安寧を埗る。ほらね、やっぱり私は生掻に愛し愛されおいる、自分の機嫌ずるのが䞊手でしょう。嫌なこずはみんな忘れた。

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか