恋は万病の薬……?

体調を崩した。

と、いうか急に気分が悪くなって
職場に向かってた足が止まる。

「電車の中でめっちゃ気分悪くなって
1回降りたわw
これ今日仕事いけないなぁ」

彼にラインする

立ちくらみ?貧血?
脱水症状?食あたり?
寝不足?血糖値不足?
原因はわからないが急にクラっときて
そのまま立ってられなくなった。

「えっ?!?!大丈夫?!」

即座に返信がくる。

彼も仕事に向かう電車の中だろう。

「大丈夫っちゃ大丈夫だけど
今日は大事をとっておやすみもらった…」

時期が時期なゆえ
やすみは難なくもらえてしまった。

-

「えぇ……ほんとに大丈夫?
無理そうだったら
俺の職場に電話していいからね」

彼の職場は携帯を業務中に見ることはできない。

「大丈夫!
横になれれば楽な気がする」

「ほんとに気をつけて……
なんかあったら遠慮せずすぐ電話して!」

幸い帰りの電車は
席がガラガラに空いており
1番はじっこに座れた。

心地よい気温のなかで
電車に揺られながら
私は目を閉じた。

-

ガチャン

という音ともに目が覚めた。

「大丈夫〜〜〜!?!?!?」

彼の声が私達の寝室に響く

「あっ…え、こんな時間……?おかえり」

いつから寝ていたのだろう。
気付いたら寝ていた。

「あぁ?!ごめん!ずっと寝てて
ごはんの準備どころか食器洗いとかも
なにもかもしてない!」

私が慌てた様子で言うと

「大丈夫!いいから!俺やる!」

またベッドに寝かされた。
もう充分寝たんだけどな……。

ずっと寝てるのもなんかアレなので
起きて食器洗いを手伝った。

-

遅めの夕食を食べながら

「体調大丈夫なの?」

彼がおそるおそるわたしにきく。

「あれ?うん。なんか治った」

起きた直後まだ
不快感が残っていたのだが
いつの間にか消えて
いつも通りの身体になっていた。

「君に会えたらなんか治ったわ」

私が冗談っぽく言うと
彼は

「も〜〜!可愛いこと言うなぁ!」

と照れ笑いした。

恋は病

いや

恋は万病の薬なのかも

な。